2001.11. 4   FUNKY 7th.ツーリング

Report by Ryuta
秋田⇒出羽グリーンロード⇒国道105号⇒南外村⇒出羽グリーンロード⇒大森町⇒雄物川町⇒浅舞⇒十文字町⇒

国道342号⇒須川⇒小安⇒稲川町(昼食 稲庭うどん)⇒国道13号⇒雄勝町⇒国道108号⇒笹子⇒平兵湯(入浴)

笹子⇒国道108号⇒フォレスタ鳥海⇒由利原高原・仁賀保高原⇒本荘⇒国道105号⇒大正寺⇒出羽グリーンロード⇒秋田

走行距離 380km

今日の天気予報は降水確率50%で山では雪も降るとの予報だが、今雨は降っていない。しかし寒い。集合時間AM7:30には全員集合して出発する。今日の参加者は5名であるが、1名車での参加となりバイクは4台である。

参加メンバーはFZ750のF氏、YZF−R1のP氏、YZF750SPのM氏、スバルレガシィB4のS氏、そして私はK氏からYZF−R6を借用しての参加となった。

出発しようと歩道から道路に出ようとした時、R6のハンドルがロックまで切れてしまい転倒しそうになる。このR6、私が今まで乗ったどのバイクよりハンドル切れ角が少なく、気を付けていないとハンドルがすぐにロックしてしまい転倒しそうになる。まして旧人類体形の私にはシート高が高く足つき性が悪い事も影響して交差点やUターンには気を使う。一般道を走るバイクなのだからもう少しハンドルの切れ角を増やして下さいYAMAHAさん。しかし、慣れれば問題はないようだったが。

秋田道中央インター横から宝川・岩見山内・大張野を通過、国道13号に出て出羽グリーンロードに入る。路面は雨上がりの様でドライとハーフウェットの所が混在していてペースが上がらない。途中から雨もパラパラと落ちてきて路面はウェットに変わる。協和町小種から大沢郷を通って再びグリーンロードに入りペースを上げる。

最近このグリーンロードの国道105号線出口数百メートル手前でバイクの死亡事故があった。バックで出てきた軽トラックを避けようとしたバイク(リッターバイクであったらしい。)が転倒しライダーは帰らぬ人となってしまった。そんな事もあってか道路横から出ようとする軽トラックがこちらを見てえらく慎重になっている様子が覗える。一旦出ようとしていたトラックがバックして戻ったほどでこの付近でバイクは軽トラックの天敵となっているようである。

死亡事故が起きた現場は、少し長い直線の先にありブラインドの左コーナーの先にあり、左コーナーを結構なスピードで入ってしまうと軽トラックの飛び出しには対応できない状況の場所であった。このグリーンロードをスピードを出して走るバイクは多いが、脇道・人家等が結構あるので走行には充分注意しメリハリを付けた走行をすること、特に左のブラインドコーナーは充分減速して先を確認してから走行するようにしたい。亡くなられたライダーのご冥福を祈ると共に今後このような事故が起こらないように充分に注意した走行をライダーにお願いしたい。

 国道105号に出て南外のいつもにお店の前で休憩をとる。店の前にある温度表示盤は8℃を示しており、この温度は9月の宗谷岬で見た温度と同じである。一ヶ月以上遅れて秋田でまたこの気温を体感してしまう。HOTの缶コーヒーを買ってまず手を充分暖めてから飲む。向かいの集会所のような所に消防団の方々が大勢集まっていたが、我々を物珍しそうに見ている。

雨は上がってきたので雨カッパの下は着ないまま出発するが、P氏は寒くないと上のカッパも着ないで走り出す。ここでP氏が出発に際し消防団の皆々様に一発芸を披露する。発進したR1のフロントタイヤを高々と持ち上げウイリーを披露してその場を立ち去ったのである。消防団の皆様からは拍手があったかどうかは知らないが、そんなことがあった事すら知らない先頭は普通に国道105号から右折してまた出羽グリーンロード入る。

グリーンロードにある直線でR6のラムエアー効果を試してみる。200以上で効くと言っていたK氏の言葉通りラムエアー効果は有るようで後続に追い抜かれること無く直線を終える。

大森町を抜けて雄物川町に近づくと大粒の雨が落ちてきた。P氏は雨に打たれ寒そうで、止まってカッパを着る事を目でアピールするが適当な場所がないためそのまま進む。雄物川町に新しくできたマックス・バリューを発見し、軒下を借りて全員カッパを着る。

浅舞から十文字、増田を通り東成瀬岩井川にある旅の駅に向かうが、雨は降ったりやんだりであった。













旅の駅で休憩しながらこれから先の予定を考える。以前、同じ最終ツーリングで須川に向かって行くと両側に雪が積もっていて轍以外は雪になってしまい引き返した事があったのを思い出し、ここで引き返すかどうかを考える。その時はここから見えるジュネス栗駒スキー場が雪で白くなっていたが、今日スキー場に雪は積もっていないので道路に雪は無いと判断して須川に向かうことにする。駄目なら戻れば良いとの判断であったが、この判断が我々に過酷な走行を強いることになろうとはその時思ってもいなかった。AM9:50、旅の駅を出発する。

須川の登りに差し掛かると路面はドライになってきて少しづつペースが上がるが標高が上がるに従って寒くなり、路面もまたウエットになって慎重な走行となる。こうなって来ると後続を前に出しても迷惑と考えそのまま先頭を走るが、シールドに液体でなく白い固体がぶつかってくる様になる。この冬の初雪を見てしまった我々は、栗駒山荘下に出ると止まる事無くそのまま直ぐに小安温泉に向かって下って行く。

シールドが曇って前が良く見えないためシールドを指で拭くが曇りは取れない。よく見るとシールドの曇りは水の膜が凍ってもので指で擦った位では曇りは取れず、前が良く見えないままスロー走行を強いられることになる。この時レガシーB4の外気温度計は0℃を示していたと言う。グローブの中の指は完全に感覚を失い痛いくらいで、クラッチもフロントブレーキも操作は4本指で行うがままならない。ジーッと我慢の走行で黙々と走るがペースが遅いため、国道398号に出た所に有る駐車場までなかなか着かない。AM10:35ようやく駐車場に到着する。

 ここまで下がって来ると気温はプラスのようでシールドの視界は良くなる。年寄り3人は止まっても寒くてヘルメットを脱げない。しかし若いF氏はヘルメットを脱いで歩き回っている。F氏のFZ750のヘッドライトが点かないとの指摘で見てみる。このバイクは年式が15年以上前のご老体で、エンジンは調子が良いのだが電気系に故障が多く度々修理をしているが、次々に故障が起きる。ヒューズを見てみるとヘッドライト系のヒューズが切れていたため予備のヒューズに交換する。幸い交換したヒューズは切れなかったためそのまま様子を見ることにするが、後日原因を探して修理する必要があるだろう。

あまりの寒さに温泉に入る事も検討されたが、ここで温泉に入ってしまうと動きたくなくなる危険性があるため、ここはグッと我慢して稲川町の稲庭うどん佐藤養助本店にて温かいうどんを食べて体を暖める事にする。


国道398号は大分改修が進んで道路幅の狭い所は少なくなり2車線の快適な道が現われとペースが上がるが、最後尾のB4は追い越しがままならずバイクから遅れたしまう。小安温泉を過ぎて皆瀬村のかえで庵(手打ちそば処)のある羽場橋入口でB4を待つが、なかなか来ないため心配して今日のカメラ車P氏がUターンして様子を見に行くと直ぐにB4がやって来る。車の追い越しが出来ずに遅れたとの事で、バイクと車の違いを改めて感じてしまう。

 AM11:30、稲川町にある佐藤養助本店に到着する。お昼前であったため待たずに席に付くことが出来たが、我々が店を出た時は外には順番を待つ人で一杯なほどの人気店である。

我々5人は女子高生のアルバイトと思われる女性に案内されて奥のテーブルに座る。今日は体が冷えているので我々は温かいメニューの中から、M氏、S氏と私はカシハうどん、F氏はナメコうどん、P氏は梅肉うどん(名称に自信なし。梅干とトロロ昆布が入ったうどん。)を注文する。

M氏はナメコが苦手でカシワうどんを注文したのだが、何とカシワうどんにナメコが入っていてガックリ。M氏のナメコはF氏に貰われていくことになる。P氏は梅肉うどんの味が大変気に入った様でM氏に盛んに味見を勧め、味見したM氏も同感の様でこれは美味しいと太鼓判。

FUNKYの食べ物ご意見番M氏が太鼓判を押した梅肉うどんは、この店のFUNKYお勧めメニューに決定されたのである。私が食べたカシワうどんは普通であった。




←これがM氏太鼓判のお勧め梅肉うどん










 M氏よると、ここ秋田県南部の女性のレベルは高く色白でお肌が綺麗な女性が多いという事で、女店員さんの写真撮影に努力したのだが、残念ながら全員の撮影は成らなかった。確か写真の二人以外にもう二人若い女性がいて、その内の一人はこの店一番の美人さんと思われたがシャッターチャンスに恵まれなかったのはひじょうに残念であった。

外で待っている人が増えてきたので、さっさと席を空け外に出ると、空には青空も見え日差しが暖かい。ほんの1時間半ほど前には0℃の世界にいて手の感覚がなかった事を考えると天国の様な天候である。ここでM氏が稲川町に付いてのミニ知識を披露、稲川町は稲庭村と川連村が合併して出来た町で、そのために特産品に稲庭うどんや川連漆器の名前が残っているとの事。
ナットク!!


食事の後は温泉という事で、正午過ぎに稲川町を発って雄勝町の湯ノ沢温泉の向かう。


国道13号線の国道108号線入口から数百m秋田寄りに湯ノ沢温泉入口の看板が建っているが、入口に到着して看板を見てビツクリ!! 湯ノ沢温泉の看板の下に白い看板が張り付いていて、その看板には「本日より4月30日まで休業」の文字が書かれているではないか。本日と言う事は今日も入るんだよな。という事はもう来年の4月30日までお休みという事だ。残念!!

実はFUNKYがこの温泉に入るのを断念するのは2回目で、その時は休業の看板が無かったため温泉までの細い道を走って行ったあげくに入れなかったのである。確かそれは
FUNKY1st. ツーリングの時で、4月29日であったと思う。FUNKYには縁の薄い湯ノ沢温泉なのであろう。来年は是非営業している時期に訪れたいと思うのだが、いつから冬季休業なのかが分からずそこが問題である。

湯ノ沢温泉を諦めた我々は、鳥海町笹子から丁岳(ひのとだけ)の方に入って行った所に有る平兵湯に温泉を変更して国道108号に入る。

国道108号の雄勝町から笹子までの間にある松ノ木トンネル前後の区間はFUNKYの定番コースになっていて、春は笹子から雄勝、秋は雄勝から笹子に抜けるのだが、毎年短くなって来ていて最高速は400ccが中心だった頃に比べると60km以上アップしているものと思われる。


松ノ木トンネルを抜けて笹子に着いた我々はいつものJAのGSでガソリンを給油、6Rは約200km走って12Lのガソリンを呑み込んだ。平均燃費は約16km/L強と言ったところか。あのペースでこの燃費ならまーまーの燃費であろう。750SPも同じ位の燃費であるがP氏のR1はいつも燃費が良く19km/hはいっているようだ。

給油後休憩は取らず平兵湯の向かい、PM1:40平兵湯に到着する。


人影も車もいない建物の前にバイクを停めて玄関に行くが誰も出てこない。ブーツを脱いで帳場らしい部屋に行くとお爺さんがぽっつんと1人ソファーに座っている。温泉に入れるかと聞くがうなずくだけで要領を得ない。再度入れるか問い直すと部屋を出て廊下の向いに有るボイラー室に行きボイラーのスイッチを入れた。ここの温泉は沸かし湯で、朝沸かしただけで今まで沸かしていないので温いと思うがそれでも良いかと聞かれ、熱くなるまで待つから入らせてくれと言うとようやくお許しが出る。

入湯料1人400円を支払い我々は女湯に案内された。今朝、沸かしたのが女湯であったため温まるのが速い女湯に入る事になったのだが、男湯は窓も無く女湯より狭そうでこの温泉は女性優先の温泉であるようだ。

実はFUNKYが女湯に入るのは2度目で、北海道の養老牛温泉で男湯が掃除中であったため女湯に入った事があった。女湯といっても女性と一緒に入るわけではないので男湯に入るのと何ら変わらないのだが何かワクワクする?

最初お湯は温目であったのだが だんだん熱くなってきて湯船に浸かっているのが大変になってきて、お爺さんにボイラーを止めてくれるよう言いに行くと、水を入れてくれと言われる。蛇口を捻ると温度の低い温泉が出てきて、沸いている温泉より温泉らしい香りが湯船を包む。これが源泉なのだと納得する。

温泉から上がると、新しいお客さんが来ていて我々が上がるのを待っていた。山帰りの人の様で男性の後には女性もお風呂の順番を待っていた。風呂場の前で休憩していた我々は、後から来たお客さんのジャマになると何処からか現われたおねいさんに案内され広間での休憩を許される。我々は、温泉で暖まった体を寝まりながらゆっくりと休め、由利原高原の走りに備える。。

PM1:50、明るい内に秋田に帰り着くことを頭に入れて平兵湯を出発する。笹子峠を通って猿倉に行く予定にしていたが入り口を行き過ぎてしまいUターンをするのも面倒なので笹子に出て国道108号で行くことにする。

そば処ももやを通り過ぎて左折フォレスタ鳥海方面に向かう。フォレスタ鳥海から矢島スキー場に出る道は新しくできた道で路面も良くペースも上がるがいかんせん短すぎる。もはやFUNKYを満足させる長い道は本州には無いのかもしれない。矢島の花立、南由利原サイクリングセンターを通過し仁賀保高原を登り土田牧場の前を通ってひばり荘前のパーキングにバイクを止める。ひばり荘の周りの景色は、春には無かった風力発電の風車が沢山立っていて一変していた。














北海道の傷も癒え、エンジンオーバーホールで別のバイクに変身したM氏のYZF750SP。今度必要なのはライーダーのオーバーホール?空は雲が低く垂れ込め、風は強く寒い。風車は唸り音を上げて回っていて、風でブレードが撓っているのが見て取れる。

YAMAHA新旧2台のスーパースポーツ。この2台のバイクの間には、13年の歳月の流れと技術の進歩がある。




新しい仁賀保高原の景色に一言。風力発電の風車はまだ増えるようだが雑然と建てられている印象が否めなず、遠くから見た鳥海山をバックにした風車群は何の規則性もなく勝手にグルグル回っているだけで到底風景にマッチしているとは見えず、今までの鳥海山&仁賀保高原の風景を台無しにしている。

風車を建設する事には反対しないが、風景にマッチさせるための配慮、知恵、センスが無さ過ぎる。鳥海山と仁賀保高原&風車の風景が、人々に感動を与えることが出来ればそれだけで観光客を呼ぶことが出来るはずである。風車だけなら日本のどこでも見られる時代である。鳥海山に合った仁賀保高原にしか無い美的センスの溢れる風車群を目指してもらいたいものだ。

PM3:00前にひばり荘を出て、冬師にも戻り西目のコロニー方向に向かう。日没まで1時間半先を急がないと日が暮れてしまう。さすがにこの辺りは標高が高いためか気温が低く空気が重い。スピードを上げるとヘルメットが額に強く押し付けられヘルメットが遊んでいるのが分かる。このヘルメットも内装がへたってきてそろそろ買い換え時となってしまったようだ。来年ニューモデルが出る事を期待したい。

コロニー入口からまた高原に上がり裏道を通って赤松の林から長い直線に出る道に出る。赤松の林の道は落ち葉が沢山落ちていて滑りそうでゆっくりと走行するが、その先にある右カーブ先から長い直線が始るため早目にアクセルを開ける。R6のタコメーターは15,000回転をキープしてシフトアップを繰り返すとドンドン終わりが近づいてくる。ミラーを見る余裕は無くいつ後続に抜かれるかと思っていたが最後まで抜かれる事は無かった。

R1とYZF750SPのライダーによると、右コーナーを抜けると直ぐ直線になるのが分からなかったためアクセルを開けるのが一瞬遅れ、その間にR6に逃げられ追いかけるが最後まで追い付かなかったとと言う。R6の加速力は後続2台と大差無い事が証明された格好であるが、しかしこれは最高馬力発生回転付近をキープ出来た場合の話でコーナーの立ち上がりの加速などでは少し劣るようである。

山の上を伝って本荘にで国道105号に入り大内町から大正寺に出る。大正寺の信号に止まっていると後ろからP氏がやって来て「グリーンロードに行くの」と聞く。自分は行きたくないという。信号は青に変わり発進して左折、少し走って右折小種に出て出羽グリーンロードに向かう。P氏は付いて来ているようだ。出羽グリーンロード最終ステージでM氏とP氏のバトルが始る。

走り始めて直ぐ比較的大きなコーナーの立ち上がりでM氏のリヤタイヤがスリップ、リヤタイヤを少し振り出してしまう。路面温度が低いためか750SPのパワーが上がったせいか、リヤタイヤのスリップにM氏のペースは乱れペースが上がらないまま国道13号に出てしまう。P氏はM氏の後をピッタリとマークしてビデオ撮影をしていたのは言うまでも無い。


PM4:30明るい内に秋田に帰って来る事が出来た。全走行距離380kmでいつに無く短い走行距離であった。今日の天候は雨、曇り、雪、晴れ、色々あったが、それはそれで各メンバーの良い体験となったと思う。このような経験をしておけば、今後どんな天候に遭遇しても慌てる事は無いであろう。

ビデオを見ながら今日の走りを振り返り、PM7:00前解散となった。



Owari


Report by Ryuta





最後にYZF-R6について感想を少し。今回印象的だったのはYAMAHAの4ストロークエンジンもHONDAと同じ様になったと感じた事で、振動も無く電気モーターの様によく回るエンジンはHONDAの専売特許の様に思っていたがYAMAHAも同じ物を造ってしまったようだ。この事が良い事なのかどうかは分からないが、乗った印象としてはスムーズによく回るエンジン、捕らえどころの無い印象の薄いエンジンとなるのだが、これが速く走るためには必要なエンジンの条件なのだと思う。一般公道では200位までは、R1との明らかな差は無いと思う。

ハンドリングは、現在の最先端のハンドリングを持つバイクの一つである事には間違いはなく、軽く安定したと言う相反するものを両方持ち合わせたハンドリングであると思う。

R6の弱点として上げられるのはフロントブレーキで、食いつき感の無いソリッドなタッチはいただけない。改良は絶対に必要であろう。