2001 FUNKY 3rd. ツーリングレポート
Report by Ryuta

2001年6月3日(日) 網張・早坂高原・北山崎・久慈・平庭高原・松川温泉・八幡平・田沢
 秋田をam6:00に出発する。本日の参加車両はR1が2台、YZF750SPが1台、FZ750が1台、TZR250Rが1台の合計5台である。まずは仙岩峠まで走ることにする。朝まだ早いというのにR46号は車が多い。これみんな山菜採りの車なのか大勢乗っている車が多い? この季節秋田ではよくある現象ではあるが、車が多くていつもよりゆっくりとしたペースで走る。天候は晴れ、降水確率も秋田・岩手とも20%以下で、道路の気温表示も13〜14℃を示している。

仙岩峠を登り始めてすこし行くと、ママチャリに乗ったオバサンが(見た目50〜60歳位?)峠を一生懸命ペダルをこいで登っているのに遭遇する。このオバサンは我々が峠の茶屋で休憩(15分位)している間に我々を追い越して行ったが、我々は茶屋を出て1分もしない内に追い越してしまう。ママチャリで仙岩トンネルを通って峠を越えようとしているオバサンに私はある種の感動をおぼえたのであった。あんたは偉い!!

R46雫石から左折して網張に向かう。網張高原への高速コーナーの上りと小岩井への高速の下りを一気に走り抜けて、滝沢村に出る。


滝沢村からR455に出て早坂高原をめざす。岩洞湖を左に見ながら快適なワインディングを走る。途中にある外山そばの看板が気になるが、ここを通過するのがいつも昼時を外しているので食べる機会が無いのが残念である。この道も徐々に改修が進み道幅が広くコーナーも大きくなってきたためか、はたまたアベレージが上がったせいか、あっという間に早坂高原に着いてしまった。

 am9:00前早坂高原駐車場に到着。売店もまだ準備中で駐車場も閑散としている。新緑の白樺の森に囲まれた静かなこの駐車場でしばし休憩をとり、今日の走りをふりかえり話がはずむ。皆の感想は、早坂高原までの道は短くなったなぁー!であった。


R455からR340に入り、いつものJAのGSでガソリンを補給する。FUNKYは鯵ヶ沢のイカ屋さんに続きここでも認知されたようで、店員さんに声をかけられる。皮つなぎを着た秋田ナンバーのバイクグループは、年に1回とは言え印象には残るかもしれない。

岩泉町の竜泉洞へ左折する信号交差点を直進して直ぐ左側に、田野畑村方面に行く道がありそこを左折する。一車線がやっとの狭い左コーナーに差しかかった時、事件は起きてしまったのである。黒塗りのムーブと思われる若い男女が乗った軽自動車が、けっこうなスピードでInを攻めてきたのである。思わずパニックブレーキをかけるが前後輪ともにロックして横にスライドする。相手もビックリして急ブレーキを踏み数十センチのところで衝突をさけることに成功した。狭い道であったため、こちらのスピードが遅かったため何とか当たらずに済んだが、前回の青森市内のニヤミス事件といい危うい状況が二度続いており、三度目の正直にならないように気を引き締めることにする。



田野畑村までのこまいワインディングを抜け、秋田を出てから4時間半で太平洋の海岸に到達する。以前は有料道路であった海岸線の道は、この時期車も少なくクり−ヤーな状態で走行できた。膝を擦ったの、タイヤのビバンダム君が削れたのと話は盛り上がるが、私からは見えない所での出来事であった。

 北山崎にはam11:00前に到着する。駐車場から展望台までの途中にあるお土産屋さんのオネイさんが盛んに休んでいってと誘いの声をかけるが、我々は展望台で写真を撮ってさっさと引き上げることにする。これから秋田まで帰らなければならないのだ。


北山崎から黒崎に寄って普代村、野田村と走って陸中野田駅に併設された道の駅で昼食をとる。野田村は豚肉が特産ということで、私は大奮発してカツ重(金壱千円也 税込み)を注文、他のメンバーは焼肉定食(金八百五拾円也 税込み)を注文する。油がのった豚肉は大変美味しかったが、焼肉定食の肉の量が少ないのがマイナスポイントとなった。

 道の駅を12時半ごろ出発し久慈を経由して平庭高原に向かう。この頃になると雲行きが怪しくなってきて風が強くなってきた。

平庭高原の上りは、片側2車線の高速コーナーがあり北海道を彷彿させる。平庭高原では何かのイベントが行われていて車の数が多く車の後ろに着いて走ってしまった。

葛巻、岩手町沼宮内、松尾村まで一気に走り、松尾・八幡平高速インター入口のJOMO GSで本日2回目の給油となる。燃費は各車18〜20km/LをキープするがFZ750だけが燃費が悪い。ここまでの走行距離は400kmを越えた。

これで秋田までは無給油で帰れるだろう。空は晴れているが水滴が落ちてきた。風もひじょうに強くなっている。GSの人に天気予報を聞くと曇り所により雷雨とのこと。いやな予感が頭をよぎる。

八幡平温泉郷入口の信号を右折して樹海ラインに向かう頃には雨が本降りになってきて、この先の予定をどうするか、カッパを着るべきがどうかなど頭の中で処理すべき情報が沢山有り過ぎて戸惑ってしまう。ここは一旦休憩をとって今後の予定を立て直すため松川温泉松川荘に行くことにする。

 松川温泉は白濁した硫黄臭の強い温泉で、2・3日は体から臭いが抜けない温泉である。露天と内湯があり今回は両方に入ったが、雨の中の露天風呂はどうもいただけない。屋根があったので助かったが。温泉に入っている間に、空は一部青空も見えはじめ雨も上がってきた。出発時点でカッパを着るかどうかの判断に迷うが、降り始めたら直ぐに着るということで着ずに出発する。これが後で大変なことになろうとは。

温泉を出て樹海ラインに入るとすぐに雨が降り始め、標高が上がるにつれて雨も強くなってくる。カッパを着るための場所を探すが、路肩が狭く又視界も悪いため安全に止められる場所がなかなか無い。適当な所を見つけられないままドンドン標高が上がってゆき、ようやく駐車スペースのある所に着いた時には周りには残雪がちらほら。急いでカッパを着るが、近くで雷が鳴り始め雨もより強く降ってくる。これが生きた心地がしないというやつか。

カッパを着て走り始めるが、今度は周りの雪のせいかガスが出はじめ山頂付近では視界は5mも無い状態になる。気温も下がっていると思われ、濡れたグローブの指先がかじかんでレバー操作が4本指になる。まるで11月のツーリングのようである。こんな時は車を先導にして走ると楽なのだが、車も走っていない。センターラインを頼りにジッと我慢の走行となる。蒸の湯付近まで下りてくるとガスも晴れてきて多少ペースも上がり、一気に玉川温泉まで走る。しっかり体が冷えてしまった。




急きょ、宝仙湖手前の川沿いにある新鳩の湯で休憩をとることにする。この温泉はつり橋を渡って行く温泉で、お湯はバスクリンのような透明な緑色で体がよく温まる今の我々にはピッタリの温泉であった。ここの従業員は、スクーターに乗ってつり橋を一気に走って渡るという荒業を持つ事を我々は目撃してしまった。

 
pm6:00、体の温まった3名とそうでない2名は、新鳩の湯を出発した。





温泉に入らなかった2名は放たれた矢のように、ダムサイトのウエット路面のワインディングロードを、フルシリカコンパウンドタイヤのグリップを確認するかのような確実な走りで、私の視界から消えていった。こちらはヌクヌクの体でアッタカツーリングで後を追う。八幡平山頂での状況とは雲泥の差である。

田沢湖高原入口の信号で一緒になって後、R46、R13と車の後に付いて秋田をめざす。途中雨は降ったりやんだりで秋田まで路面はウエットであった。日はとっぷりと暮れ路面はウエットの黒、暗いイエローランプのヘッドライト&鳥目の先頭車は、途端にペースが落ちて車の後ろを走るのがやっと状態であった。





秋田にはpm7:35に到着。  本日の全走行距離は583km。

途中雨に降られたり、温泉に2回入ったりして予定通には行かなかったが、それがツーリングの楽しいところ。今日の色々な体験が後になって、自信となって楽しく思い出されることになることを願う。



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