久しぶりの大人数になった4th.ツーリング!

   各自が楽しく安全な走りを追求したツーリングとなった。


< コース >


秋田
⇒出羽グリーンロード⇒南外⇒大森⇒浅舞⇒十文字⇒東成瀬⇒石淵ダム⇒水沢⇒種山高原⇒

住田⇒赤坂峠⇒釜石⇒仙人峠⇒遠野⇒宮守⇒花巻⇒大沢温泉 入浴⇒中山峠⇒沢内村⇒湯田

山内⇒横手⇒沼館⇒二井山
林道⇒東由利 道の駅⇒大内町 坂部⇒南外村⇒出羽グリーンロード

大張野⇒岩見三内⇒宝川⇒横山金足線⇒
モト ワークス ヒラタ  走行距離 565km


いつもの国道105号南外村の佐藤商店前にて休憩。



ここでの話題の中心はNEWタイヤの話。
 夏のツーリング

昨日会社から帰るまでに参加表明したのは7名、今年の1st.ツーリング以来の大人数のツーリングになりそうで、参加者の並びをどうするか考えながら眠りについた。

翌朝目覚めて窓の外に目をやると空は晴れており雨の心配は無さそうだが、予報では日中の気温が上がる予報が出ているのが心配だ。気温が25℃越えるツーリングは走りのモチベーションを失わせる為、出来れば走りたくないのだが、気温が高いのは夏なのだからしょうがない。しかし、直射日光は暑さが倍増するので出来れば曇ってほしいのだがどうなる事やら。

FUNKYのツーリングは今回のツーリングが終了すれば夏休みに入り、次回は盆明けになる。バイクは夏の乗物と思っている人が多いようだが、私は真夏にバイクには乗りたくない。

ギラギラした太陽とアスファルトの照り返し、又の間のエンジンから上がってくる熱風にさらされ、汗を拭き拭きバイクには乗りたくない。真夏はエアコンの効いた車で、音楽を聞きながらの方が私はズッーと楽しい。

私は楽しいからバイクに乗っている。バイクは難行苦行の道具では無いのだ。しかし真夏のバイクはダイエットの道具としては優秀なのかもしれない。

夏場、タンクトップに短パン、サンダル履き姿で走っている人も見掛けるが、私はそんなに楽観的にはバイクに乗れない臆病な人間なのだ。人間の皮膚がアスファルトに対してどんなに無力なものか、私は痛いほど良く知っている。だから夏場でも革を着るし、熱くてもグローブ、ブーツを身に着ける。


 今日は久しぶりの大所帯

今日もAM5:30過ぎに店に到着すると、もうブラックバードのN氏がいた。前回は最後だったので今日は早く来たと言う。気合入ってますN氏。

その後次々にメンバーが到着する。M氏からK氏が不参加になった事を知らされる。急いでPCを立ち上げ参加者リストを確認すると、3時過ぎに体調不良による不参加表明が書かれていた。

そしてその前の欄に匿名の参加表明が書かれていた。参加車両がR1となっていたのでその人物がS氏である事は明らかで、そしてそのS氏はもう私の目の前にいた。何故S氏が匿名で参加表明したのかは今だ謎であるが、以前今回のツーリングは仕事で参加出来ないと言っていたS氏だったので、少し驚いたのは確かだ。

これでK氏とS氏が入れ替わりはしたが、今日の参加者は7名に確定した。

1、ブラックバード    N氏
2、ZXR400R     Y氏
3、TZR250RS    s氏
4、   隼        U氏
5、R1 02       S氏
6、YZF750SP    M氏
7、TZR250R    Ryuta

メンバーが確定したので参加者の並びを思案していたら、Y氏から有難いアドバイスを頂きそれを参考?にして走行順を決定する。

予定通りAM6:00に秋田を出発、先ずはグリーンロードを使って国道105号の南外村佐藤商店を目指す。初参加者がいない今回のツーリングは、後をあまり気にしないで走れる為少し気が楽だ。


 四車がNEWタイヤ?で参加

今回私をはじめ多くのライダーが新しいタイヤを履いて参加していた。前回のツーリングでタイヤに止めを差した私とM氏、N氏は勿論、リヤタイヤをスチールベルトが出るまで使ってしまったs氏も新しいタイヤを履いてきた。

N氏は昨日新しいタイヤの皮むきを兼ねて走りに行ったのだが、ステップは勿論アンダーカウルまで擦って帰って来た。ブラックバードの足回りは、前回のツーリングで問題となった点を改善した足回りにしていたのだが、タイヤと足回り変更の相乗効果か楽にバイクをバンクさせられたようである。

s氏にしても交換後の試走で好感触を得ていたNEWタイヤであったが、同じバイクとは思えない程走り易くなったと言っていた。その効果が徐々に現れ始め今日の後半、s氏はM氏のケツに
ヘバリ着いて離れなくなったのである。

そしてM氏、今回予定していたリヤタイヤの入荷が遅れてしまい前輪と後輪の銘柄が違うアンバランスな状態での参加となってしまった。その結果、ハンドリングは癖のあるものになってしまっていたが、そこはM氏の事それなりの走りをしてしまうところがM氏の凄いところある。

それと私だが、タイヤの銘柄は同じだがフロントのコンパウンドを少し柔らかいに変え、フロントのブレーキパッドも新しい物に変えてみた。ここまで走った感じでは、コンパウンドの違いとパッドの制動力が上がった事で、フロントブレーキの効きが飛躍的に向上してしまい少し戸惑ってしまっていた。今日中に感じを掴めればよいのだが。


 グリーンロードは年々短くなる?

今日の出羽グリーンロードは車も少なくそれなりのペースで走る事が出来た。この出羽グリーンロードは、結構スピードがのる場所が有る一方、人家が有ったり脇道も多く有る生活道路であり、気を付けなければならない場所が多くある。

出す時は出す。しかし落とす所はシッカリスピードを落とす。それが頭に入っていないライダーは、法定スピードで走るのが無難だろう。

出羽グリーンロードは、そんな簡単な道では無い。今回先頭を走ったM氏は、グリーンロードを熟知しており安心して任せられるが、皆さん出羽グリーンロードの走行には充分注意してもらいたい。実際、死亡事故も起きているのだ。


 今年から参加したメンバーの走り

国道13号から出羽グリーンロードには入り、私は後ろに下がって皆さんの走りを拝見させてもらう。今年から走り始めたU氏、s氏、N氏の走りは初参加の時とは全く違っていて、安定感の有るスムーズなものになっていた。

千鳥走行時の車間もシッカリ取れるようになっていたし、追い越しも無理する事無く自分で判断出来ていて、通常の走行には問題が無い状態になっていた。FUNKYツーリング2〜3回の参加でこの状態に持って来るとは、非常に優秀な皆さんのようである。

Y氏は間が2回開いていた為か前回と走りは変わっていなかったが、皆に着いて走っている。彼の走りのスタイルは、リーンウイズでも充分曲がれるスピードでも腰を大きく落として曲がる。体の移動量が大きい走りは、長い距離を走ると疲れるが徐々に溜まって来るものだ。もっと省エネのライディングスタイルを取らないと、一日で長い距離を走るFUNKYツーリングでは体が辛くなる事だろう。














東成瀬 岩井川の旅の駅にて休憩。


s氏、新しい革ツナギで登場。
 南外から東成瀬へ

南外を発って東成瀬の旅の駅に向かう。南外から大森に抜けるグリーンロードは、4月の1st.ツーリングの時は土砂崩れで通行止になっていたが、今回は通行止の柵が無く通行出来るようだ。

左に折れて長い直線に向かう。カーブを出て直線に向かった所でアクセルを全開にして加速する。同時にウインカーを左に上げて脇に寄ると、M氏が私を追い抜いて行く。最後尾からS氏が追い上げて来ているのがミラーの中に写っている。そして私を追い抜いて行った。

直線の終りが見えて来た時、土砂崩れの場所が判明した。直線の終わる直前右側の斜面が崩れており、右側が工事中で左側の片側交互通行になっていた。設置されていた信号機は赤で我々は急制動を強いられた。

私は兎も角M氏とS氏は○00kmからの急制動になったと思われるが、停止線の前に3台とも停止する。この程度の急制動に驚く我々ではなかったが、後が気になった。しかし後とは少し間隔が有ったようで全車無事停止した。

大森に出た我々は、二井山から雄物川町沼館に出て浅舞、十文字、増田と走り、国道342号が国道394号に分かれる東成瀬の岩井川で休憩をする。

ここまでの道は、FUNKYに取っては通勤路のように通い慣れたものだったが、N、s、Y、U氏に取っては初めての行程で、今自分達が何処に居るのかが理解出来ていなようであった。ツーリングマップルを持参していたs氏は、
早速今来た道を確認している。s氏のこの作業は、その後休憩を取る度に繰り返される事になる。

特にN氏、この場所には以前一回来た事が有ってその時は国道13号を使って来ていた。しかし、今回のグリーンロードを使った来方は、途中走りを楽しく場所が多くあり、楽しく走る事が出来たと喜んでいた。

ここでこれから向かう国道397号石淵ダムまでの道の説明をし、注意事項を確認する。


登りの秋田県側は比較的スピードが出る道が続くが、路面がうねっている所が有り注意が必要な事。コーナー中に横縞のラインが引かれているのでスリップに注意する事を伝える。

トンネルを抜けると岩手県に入り、道は細かなコーナーが延々と続くので集中力を切らさないように注意する事、ブラインドコーナーの先には何が有るか分からないので進入には充分注意する事を伝える。

以前大きな岩が路上に落ちていた事もあったし、水が流れている事は多々あるし、路駐の車も多いので注意する様に指示する。


 国道397号石淵ダムへ

旅の駅を出て国道342号と別れて国道397号に入る。ここの分岐地点では道路工事が行われていて、近々道幅も広がった立派な道路に変わりそうである。

最初のシェルターを過ぎ、走り屋が残したタイヤ痕が沢山残る大きなペーピンカーブを抜けた所で、私は後ろに下がる。M氏を先頭に各車二つ目のシェルターに吸い込まれて行く。

私は最後尾に着いて先頭を追い上げようとしたが、登りのこのコースではTZRに前に出る程のパワーは無く、後ろに着くのが精一杯だった。私の前を走るR1に乗るS氏にしても、無理なく追い越せるだけの直線も無く前に出るのを諦めたようだ。


Y氏の走り

S氏の前をY氏が腰を大きく内側に落としてコーナーを回っていく。直線に向いても腰は次にコーナーまでそのまま、曲がる方向が逆の場合はじめて腰を入れ変える。これは疲れる乗り方だ。第一ギャップ等で車体が振られた時抑えるのが難しい。

この腰を残したまま直線を走る乗り方は、昔のレースシーン(平忠彦の時代?)では時々見られた乗り方だが、現代のMOTO GPでは殆んど見られない乗り方だ。MOTO GPのライダー達は、コーナーを立ち上がると直ぐにシートの真中に腰を移動して下半身でマシンをホールドしてアクセルを開ける。そうしなければバイクが暴れてしまうからだ。

腰をずらしたままではバイクをホールドする事が難しく、アクセルを開けられないし、ギャップへの対応もできない。我々の低レベルな走りでは腰をずらしたままでもアクセルは開けられるとしても、道路のギャップやうねりでバイクが振られた時の対応が難しい。

Y氏、早めに乗り方を変えた方が良いと思う。今のままでは今以上のステップアップは難しいと思うし、それよりも何よりもあの乗り方では疲れて集中力が続かないと思う。FUNKYツーリングはスプリントレースではなく、耐久レースなのだから。

秋田県と岩手県の県境にあるトンネルに入ると、Y氏のZXRがフル加速でスピードを上げた。ZXR400RにはTUKIGIのフルエキゾーストが装着されていて非常に煩い。エキゾーストノートがトンネル内の響きわたってサーキットにいる雰囲気である。

今私の心の中に一つの心配事があった。このトンネルを抜けると道は大きな沢を跨ぐ橋になるのだが、その橋の継ぎ目には段差が有りこれに嵌ると結構怖い思いをする事が有るのだ。私はトンネルを抜けるといつもスピードを落とすのだが、Y氏はスピードがのったままトンネルを出て行ってしまった。

この事は旅の駅での国道397号走行注意事項の中に入れるべきだったが、私はすっかり忘れてしまっていた。そしてY氏は継ぎ目に差し掛かった。

アレッ!! 彼は何事も無く継ぎ目を通過してしまった。

不謹慎だが私はその時あるシナリオを思い描いていた。
そのシナリオとは、

Y氏 ZXRのサスがおもいっきり底突きして
チョット ビツクリ! そして Y氏、マシンホールドの大事さを知る。

しかし、ドラマは何も起こらなかった。

私も継ぎ目を通過したが、以前の段差は補修されたのか殆んど無くなっていたのである。   残念? 


U氏の走り

U氏はもともと細かいコーナーが得意で、2nd.ツーリングでのあすなろラインでその片鱗を見せていたが、ここでもあの重い隼を軽快に操り私の前を走っている。以前と比べると倒し込みがスムーズになり走り全体がスムーズになっている。

良く言えばスムーズ。違った見方をするとメリハリが無い走りだ。本人が言うには8,000回転から上を使って走っているそうで、時にはレッドに入っているらしい。高回転使用とあのスムーズな走りから導き出される結論は、「アクセルが開いていない走り。」となる。

ビックバイクに乗るライダーに多く見られる傾向だが、アクセルを大きく開けなくてもそこそこの加速をしてしまう為、ビッグパワーのほんの少ししか使わない(使えない?)で走るライダーが多い。

後輪で160PS以上出ている隼で、8,000回転でアクセルを開けて加速すれば、路面にはブラックマークが付く筈であり、後輪タイヤの表面はムシレルか融けている筈である。

しかし、U氏のリヤタイヤ表面は、秋田美人の素肌のように滑々であった。160PSのポテンシャルを持っていても、実際に使っているパワーは40〜50PS程度なのではなかろうか。せめて100PSは取り出したものである。

アクセルを大きく開いて加速すれば、当然コーナー手前で減速を多くしなければならずライダーの仕事は増える。しかしそれを嫌っていてはビッグバイクに乗っている意味が無い。バイクが持っているポテンシャルを最大限引き出してやる事が、ライダーの最大の仕事だと私は考える。

U氏には、4〜5,000kmでリヤタイヤが無くなるような走りを期待したい。そうなる事で彼の前に新たなバイクワールドが開けると私は確信する。

ここが神様、仏様、ENEOS様のガソリンスタンド。




ここでもM氏のライディング講座?が開かれた。



 岩手側 トンネルからつぶ沼までの走り Part.1

トンネルを抜けると約束通りM氏が二つ目の橋の上で私を待っていた。ここからは、私がつぶ沼まで先頭で走るつもりでいたので、彼に待っていてもらったのだ。

ブラインドコーナーが連続するこの道は、同じ様なコーナーが続くように見えて、二つとして同じコーナーは無い。ブラインドの先には数々のトラップが待ち受けており、先頭を走るライダーはそのトラップを探りながら走らなければならないのだ。

TZRのフロントブレーキパッドの当りはまだ半分位しか付いていなかったが効きは充分過ぎる程の効きで、私はその効き故にブレーキのタイミングが掴み切れていない状況であった。

それでも私なりに先頭で頑張ってみました。直ぐ後ろにM氏がいた事は分かっていたが、その後までミラーで確認する余裕はその時の私には無かった。

つぶ沼までの1/3位の距離を走った時だったろうか、私のTZRのエンジンが咳き込み始めた。秋田からまだ130kmしか走っていないのに、明らかにガス欠状態である。私は慌ててガソリンコックを探すが、毎度の事だが直ぐにコックが見つけられずペースが落ちてしまった。

このままでは後続に迷惑を掛けてしまうので、左に寄ってM氏に先頭を任せて後ろに下がった。コックを予備に切り換えエンジンは元に戻ったが、130kmで予備に入るとは?  燃費悪過ぎ?

私には思い当たる事が有った。昨年の北海道でやはり130km位でエンジンがガス欠状態になった事があって、その時も下りの道を攻めていた時だった。

原因はガソリンが少ない状態で下りのハードブレーキを多用した為、ガソリンがタンク前部に偏ってしまい、タンク後部にあるコックのガソリン取入れ口がガソリンの油面の上に出てしまいガソリンが続かなくなるのである。平地を普通に走れば予備に入れなくてもまだ走れるのだが。

これは私のTZRの持病のようなもので、コックの取り入れ口のパイプが少し長いのが原因と思われる。私のTZRは他のTZRより早く予備に入る事からもそれが分かる。私のTZRは11L消費した所で予備に入るが、他のTZRは12L近くで予備に入る。


 岩手側 トンネルからつぶ沼までの走り Part.2

ここから先の話に、私はチョット自信が無い事を最初に断っておく。ガソリンコックをリザーブに切り換えた私が、どのポジションに戻ったのかに自信が無いのだ。私の前をU氏の隼が走っていたのは記憶があるのだが、私とU氏の間に誰かいたような、いなかったような、ハッキリとした記憶が無い。

通常であれば最後尾に下がって走り始めるのだが、そうだとすれば私の前をブラックバードやZXRが走っている記憶が有ってよいのだが、その辺が曖昧で隼の姿だけがハッキリ脳裏に残っているのだ。

私も寄る年波には勝てずとうとう記憶が途切れるようになってしまったようである。従ってここでは私の記憶に残っている、U氏の走りに触れてみたいと思う。(左参照)

トンネルからつぶ沼までの距離は結構有るのだが、皆と一緒に集中して走っていたら結構短かった。つぶ沼近くになって車に追い着き、前の連中は車を追い越して行ったが、つぶ沼はもう目と鼻の先で私は車の後ろに着いたままつぶ沼に到着する。

つぶ沼で再び私が先頭になり、石淵ダムサイトのパーキングまで走り休憩を取る。此処を初めて走った皆さん方は、少々興奮気味に今の走りを振り返っていた。

N氏もこのような道は初めてであったらしく、楽しかったを連発していた。皆さんに楽しんで頂いて私も連れて来た甲斐があったと言うものだが、先ほども述べたようにこの道にはブラインドコーナーが多く、また季節的にも多くの危険要因が有り走行には充分注意してほしい。

季節的な危険要因
●春の開通直後(毎年5月下旬)は、法面が崩れ易く落石が多いので注意が必要。また、雪解け水が流れているのでこれにも注意したい。
●山菜採り、キノコ採りの季節は路駐の車が多く、どこにでも車が停まっている為、ブラインドコーナーの先は特に注意が必要である。
●豪雨の後は落石が多いので注意する事。
●秋の落ち葉の季節は、落ち葉で滑る事があるので注意。特に濡れた路面の落ち葉は危険である。


 水沢から釜石へと向かう

休憩後石淵ダムを発って先ずは水沢に向かう。胆沢ダムの工事は少しづつ進んでいるようで、周りの景色も昨年とは少し変わっているように見える。ダムの付け替え道路に上がってまた降りる。この付け替え道路が全部完成するのにはまだ数年の歳月が必要のようであるが、完成すれば結構楽しめそうな道路ではある。


 地獄に仏とは・・・・

水沢でガソリンを入れようと思ったが、まだ150km程度しか走っておらず、この先にもGSが有ったと記憶していたので給油しないで水沢を通過する。

江刺市に入り以前給油した事のあるGSが見えて来たが、この先にもGSが有った筈で私はその前を通り過ぎた。それから暫く走り予定していたJAのGS看板が見えて来た。そろそろこの辺で給油しておかないと住田までGSが無さそうだ。

GSに入ろうとしたらそこにはロープが張られているではないか。
「ナ
ー!休みかー!やー!」 と私は心の中で叫んでいたが、私はそしらぬ顔をしてGS前を通り過ぎた。私の記憶の中に、この先GSは無かった。先ほどのGSで給油しておけば良かったと後悔しても始らない。しかし、ここから引き返すわけにもいかず私はそのまま前に進んだのだ。

そして私の頭の中ではあらゆる状況を考え始めていた。ここから住田までは20km以上有ると思われ、途中には種山高原の峠も有る。今回一番燃費が悪そうな私のTZRのタンクの中には、もう1リットルのガソリンも残っていないと思われ、絶対に住田まで辿り着けそうもない。

私はこのまま種山高原までGSが無かったら、種山高原の道の駅でいつも携帯している灯油用ポンプでM氏からガソリンを分けて貰う事を考えていた。昨年の北海道でもそうだったが、M氏のYZF750SPは私の走る予備タンク?なのだ。

又、暫く走ると町らしい家並みが現れて私はGSの看板を探したが・・・無かった。家並みが途切れ、私がM氏からのガソリン借用を覚悟したその時、前方にENEOSのオレンジ色の看板が見えた。

しかし、先ほどの事もあり営業しているとは限らない。私の視線はガソリンスタンドの中に集中する。スタンドの中に車が停まっているのを発見!
「ヤッテ
ーーー!」  
私は給油スタンドの前にTZRを止め、店員さんに現金・レギュラー・満タンを告げバイクを降りたのであった。 「地獄に仏とはこの事?」

結局、私のTZRのタンクの中には1リットルのガソリンも残っていなかったようだ。ここから住田まで1リットルのガソリンでは行けなかった。本当に助かった。ENEOS最高!!?

全車満タンになってENEOSを出て種山高原に向かう。種山高原への登りは高速のコーナーが続き楽しめるのだが、如何せん短過ぎる。ほんの数分で美味しい所は過ぎて、川沿いの狭い道に入ってしまった。

道が狭くなった所で前部が破損した車がレッカーに引かれていた。先ほどのENEOSでこの先で事故が起きているので気を付けて行くように言われたのはこの事か。事故るような場所では無いと思うが、その黒い車は走り屋さんが乗るような古いセダンであった。


平田駅近くのコンビニで休憩する。釜石大観音の後姿が見えていた。



一番手前のY氏はバイクで県外に出たのは今日が2回目だそうで、1回目は原付で十和田湖の休屋に行った時だったと言う。先ほど見えた唐丹湾を彼は湖だと思っていたようで、太平洋が見える所まで来てしまった事に感動していた。
 初めての道 赤坂峠 を経て釜石へ
住田から国道107号の白石トンネルを抜け大船渡に入る。ダム工事中の看板が出ている信号を左折、赤坂峠に向かう。この道はあるFUNKYメンバーから寄せられた情報により今回初めて走る事にした道で、ダム建設に伴い新しい道が造られていて面白そうな道だと言う。

集落を過ぎると道が広くなり前方に建設中のダムが見えて来る。道も中速から高速のコーナーが続き皆さんかっ飛んでいく。しかし、アベレージスピードが高い分終りも早かった。

道は一気に狭く曲りくねったものになってしまった。これは前回の3rd.ツーリングの林道ツーリング再現かと思われたが、私も馬鹿ではない。今回はシッカリこの峠の事はインターネットで調べて来た。

この赤坂峠は、この辺では名の知れた山<五葉山>への登山口となっていて、結構有名な峠で有るらしいのだ。峠までの道は狭いが全舗装になっているのも確認済みである。

しかし実際この赤坂峠への道を走って見ると、狭く曲りくねった道の長い事長い事。対向車も有って結構気を使う走りが続いた。やっとの思いで到着した赤坂峠の駐車場には多くの車が停まっており、路上まで車が溢れていた。今日は天気も良く五葉山への登山者が多いのだろう。

しかし、これからが本当に長かったんだ。熊野川沿いの狭い道を結構なスピードで走っているのにも関わらず、国道45号になかなか出ないんだ。時々現れる人家に何回騙された事か・・・・。山を降りれば普通なら道は広くなるものなのだが、結局この道は国道に出るまで狭いままだった。

やっとの思いで国道46号に出た我々の目の前に、唐丹湾(とうにわん)の海が見えて来る。我々は前回に引き続き本州を横断して太平洋まで来てしまったのだ。平田駅近くのコンビニで休憩にする。平田と書いてヘイタと読むらしい。

私が以前車で此処を通った時、わざわざ駅まで行って平田の看板の前で写真を撮った記憶が有る。しかし、その時の私は、ヘイタと読むとは知らずに写真を撮っていて、今回ヒラタじゃなかった事を知ってしまった。ふーん!ヘイタって読むんだ・・・。

太陽も高く上がって、気温も上がって来た、我々は日陰のベンチに座って休憩を取る。s氏は早速地図を取り出し現在位置を確認するが、赤坂峠の狭い道を走って来た為か 「此処は何処」 状態の彼は、私に通って来た道を教えられて納得していた。

道の駅 遠野 風の丘 は車で満杯であった。


私とS氏s氏が注文したトロロ御飯と蕎麦のセット 840円お蕎麦は温かいのと冷たいのを選べる。



M氏は確か天丼とお蕎麦のセット?。
s氏も左利き。



このオーダーを取るお嬢さんは4人分のオーダーを取って帰っていった。


U氏はカレー普通盛り。Y氏は天婦羅定食? Y氏も左利きなんだ。


この体に合った皿の大きさに注目してもらいたい。


この4人目の席の主は誰? この大盛丼の量、半端じゃない。


綺麗さっぱり完食された器達。  お見事です!!


この後私のTZRに異常が発見される。
 釜石から遠野へ
平田のコンビニを出て釜石市街に向かう・・・。何故か後が着いて来ない。道路脇にバイクを止めて待っていると、頭を下げながらU氏の隼がやって来た。何が有ったか知らないが、特に問題は無さそうなのでそのまま走り始める。

右手に釜石大観音の後姿が大きく見えて来た。以前観音様の中に入った事が有ったが、らせん階段を登って観音様の腕のあたりに出た様な気がする。目の前には釜石湾の雄大な景色が広がっていたような・・・。大分昔の記憶なので詳しく説明出来ません。500円払ってご自身でご確認ください。

釜石から新日鉄釜石の高炉の火が消えて久しいが、釜石の街中は結構活気が有るように私には見えた。SUPER DENKODOは有るし(MAXではなかったが。)車も多く走っていた。

国道45号と分かれて国道283号には入りJR釜石線沿いに遠野に向かう。道の正面には先ほどの五葉山が見えている。登ってみたくなる大きな山容の山であった。

釜石と遠野の間には仙人トンネルが有って北上川水系と釜石湾に直接流れ込む川との分水嶺となっている。トンネルの釜石側に降った雨は直ぐ先の釜石湾に流込むが、遠野側に降った雨は北上川に流れ込み数百km先の宮城県に注ぐ事になる。まさに雨にとっては運命の分かれ道となる仙人トンネルなのである。

そのトンネルの手前に国道283号がループになっている所がある。国道が高度を稼ぐ為、甲子川に2本の橋を掛けてループを形成し仙人トンネルに上って行くのだが、走っているライダーは特にループを意識する事無く通過してしまう。

三陸では北上山地が急激に太平洋に落ち込んでいる為、国道がループになっている所が他にもある。国道343号の笹ノ田トンネル近くにあるループは、遠目からもループになっているのが眺められ、綺麗なループになっている。

古く狭く薄暗くて長い仙人トンネルを抜けるともう直ぐ遠野である。我々は昼食を取る為 道の駅 遠野 風の丘 を目指す。遠野に近づくに従い気温が上昇しているのが当る風の生暖かさで分かる。気温は30℃に達していると思われ、私は革ジャンのフロントファスナーを開け風を入れて走る。風の通りさえ良ければ、革ジャンでも暑さはそんなには感じないものだ。

しかしこれが渋滞となると話は別である。熱が中にこもって暑さが増す。それでもタンクトップよりは暑くはないのかもしれない。素肌で感じる熱い日差しやエンジンの熱気は、半端なものではないと思う。最近タンクトップでバイクに乗った事がないので確信はないが。


 昼食タイムでの驚愕の出来事

正午過ぎ遠野の道の駅に到着。パーキングにバイクを停めヘルメットを脱ぐと空気が熱い。タンクバックを持って急いで建物の中に逃げ込むと中はエヤコンが効いていて涼しい。

助かった!汗を拭きながらの食事はしたくはない。早速レストランに行くと順番待ちの紙が置かれていた。待ち時間は多くなさそうなので名前を書いて奥の休憩所に行く。

休憩所の席が満席の為、外のテーブルに座ろうと外に出てみると暑くて私は直ぐに中に戻ってしまった。しかし戻りたくない人間が2人いた。それはM氏とU氏であった。この二人、メンバーの中では少数派の喫煙者であった為、禁煙の休憩所でタバコを吸わないでいるか、暑い外でバコを吸うかの究極の選択を迫られたのだ。勿論彼らが選んだ結論はタバコ。彼らは汗を垂らしながら外で旨そうにタバコを吸っていた。

我々は15分程で席に付く事ができた。私はs・S・M氏と共に4人で席に付く、隣の席にはU氏、Y氏、N氏の3人がテーブルに着いた。この席割が正解だった事は後に判明する。

早速注文取りのお嬢さんにオーダーを入れる。私とS氏s氏は、とろろ御飯と蕎麦のセット 840円、お蕎麦は温かいのと冷たいのを選べます。M氏は天丼と蕎麦のセットをオーダーする。

片や隣のテーブルのオーダーは何か複雑そうであった。オーダーは聞いていなかったが、運ばれて来た品目を見て私は自分の目を疑った。私も前回のツーリングの事もありそれなりの覚悟は出来ていたが、今回も彼にやられてしまった。 
その彼とは ?

勿論、N氏の事である。前回の事もあり私は2人前をオーダーする所までは予想していた。しかしN氏の胃袋は、私の想像を超越していた。彼のオーダーしたカレーと丼がテーブルに並んだ時、私は絶句してしまった。二つ共大盛
・・・・・だと。 今回もやられてしまった!

隣のテーブルより我々の方が早く運ばれて来て早く食べ始める。最初に蕎麦から食べてみる。この蕎麦の味が変わっていた。M氏によれば山芋が入っているのではないかと言うのだが、今まで一度も食べた事が無い味だった。

「不味くはないが、これを蕎麦と言って良いのか少し疑問が残る。蕎麦の香りもしないしな。」

とろろ飯は普通に美味かった。これで840円は妥当な値段でしょう。

ところで隣の状況はと言うと、我々よりスタートが遅れた3人ではあったが、我々が席を立った時彼らも終盤を迎えていた。当然三人同時にである。1人前を食べた人間と大盛2人前を食べた人間が、同じ様に食べ終えようとしている。私として信じ難い事であったが、現実であった。

昨年N氏と呼んでいたメンバーがいた。彼は今年のN氏より20kg程軽量ではあったが、かなりのウエイトをお持ちであった。そのN氏がツーリングで午前10時頃には電池が切れたように元気が無くなった事があった。彼に理由をたずねたら、その原因は空腹であった。私はその時、其れなりの体格を維持する為には、其れなりのエネルギーが必要な事を知った。

それから推量ると今日のN氏の空腹感は相当なものであった思われ、その事が2人前に大盛を付けた理由と私は推察する。N氏は後になって私にこう語っている。「少し喰い過ぎました。気持悪いです。」 しかし、これには昨晩1.5Lのコカ・コーラを一気飲みした影響も有るとも言っていた。 皆さん出来ますか? 1.5Lコーラの一気飲み。

ツーリング途中に空腹を感じたら、こまめにエネルギーを補給した方が良い。そのほうが集中力が持続するし、反動で大盛を注文する事もなくなると思う。

FUNKYでの大食漢としては、今回体調不良で参加出来なかったK氏がTOPの座に君臨しているのだが、N氏の出現によりその座が危うくなってきたようだ。体格も両極にある二人の直接対決が楽しみになってきた。次回のツーリングでその対決の場をセッティングしなくてなるまい。

食事を終え休憩を取りながら今後の予定を考える。遠野は昨年も通過していたが、最近通過するだけで何処にも立ち寄っていなかった。今日は新メンバーもいることだし久しぶりに千葉家曲屋に寄ってみる事に決めて外に出る。

外は明らかに30℃以上はありそうな暑さで、ムッとしていた。TZRの所に戻ると、私のTZRのタイヤにオイルが付着しているのが発見される。調べて見るとオイルの出どこはタンデムシート下の物入れであるようだ。

私は思い出した。確かそこには予備のエンジンオイルの缶が入っていたはずだ。しかし開封していない缶を入れてあったはずだか?

荷物を降ろして見てみると、缶はシッカリ開いていてキャップから少しづつオイルが漏れていた。キャップをシッカリと閉めなおして缶をビニールの袋に二重にいれて作業は終了した。

汗だくになって作業を終えた私であったが、何か直ぐにでも温泉に入ってゆっくりした気分になっていた。千葉家の見学は私の頭の中から消え去ってしまっていて、一刻も早く温泉に・・・・・・。

道の駅を発って大迫に向かう国道396号に入る。千葉家の前を通過すると久しぶりに見る千葉家下の駐車場は、様子が大分変わっていてお土産屋さん等の建物が増えていた。

皆さんの視線を背中に感じながら、私は素知らぬふりをして千葉家の前を通り過ぎた。この先にはトンネルが有ってその手前から旧道の峠道があり、私は昔走った峠道を楽しもうと考えていた。

しかし、入口を探して走っていたら、入口の発見が遅れてしまいその道に右折する事ができなくなってしまった。引き返すわけにもいかず、私はまたまた素知らぬふりをしてトンネルの中へ突っ込んで行った。後は温泉・温泉・温泉・・・温泉だァー!

達曽部から国道283号に入り花巻に向かった。ここから花巻までが地獄だった。交通量が多いこの道では、車の後ろに着いて走るのだが、交通法規をシッカリ遵守するおばさんドライバーが先頭をブロック、大名行列を始めてしまったのだ。

空は少し曇って日差しは強くはなかったが、気温は30℃近くあり疲れは出るは、眠くはなるは、結構頭にきたが、私は追い越しを掛けずにズーッと車の後を走って花巻に到着する。

花巻のGSにガソリン給油と休憩の為に入る。皆さんもあのオバさんには大分頭に来ていたようで、ゆっくり走るのは勝手だがそれならば脇に寄って後の車を前に出せと憤懣やる方ない様子で、皆さん大変ご立腹でした。

私のTZRは180km近く走って9.5L入り、今回は18km/h台と
s氏と同等の高燃費であった。ここで給油すれは、秋田までは無給油で何とか帰れるだろう。 後は温泉。 大沢温泉に向かう。

大沢温泉 菊水館前駐車場。


楓の緑が美しい。秋には鮮やかな紅葉となる。


向うに見える橋を渡ってここにやって来た。


ここから見える対岸の景色がこの露天風呂の全てだ。

 一年半ぶりの大沢温泉
前回、大沢温泉に来たのは一昨年11月のラストツーリングだった。国道107号の秋田と岩手の県境付近は白くなっていたし、帰りの仙岩峠は雪が降っていた。しかし大沢温泉は天気が良く、露天風呂から見る対岸の山々の紅葉は日差しに照らされて大変印象に残るものだった。今日は紅葉とはまた違った景色をきっと見せてくれるはずだ。

前回は大沢温泉の正面玄関前でとんだハプニングを演じてしまったFUNKYであったが、今回は大沢温泉菊水館前のパーキングにバイクを停める。パーキングが空いているし、人も少なくゆっくりできるところが良い。

菊水館の中に入り帳場で入湯料500円を払った後、スリッパに履き替え橋を渡って本館自炊部にある大沢の湯(混浴大露天風呂)に向かう。菊水館には茅葺屋根の建物が有り、これがこの宿の売りにもなっているだが、大沢の湯にもこの茅葺の建物が欠かせない物になっている。

大沢の湯に行って見ると以前と少し様子が違っていた。露天風呂と壁に設けられた脱衣棚の間に有った簾が無くなっており、入口横に女性専用の脱衣所が造られていた。女性専用の脱衣所を設けた事により、簾が取り払われたようである。

大沢温泉菊水館の建物は趣のある
茅葺屋根の日本家屋である。




にも拘らず、二人のおばあちゃんは壁際で我々と同じ所で普通に着替えていた。ここは混浴風呂で水着やタオル巻きは禁止のはずだが、10代後半と思われる若いカップルの女性の方が、バスタオルを体に巻いて温泉に入っている。我々の目に付かない端の方で入っていたので気にはならなかったが、入るならルールをしっかり守ってもたいたいものだ。

温泉の温度は冬と違って少し熱目だっただが、川に向かって右側の温度は温泉の流入口の関係からか左側より若干低目であった。夏場の暑い時期は右側の方が長湯ができる。

温泉に入って温まった後、腰掛けて対岸の景色を眺めながらゆっくりとした時間を過ごす。前回の藤七温泉(標高1400m)露天風呂からの景色といい、今日の大沢の湯の景色といい、露天風呂はその露天風呂から何が見えるかによって価値が決ると思う。塀に囲まれて見えるのは塀と空だけの露天風呂など入る価値は無い。本当は内風呂(木製)好きな私である。

ふと周りを見渡して見ると一人足りないような気がして人数を数えてみると、6人しかいないではないか。誰がいないのか確認してみるとY氏であった。確か彼も入湯料を払っているのを見た気がするがどこに消えたのか?

皆にY氏の事を聞いてみると、N氏がY氏の消息を知っていた。N氏によると彼は菊水館で休んでいると言う。Yさん、単独行動は断ってからにして下さいね。心配しますから。彼は温泉に入ると疲れるという持論をお持ちのようで、前回参加した1st.ツーリングでも温泉に入らなかった。向うで休んでいるのならそれはそれで良い。

今日の走りを振り返りながら静かな一時を過しリフレッシュした我々は、また橋を渡って菊水館に戻ったが、Y氏の姿は無かった。自販機で飲料を買って外に出たのだが、外にもY氏の姿は無かった。



Y氏の姿は見えない。


只今熟睡中!!


皆さんも灰皿は持参しましょうね。
 Y氏が行方不明に?
Y氏を探しながらバイクの所まで行ったが、姿は見えない。何処へ行ってしまったY氏!

私はTZRの所まで行き、何気なくZXRの方を見た。するとZXRの陰の何かが居るのを発見する。 ナヌッ・・・。 回り込んで見て私は驚いた!!

そこで私が見たものは・・・・。
そこには、帽子を顔の上にのせて熟睡するY氏の姿が・・・・有った。

これがまた、私が来た事も気付かず気持良さそうに寝ているんだ。大分お疲れのようだ。あのライディングスタイルでは眠たくなるのもよく分かる。

起すのも可哀相なのでそのままにしておいたら、皆さんが来て周りが騒がしくなってようやく彼は目が覚めた。

Y氏に「入湯料はどうした。」と聞いてみると、温泉に入らない事を言って払い戻してもらっていた。この男、結構シッカリ者である。「二十歳前後の女性が混浴風呂に入っていた。」と話を振ってみたら、話に乗ってきてどんな感じの女性だったか詳しく聞いてくる。この男、健康な若者であるようだ。

どんな露天風呂なのか見てみたいというので、そこの橋から見えるからと教えると、早速橋まで見に行ってしまった。もう若い女性は居ないのにね。

木陰で休憩して汗が引くのを待つ。涼しい川風が吹き抜けて気持が良い。ここから向かう中山トンネルの話を皆にする。この道を走るのは私も初めてで、以前は工事の為トンネル手前で通行止めになっていた道である。

それが幾つかのトンネルが完成し、通行できるようになっているとの情報を得て今回コースに入れた事を話す。まだ一部トンネルが完成していない所が有り、狭い所があると思うので注意するよう指示する。砂利道も有るかもしれないが、前回の鈴峠のような事は無いと思う? 多分?と言ってU氏の顔を見ると、U氏は苦笑いを私に返した。

大沢温泉を出て中山トンネルに向かう。鉛温泉・新鉛温泉の前を通り過ぎ豊沢ダムを渡ると道は狭くなる。雫石方面に抜ける道を右に見ながら直進すると、道は広くなり一気にスピードアップ。私は最後尾に下がって着いて行く。

M氏を先頭に皆さん綺麗に揃ってコーナーに入って行く。そこには午前中とは全く違った走りが有った。これだけ揃った走りを見ると気持がいい。長いトンネルを抜けると道はいきない狭い沢沿いの道になったが、全車スムーズに減速して入って行く。素晴らしい。私は皆さんに心の中から拍手を送ってしまいました。

途中工事で一部砂利道の所があったが、長くはなく直ぐに舗装道路に戻る。途中から私が先頭に戻り沢内村川舟に出て湯田方面に左折する。湯田で国道107号には入り横手に向かう。さすがに国道107号は交通量が多く車の後に着いて県境を越え、山内村のコンビに入り休憩する。

私は小腹が空いたのでコンビニで食料を調達したが、M氏は予めタンクバックに忍ばせていたパンを取り出して食べている。あの禁断の食べ物、粒あんグッティーでは無かったようだが・・・・。

ここで、その後のコースを考える事にする。今日ここまで走った距離は私が予想した距離には少し足りなく、このまま秋田に帰ってしまっては皆さん物足りなさを感じてしまうかもしれない。そこでここからの帰り道、チョッと寄り道して楽しめるコースをプラスする事にした。

夕方の鳥海山はいつもとは違う姿を見せてくれた。


秋田に帰って来てから今日の反省会?
ではなくて、思い出話に話は尽きない。



S氏のDAiNESEの中にはキルティングのインナーが装着されていた。S氏によると外して来る時間が無かったとか。今日はさぞかし暑かった事でしょう。
 鳥海山の美しさに思わず見とれる
横手から今朝通った沼館に出て、大森二井山のグリーンロードを左折する。そこから今年の1st.ツーリングでも走った東由利の老方に抜ける林道に入る。

この道は適度な中速コーナーが続く楽しいワインディングロードで、M氏を先頭に山を駆け上っていく。私も最後尾で皆さんの走りを見る。M氏とs氏が先行してU氏との間が少しづつ開いて行く。

その為M氏とs氏の走りを見る事は出来なくなったが、U氏、N氏、Y氏、S氏が一列になってコーナーをクリーヤーして行くのをジックリと見させてもらった。その整然としてた走りと共に、各自の背中には楽しさが滲み出ていた。

山の上からは鳥海山の秀麗なる山容が望まれ、私は思わずバイクを止めカメラのシャッターを押してしまった。勝手に止まってしまったので皆さんが私を心配しているはずと、急いでカメラをしまい後を追う。

前で止まって私を待っていた皆さんは、暫く待ってもやって来ない私に心配(過去に問題を起した実績が有る。)したそうで、全員エンジンを切って耳を澄まし私のチャンバー音を聞いたそうだ。そして近いづいて来る音を確認し、安心して待っていたと言う。音が大きいのも、時には役立つようである。

道の駅 東由利 に入り、ここから秋田までの一気走りに備える為、暫しの休憩を取る。皆さん止まってバイクを降りと、口々に楽しかった、面白かったを連発し、興奮気味に今走って来たワインディングの事を話し合う。チョッと寄り道が皆さんのお気に召したようで、私としても喜ばしい限りだ。

道の駅 東由利 を発って、ここから大森町坂部に出てそこから南外村に抜けて、後は今朝来た出羽グリーンロードを走って秋田に向かった。

ここでS氏が動いた。ここまでは最後尾で皆さんの走りを見守っていたS氏は、一気にペースアップM氏の後に着いた。グリーンロードでのM氏&S氏の走りは、後続の皆さんにFUNKYの走りがどんなものなのかを教えるかように秋田まで続いたのである。

国道13号に出て直ぐに大張野方面に右折、岩見三内に向かう。ここでN氏の走りを見る機会が有った。


 N氏の走り

昨日、タイヤ交換とサスペンションのリセッティングの効果を確認しに行ってクランクケースは勿論アンダーカウルまで擦って帰って来たN氏は、今日の午前中にライディングフォームをチャックされフォームの修正点を指摘されていた。

その後彼はフォームの修正に取り組み、そして実行していた。その結果まだ体の動きはぎこちないが、指摘されていたリーンアウトぎみのフォームは修正されていて、ステップもクランクケースもアンダーカウルも擦る事は無くなっていた。指摘された事を先ずは実行してみる。その姿勢がライディング上達の秘訣である。

後はこのフォームを意識しないで出来る様に走り込む事が必要であろう。

今日はピンクバイクの前でお約束の写真を撮りました。
 秋田到着AM6:34 全走行距離565km
今日も無事秋田に帰って来れた安堵感と達成感からか、皆さん結構ハイテンション。今日有った事、走りの事等話は尽きなく8時過ぎまで談笑は続いたが、お約束の写真を撮って解散となった。

今回、今年から走り始めたメンバーもFUNKYの走りに大分慣れてきて全体としてスムーズに走れる様になって来た。何事もそうだが、バイクは奧が深くこれで良いという事は無い乗物だ。一つの壁を突破するとまた新たな壁が現れ、またその壁にチャレンジする繰り返しである

皆さんには如何に安全にバイクを楽しむかを目標に、大いにバイクを楽しんでもらいたいと私は考えている。


今回をもってFUNKYツーリングも夏休みには入り、次回は8月下旬の予定である。
2004 FUNKY 4th.ツーリング







 Report by Ryuta 
FUNKY Librery FUNKY Library Site FUNKY Home