2004年8月29日(日)

鳥海山ロードを満喫 !!

山形の蕎麦を堪能 !!

そして高原の温泉で疲れを癒した !!

FUNKY 5th.ツーリングでした。





< コース >


秋田
⇒44峠⇒亀田⇒大内⇒本荘⇒仁賀保

⇒仁賀保高原⇒象潟小滝⇒鳥海ブルーライン吹浦

⇒遊佐⇒八幡町⇒山形鳥海山岳道路⇒八幡町

⇒青沢越⇒真室川⇒大蔵村⇒大石田

⇒次年子 
七兵衛そば(昼食)⇒大石田⇒

尾花沢⇒鍋腰トンネル⇒岩出山町⇒花山村

⇒小安⇒須川⇒
栗駒山荘(入浴)⇒東成瀬

⇒十文字⇒
浅舞⇒雄物川町⇒大森⇒南外村

⇒出羽グリーンロード⇒国道13号⇒岩見三内

⇒宝川⇒横山金足線
⇒モト ワークス ヒラタ
               
走行距離 570km


道の駅 おおうち で休憩。



仁賀保高原 ひばり荘前で小休止。鳥海山も見えており今日の鳥海ブルーラインは問題無く走れそうだ。このひばり荘の中にはレストランや展望台が有り休憩場所として使える。





鉾立て駐車場から鳥海山山頂を望む。


鉾立駐車場のシンボルとなっている三角形の建物、中には売店が入っていたと思う。


八幡町のGSで最初の給油を行う
1,台風の後にまた台風?
10日程前、秋田は台風の影響で停電になったり風害(塩害)で大きな被害を受けた。私の店が在る地域も停電になり、一日中仕事にならなかった。また、市内の広葉樹の葉は塩害により大半が茶色に枯れてしまい、街中の景色は落ち葉が道路脇に溜まり秋を通り越してもう冬のたたずまいである。

そして今日29日現在、次の台風が前回と同じ様なコースを辿って九州に接近中である。今回のツーリングへ影響が無い事を願っていた私だが、秋田に来るまではまだ少し時間が有りそうで安心する。


2,初参加はプレッシャー?

朝起きて空を見てみると、薄雲は掛かってはいるが高層の雲でまず雨の心配は無さそうである。5時半過ぎには店に到着、TZRを工場から引き出しパソコンの電源を入れる。

お天気サイトで天気予報を確認すると、秋田・山形は夕方までは降水確率が20%以下で雨の心配は無さそうだが、宮城県は50%の所が有り少し心配である。しかし宮城県内を走る時間は1時間程度でそう心配する事はないだろう。

そうこうしていると、STRIKERの少し大き目のエキゾーストノートが近づいて来て止まった。今日初参加のk(小文字)氏がやって来たようだ。ZRX1200Rに乗る彼は、初参加のプレッシャーからか昨夜は良く眠れなかったようで早めにやって来たようだ。

FUNKYツーリングに初めて参加する人は、期待と不安で寝不足になる人が多いようだ。その一因に私が書いているこのレポートが影響しているとのご意見もあるようだが、FUNKYツーリング自体は走る距離が多い(500〜600km)事以外そんな特別なツーリングではないと私は思うのだが?

そして続々とメンバーが到着する。YZF750SPのM氏、隼のU氏、ブラックバードのN氏が来て今日参加予定の5名が揃った。出発予定の6時にはまだなっていなかったが、5時50分秋田を出発、まずは大内町の道の駅を目指す。


3,鳥海山山頂を確認

今回は久しぶりに県道44号の雄和道川線を通る事にした。一部のライダーには44峠として有名なこの道路は、今年の春先に道路が崩れ暫く通行止になっていた。それが今回、片側相互通行で通れるようになったとの情報を得て向かったのである。

横山金足線から国道13号に入り直ぐに空港道路に入る。すると前方遠くに鳥海山の雄姿が見えた。きょうの予定コース前半のメインディッシュは、鳥海山を登る鳥海ブルーラインと山形県側に在る鳥海山岳道路である。

鳥海山の山頂が見えると言う事は、今日は鳥海山を上れると言う事で安心した。道路の標高が1000mを越える鳥海山の場合、標高が上がると雲の中に入ってしまいガスで何も見えない事が多々ある。その為、山に雲が掛かっている場合は鳥海山には登らずにパスする事にしていたが、きょうは鳥海山のワインディングを楽しめそうである。

雄和町役場前から雄物川を渡って44峠に向かう。何処で崩れているのか分からなかった為様子を見ながら走って行くと、上り始めて直ぐに崩落個所とガードマンが現れスピードを落とす。横に立っていた看板を見ると通行時間は午前6時からとなっており、6時までは通行止であったらしい。

時間は6時を少し回ったところで、我々はそのまま通行する事が出来た。GOODタイミングであった。それにしてもガードマンの方々は、朝早くからここで交通整理している様で本当にご苦労さまです。私は信号でも構わないと思うのだがどうなんでしょう。


4,今日は先導役

崩落個所を過ぎM氏を先頭にU氏・N氏を前に出し、私は初参加のk氏を引っ張って後を追う。きょうの私は、初参加者のk氏にFUNKYの走り方やライディングのアドバイスをしながらk氏の先導役を務める。

ミラーに写るk氏は、少し緊張している様で体全体に力が入っている様に見える。k氏との間に一定間隔を取りながらコーナーの手前から少し早めにブレーキランプを点けなら峠を越える。


5,飛んで火に入る夏の虫?

亀田に抜ける峠道に左折する所で前のグループが待っていたが、そのまま先に行く様に指示して亀田に向かう。峠を越えて亀田の町に向かうが、我々の前にはこの早い時間にも関わら車が多く走っている。前方には赤色の車も見え消防関係の車の様にも見える。

亀田の街中に入り天鷺城に向かう。まだ7時前だというのに道に人が出ていて何やら騒々しい感じだ。我々は車の後ろに着いていつものように天鷺城に向かうT字路を左折した。すると・・・・・。

路上には消防用のホースが散乱しており、消防車や車が道路を塞いでいる。どうも我々は知らぬ間に火災現場に入り込んでしまったようだ。前を走っていた車はこの現場に向かっていたようだが、我々はそうとは知らずこの現場に来てしまった。

現場を交通整理をしていた人が先頭のM氏に何処に行くのかを尋ね、我々がただの通りすがりのライダーである事が判明し、我々はUターンを命じられる。しかし路上に車や人が溢れていてUターンもままならず、私は大きく横の駐車場に入り込んで何とか方向転換をする。他のメンバーもバイクを押して向きを変えている。

結局、火事現場を迂回して予定の道に出た我々は、折渡峠に向かった。図らずも火の中に飛び込んでしまった煩い虫達は何とか脱出に成功したのである。

火事現場の手前で交通規制していればこんな騒動に巻き込まれる事はなかったと思うが、我々が現場に行った時は火事は鎮火していたようで規制は解除されていたのかもしれない。

折渡峠を越えて大内町に入った我々は、道の駅 おおうち で休憩を取る。


6、仁賀保高原から鳥海ブルーラインへ

休憩後、国道105号から国道7号に抜ける峠道を楽しみ本荘を通過、西目に向かう。最近この付近を走る度、残念に思う事がある。昔は国道の両側に青々と生えてい黒松の防砂林が、松くい虫の被害で無残に枯れ果ててしまった事である。

江戸時代砂浜からの飛砂被害を防ぐため、栗田定之丞(秋田市新屋には栗田定之丞を奉った栗田神社が有る。)が50kmの海岸線に20年の歳月を掛け数百万本の黒松を植えて造ったのがこの防砂林である。

以前は冬の季節風の為、海側から山側に斜めに傾いて立つ黒松がその奇抜な枝ぶりを楽しませてくれたものだが、今では裸の松が立っているだけとなっている。この松林が昔の姿に戻る日が来るのであろうか。私としては、生きている間にもう一度昔の青々とした松林を見てみたいものである。

仁賀保から矢島方面に左折、仁賀保高原に上って行く。ここで深いバンク角と長いコーナーリングを楽しむ。この道は一部まだ狭いままだが、工事中の部分も大分出来ているようで来年には全線完成しそうな感じである。

いつもは車で溢れている土田牧場の駐車場もこの時間(8時前)では車の影も無く、我々は土田牧場の前を通過してひばり荘の前にバイクを停める。ひばり荘からは鳥海山が望まれ、白い風力発電の風車とのコントラストが美しい。写真を撮って鳥海ブルーラインに向かう。

仁賀保高原を下って象潟小滝に出て鳥海ブルーラインを上り始める。ブルーライン秋田県側は、ハミ禁の黄線がビッタシ引かれていて其れなりのスピードで走ると直ぐに車に追い着いてしまう。それでも今日は時間が早いせいか車が少なく最初は楽しく走れた。

途中追い着いた車は道を譲ってくれたので助かったが、鉾立て近くになって追い着いた1台のワンBOXは道を譲る気配は無い。最近、秋田でもバイクに着かれると道を譲ってくれるドライバーが増えてはきたが、まだまだ北海道のように殆んどの車が譲ってくれる様な事は無い。先頭を走るM氏はそれを追い越さず、ワンBOXの後に着いてまま鉾立の駐車場に到着する。


7、山形県側は黄線無し

今日の鉾立からは鳥海山山頂が見えていた。ここから山頂までは5〜6時間で行くことが出来る。私がここから頂上に登ったのはもう30年以上前の事で、当然その当時は鳥海ブルーラインは出来ていなかった。象潟小滝から結構な時間を掛けて砂利道を90ccバイクで登って来たのを思い出してしまった。

休憩後山形県側に下って行く。M氏を先頭にU氏、N氏と続く。私はk氏と共に彼等を追うが、直ぐに我々の視界から消えて行った。山形県側のブルーラインは、黄線が殆んど無く自分のスピードで走れる所が良い。k氏も多少緊張感が取れてきた様でコーナーリングがスムーズになってきたようだ。

走り応えの有るブルーライン山形県を下って行くと、前のグループは走り出す前に約束していた通り以前料金所が有った所で待っていた。後で聞いた話だと前のグループもブルーラインを充分楽しんでいたようである。

今度は私が先頭になって国道7号の吹浦に出て、八幡町のGSを目指して走る。遊佐町の田んぼの中を走る道は、風を遮るものが無く横風がキツイ。台風の影響ではないと思うが、横からの強い風に押されて直線をバンクしながら走ってしまった。こんな時TZRの様な軽いバイクは、風の影響を受け易く苦労する。

八幡町の街に入りいつも利用しているGSに入る。ここではR1のチェンジリンクを分解して修理した事もあり、大変お世話になった事のあるGSである。秋田から160km走って私のTZRは9,87L入った。燃費は16km/L強と良くも悪くもないと言うところか。

本当は200km位走ってから給油したかったのだが、これから向かう鳥海山岳道路方面にはGSが無く、そのまま国道344号の大芦沢に抜けて青沢・真室川方面に向かう予定にしていた為、ここで入れておかないとガス欠する可能性が有ったのだ。


終点滝ノ小屋口の駐車場で小休止。



駐車場からは美味しそうなワインディングロードが見える。



雲に隠れて山頂部は見えなかった。
8、鳥海山五合目 滝ノ小屋口までを往復
給油を終え、鳥海山五合目 滝ノ小屋口に向かう。鳥海山の山形県側五合目に在る滝ノ小屋口は、避難小屋も有る鳥海山への登山口である。地図を見てもらえば分かるが、そこに至る道は二つと同じコーナーが無いワインディングロードで、最高に楽しい道だ。

鳥海高原家族旅行村へ行く道から右に折れ大台野方面に向かう。大台野を過ぎればいよいよワインディンの始まりだ。私とk氏は後ろの下がり、M氏を先頭にU氏、N氏が続く。私はその後ろ着いて滝ノ小屋口を目指す。

コーナーを3つ4つクリヤーすると先頭のM氏は視界からいなくなり、我々はU氏を先頭にその後を追う。右コーナーの左に小さな駐車スペースが有って、そこに1台のスーパースポーツバイクと革ツナギを着たライダーが一人佇んでいるのが見えた。一瞬の事でバイクの種類までは私は分からなかったが、後でM氏に聞いたところ01か02モデルのR1だったと言っていた。

この道にはここを専門に走っているライダーいて、以前ここを訪れた時はファイヤーブレードが走っていた。ファイヤーブレードのライダーがR1に乗り換えたかも可能性もあるが、ここをホームグランドにしているライダーが何人?かいる事だけは確かである。

この道の特徴として二つと同じコーナーが無い事、一気に走ると最後は結構疲れてしまうほど長い事、道路脇に有る側溝の幅が広いが事等がある。ここの側溝は普通のU字の形(幅50cm程度)をした物と違って溝の幅が1m程も有る大きな物で、走っているとどうしても視界に入ってしまう。

バイクはライダーの視線の方向に向いてしまうものなので側溝を見ない様に走るのだが、側溝は大きく口を開けて我々を引き寄せようとしている様に思えてならない。ここを走る時は、出来るだけ側溝を見ない様に走ってもらいたい。さもなくば、側溝の餌食になってしまうかも・・・・?

充分にワインディングを堪能した我々は、終点滝ノ小屋口のパーキングに
バイクを停める。バイクから降りた各ライダーはある種の興奮状態にあり、今走って来た道の事や走りの事を堰を切った様に喋り始める。この道は、それ程にライダーを熱くする道なのだ。ここを走るライダーは、熱くなり過ぎて事故を起さない様程々に楽しんで下さい。

この道路は位置的に少し幹線道路から外れていますが、ここに寄り道してもワインディングロード好きライダーの期待を裏切らない事を私が保証?しましょう。

しかし、この道にも欠点がありまして、標高が高い為雲が掛かっている事が多いのです。下から見て雲が鳥海山の下まで掛かっていたら行っても無駄です。もしも知らずに大台野まで行ってしまってら、湯の台温泉鳥海山荘に入って来て下さい。そうすれば無駄足になる事はないと思います。

k氏の走りがスムーズになってきた事もあり私は先導役を一時返上、下りは私が先頭で走り始める事にする。ここの下りは道路の左側が谷側になっている所が多く、ガードレールは有るもののコーナーの先は空ァー・・・みたいなァー・・・シチュエーションが多々あって、走っていて大変気持がよろしくない。

そんな影響もあってか、どうもアクセルが開かない。スピードが乗らないばかりかブレーキも決まらず気分が乗って来ない。オドオドしながらコーナーをクリアーして行き半分位下った時だった。下から1台のバイクが登って来て一瞬ですれ違って行った。

その時、私の脳裏にチョッとツリ目加減のヘッドライトケースの中に、左右で合計4個のライトが嵌め込まれた灰色のバイクが残った。しかし、その時の私にそのバイクが何だったかを考える余裕は無く、次々と迫って来るコーナーをクリヤーするのに手一杯であった。

この道の下り後半は道幅も少し広くなり走り易くなる。集中力を使い果たしてしまった私は、後に着いていたM氏の先頭を変わってもらいその後を追う。前のM氏に遅れまいと頑張ってはみたが、少し離されて大台野のT字路に到着する。

後で我々の後を走っていたメンバーから聞いた話だと、後続とすれ違った灰色のバイクは驚く速さでUターンして来て彼らの後ろに着いたらしい。メンバーはそのバイクに敬意を表し道を譲ったらしいのだが、テールランプの左右にサイレンサーの穴が2つ見えるそのバイクは、赤い火花を路面から発しながらコーナーに消えて行ったという。

ここで灰色バイクの正体が割れた。ツリ目の四眼、アップのデュアルマフラーとなれば 04R1 に違いない。まだ一度も実物の 04R1 を見た事のないM氏は、見てみたかったと大変残念がっていた。Mさん、もっとユックリ走っていれば 04R1 に会えたんですよ?

登りで路肩に停まっていたバイクは、01・02R1ではなく04R1であったようだ。


9、大台野の蕎麦畑
大台野のT字路で後続を待つが、彼等は休憩する間も無くやって来て直ぐに走り出す。ここから最短で国道344号の上青沢に出る為T字路を直進して八幡町升田に下る事にする。

少し走ると辺り一面白い花が咲いている場所に出る。蕎麦の花だ。この大台野地区では蕎麦が栽培されていて、その蕎麦を使って手打蕎麦を食べさせる処が有ると先日テレビで放送していたのを見た。

そう言えばさっき大台野蕎麦の看板を見たような気がする。機会があれば一度食べてみたいと思うが、今日は大石田次年子の蕎麦を食べる予定なので、次の機会に譲りたいと思う。


升田に出て上青沢の向芦沢に出る道を探す。前日予習してきた地図を頭に浮かべながら道路と地形を見ながら進むとそれらしき道を発見、山越えの道を登り始める。

この道が予定していた道なのかどうか自信はなかったが、方向的には間違っていない筈でまずは進んでみる。そこそこ車も走っていて、予定の道に間違いなさそうである。

そして山を越え下って行くと前方に集落が見えてきて、その先に国道344号らしき広い道が見えてきた。これで今日の第一関門をクリアー、国道に出て一気にペースアップ八幡町と真室川町の境にある青沢トンネルに向かって快適なワインディングを楽しむ。この道は以前狭い山道が続いていたが、改修工事が大体終了?して快適な道になっている。

田舎の家そのままの店構えの七兵衛そば。建っている場所も次年子集落の外れで、周りに家は点々としかない。


外の田舎の風景とは打って変わって、店内は人で溢れていた。


席に着くと、ガッコ・昆布巻き・キノコの皿盛と各人に大根の搾り汁が運ばれてくる。それにそばつゆを加え蕎麦を食べる。


蕎麦の御代わりは何も言わなくても運ばれて来る。


普通の大人だったら2〜3杯。食べる人は7杯?


N氏は食べ終えた我々に遠慮して7杯で打ち止めにしてしまったが、どこまでいけるか限界まで挑戦させてみたかった?


このおじさん、朝から晩まで蕎麦を打っているんでしょうね。しかし、周りに沢山ある発泡スチロールの箱が気になる。多分箱の中身は蕎麦だと思うが、箱の中身全部をこのおじさん一人で打ったとは到底思えない。
10、国道344号から大石田町次年子 七兵衛そば へ
きょうの昼食は、先ほども述べたが次年子の七兵衛そばを食べる事にしていた。山形県大石田町の蕎麦は、結構有名でHPでも多く取り上げられているが、私はまだ一度も食べた事がなかった。

山形の蕎麦は何度か食べた事はあったが、今まであまり良い印象は無く(唯一 肘折温泉 寿屋の蕎麦 は美味かった。)山形県の中でも蕎麦処として有名な大石田の蕎麦がどんな物か期待大である。。

しかし、数ある大石田の蕎麦屋さんの中で何故七兵衛そばに行く事に決めたかと言うと、それはFUNKYメンバーのある人物によるところが大きかった。

昨年までFUNKY内で大食漢と言えばK氏(大文字のK)が不動の地位を築いていた。そこに今年強力な対抗馬N氏が現れ、FUNKY内ではどちらが真のチャンピオンなのかと言う話題が囁かれはじめていた。

そこで私は、両者直接対決の場を用意しなければと前から考えていた。今回のツーリングで大石田の蕎麦を食べる事は決めていて、私は各お店を紹介するHPを見ていた。その中の七兵衛そばを紹介する一文に私の目が留まった。

それは 「一人千円 食べ放題!!」  私は 「コレダ!!」 と思わず叫びはしなかったが、二人の対決の場として打って付けのおそば屋さんを発見し興奮してしまった。ここならお金を気にする事無く、二人に心置きなく対決してもらえるではないか。今回の昼食は七兵衛そばに決めた。

HPの中には他にも七兵衛そばの事が色々書かれていて、とにかくいつも混んでいるらしい事、そばつゆに大根の搾り汁を使っていてそれが独特の味を出していると書かれていた。大根の絞り汁を使ったそばつゆとはどんな物なのか楽しみではあるが、いつも混んでいるという事なので昼前には到着するよう予定を組まなければなるまい。

このように今回企画されたFUNKY杯争奪大食漢決定戦であったが、K氏の直前のエントリー取り消しによりN氏との対決は先送りになってしまった。しかし、ひょんな理由で昼食場所として選んだ七兵衛そばであったが、訪れた我々に多くの感動を与えてくれる事になるとは、その時の私は思ってもいなかった。

七兵衛そばの話は少し置いといて、我々は青沢から真室川に出て鮭川村に入り大石田に向かって急いでいた。私は以前(2年前)この道を走った事は有ったが、今回とは逆方向で目に入る景色は初めてのものだった。

信号のある交差点に進入した私は、進む方向を一瞬躊躇してしまった。道は左に緩く曲がっていたが、交差点に入った私は直進方向に少し狭い道が有るのを発見する。進む方向としてはここは真っ直ぐ行くのが正解と判断した私は、道なりに左に傾きかけていたバイクを急遽右に方向転換して直進方向の道に入った。

私はそれで済んだのだが、後続は私のフェイントにまんまと引っ掛て左方向の道に進んでしまい方向転換を強いられてしまった。皆さんには本当に申し訳なかったが、こんな事も時にはあるので慌てないで対応してもらいたいと思います。

国道47号に出た我々は、酒田方向に少し走り新庄市本合海から国道458号に入る。この道を真っ直ぐ進めば肘折温泉に行くのだが、我々は直ぐに左折して一旦舟形町方面に向かう。曲がった道は1.5車線ほどの狭い道で間違ったかなと思ったが、直ぐに2車線の道に出て少し安心する。広い道に出て右折大石田方面を目指す。

最上川を渡った所で次年子に行く最短の道が通行止になっているので左折するよう電光掲示板に書かれている。直進して次年子に向かう道は、地図で確認した時次年子近くの道が狭く曲りくねっていたので、使わない予定にしていたので予定通り左折して次年子に向かう。

この道は最上川に沿って走っているのだが、道から見える最上川は私が知っている下流の最上川の印象とは違って、川幅が狭く中小河川の印象である。川沿いの道から離れて大石田方向に右折し山に入る。途中から次年子への道路表示に従って右折次年子に向かう。

大石田町次年子は本当に山の中で、出羽グリーンロードが走る出羽丘陵みたいな所で集落の周りには何も無く、七兵衛そば はその集落の一番奥の外れに在った。先ほどから我々の前を2台の車が走っていたが、その2台の車も我々と同じく七兵衛そばの前で止まった。七兵衛そば到着AM11:30。



11、七兵衛そば には人がいっぱい

七兵衛そばの周りの道路には車が溢れており、田舎の景色には似つかわしくない光景がそこにあった。バイクを停める場所を探すのも苦労するほどで、我々は車の間を抜け奥の空いたスペースにどうにかバイクを停めた。

店の中に入ってみると店内は人がいっぱいで順番待ちの状態だった。私はおばさんにカウンターの番号札を取って待って下さいと促され、23番の番号札を握って囲炉裏の前に座って順番を待った。我々は10分位待ってテーブルに案内される。

ここで働く女性陣の客扱いは実にシステマティックに訓練されていて、流れるような動きと言葉で客を捌いていく。これだけの人数を毎日扱っていればそうなって当然とも思えるが、彼女らには感心させられてしまった。

我々が席に着くと早速、ガッコ・昆布巻き・キノコの皿盛、そばつゆ、きざみネギと各人に大根の搾り汁と小皿一枚が運ばれてくる。客は大人しくガッコや昆布巻きを食べながら蕎麦が出て来るのを待つのである。



12、大根の搾り汁で食べる 七兵衛そば

私は待ち時間の間に大根の搾り汁とそばつゆ嘗めてみる。大根の搾り汁は正しく大根を搾った汁で辛いが味は無く、そばつゆは濃縮されているようで濃い味であった。

蕎麦が運ばれて来て皆さん一斉に食べ始める。大根の汁にそばつゆを入れ蕎麦を食べてみると・・・そのお味は?

大根の辛味とそばつゆが今まで食べた事の無い蕎麦の味を作り出しており、これは新たな蕎麦の食べ方の発見であった。

岩手県葛巻の森のそば屋で出している紅葉おろし(大根おろしに唐辛子を混ぜた物)をそばつゆに入れる食べ方と考え方は似ているが、辛さを大根の辛さで出しているところが七兵衛そばさんの偉いところだ。

このそばつゆの不思議なところは、理由は判らないが食べれば食べるほど辛さが増してくるところだ。普通ならそばつゆの味は蕎麦を食べるほど段々と味が薄くなっていくと思うのだが、このつゆは辛さを増していく不思議なつゆであった。

御代わり自由の食べ放題と言っても人間には限界というものがあって、私は2杯を直ぐに食べ切ってまだ少し食べられると思ったのが間違いだった。3杯目後半からは腹が張ってきて完食するのに苦労した。

皆さんも一人を除いて私と同じ様な情況で、M氏とk氏は3杯、U氏は2杯で打ち止めとなっていた。U氏の指摘するところによると、1杯の蕎麦の量はまちまちで一定ではなく、蕎麦が多く入ったお碗も有ったらしい。一杯幾らで売っている訳ではないので、量に拘らないのも当り前と言えば当り前ではある。

そしてN氏はまだ食べていた。これ良いですかと遠慮しながらお碗を引き寄せ、美味しそうに食べていた。そしてまた食べていた。普通の大人で3杯がいいところだそうだが、ここでの記録は8杯位と聞いている。

N氏は7杯目を食べ終えた後、とっくに食べ終えていた我々を見て、遠慮したのであろう静かに箸を置いた。私が考えるに彼はまだ2杯はいけた筈だった。しかし彼はこれからバイクに乗って秋田まで帰る事を考えたのと、皆を待たせてはいけないという良心回路が働き箸を置いたと思われる。

この場にK氏(大文字)がいたら、壮絶なバトルが見られたと思うと返す返すも残念であった。楽しみは先に取っておくと言うことで、待っている客が沢山いる事もあって食べ終えた我々は早々に席を立った。我々が席を立つ頃には待ち時間が30分を越えていたようで、来て引き返していくお客さんもいたようである。

外に出て暫く食休みとなった。


座っていた後の土手で見つけたトカゲ?は、尻尾の色が違っていた。
13、食べ過ぎて暫し食休み
私がこんなに満腹になるまで蕎麦を食べたのは、暫く昔の事になるが盛岡で椀子蕎麦を食べた時以来だ。胃袋が蕎麦で満杯になり、蕎麦の香りが上がって来るこの感覚は久しぶりである。

このままの状態で走り出せば、道路の段差で蕎麦が込み上げてこないととも限らない為、暫く食休みを取る事にする。皆さんの七兵衛そばの印象は概ね好評で、これだけ食べて一人1,050円(税込み)は安いとの意見であった。特に通常大盛二人前が普通のN氏の場合は、完全に元を取ったと言うか取り過ぎでしょう。七兵衛そばサン完全な赤字です。

土手に座って話していると尻尾の色が違うトカゲ?を発見する。何故このトカゲの尻尾にグラデーションが掛かっているのか? ここでこの手の田舎情報に詳しいM氏の蘊蓄が披露される。

M氏によるとこのトカゲは、 トカゲの尻尾切りで無くなった尻尾を再生したのだが、新しく再生された部分の色が違っているのだ言うのだ。さすが田舎育ちM氏の蘊蓄に納得する私であった。

k氏が北海道の地図を出してきて今年の北海道ツーリングのコースを聞いて来る。彼は今年のの6月に北海道に行って来たそうで、その時の地図がバックに入っていたらしい。

9月にも北海道行を計画しているらしく、FUNKYの北海道ツーリングにも興味が有るらしかった。彼は10年以上毎年北海道に行っている北海道大好き人間の様で、北海道のOFFロードには多くの情報をお持ちの様である。

お腹も少し落ち着いたところで、次の目的地宮城県花山村に向かって出発する。


須川温泉 栗駒山荘 男湯露天風呂からは、天気がよければ鳥海山も見える眺望が楽しめるのだが、今日は目の前を雲が流れて幻想的な景色が広がっていた。この温泉には入浴剤は入っていない。


温泉から上がって小休止。水分補給と煙補給中の御三人。


山荘前の記念写真も久しぶりです。
4、花山への道は遠かった
ここ大石田町次年子から宮城県花山町までは、幹線国道(国道13号・国道47号)を行けば問題は無いのだが、それでは面白くない。今回私は尾花沢から山刀伐トンネルを越えて赤倉温泉に出る初めてのルートを設定した。

初めて通る道と言う事で事前に地図でルートを予習して望んだのだが、次年子から大石田の街に出て尾花沢に抜ける筈が、出出しから躓いてしまった。

大石田の街の手前には最上川に向かって下って行く峠が有って、我々はオバさんが運転する車の後ろに着いて下って行く。前方には最上川に掛かる橋が見えていて、オバさんの車はその橋を渡って行った。今考えてみると我々もその橋を渡れば問題無かったのだが、私は渡らずに直進する。

その橋を渡るルートは予習していたルートの一つで、最短で赤倉温泉に行くルートであったのだが、地図を見て私がイメージした景色と実際の景色には違いが有って、それが道を間違える大きな要因になってしまった。

地図でイメージしたものと実際の景色とで何が一番違うかと言うと、土地の高低差である。道路の高低は道路の曲がり方(ヘアーピンカーブ等)や等高線でイメージするのだが、ランドマークとしてはなかなかイメージし難いところがある。

今回の場合も峠を下って橋を渡ると覚えていれば間違う事は無かったのだが、私の頭の中にそのイメージは無く我々は橋を渡らずに大石田の街中に入って行った。しかし、この事自体は大きな間違えではなく、最短ではないが私が持っていたルートプラン2であった。

私は大石田から左折して尾花沢に行くつもりだったので、尾花沢方向への道路表示を探して走っていた。ところが尾花沢への道路標示を見つけられないまま街を通り過ぎ、道は最上川沿いを走るようになってしまったではないか。

「これは違う。」とバイクを左に止め地図を開いて確認してみると、先ほど通過した大石田町役場と出ていた信号の所をを曲がると尾花沢に行く事が判明した。ここで我々は今日第1回目のUターンをする事になってしまったのである。しかし、Uターンはこれ1回では済まなかった。


15、此処は何処?

引き返して尾花沢に向かった私は、見覚えのある国道13号線の交差点に出た。この交差点は大きな花笠地蔵が近くに在る交差点で、地蔵さんの前でよく休憩した事があった。

ここから先の道は以前銀山温泉に行く時に通って事があり、私は少し安心してしまったようだ。尾花沢の街中を過ぎ、予定ではこの道から赤倉温泉に向かう道に左折する筈であった。しかしこの時、私の頭の中から赤倉温泉へ行くと言う意識は脱落してしまっていた。

暫く走って赤倉温泉左折の道路標示を見ても、私は何の反応もしなまま直進してしまう。この時後を走っていたM氏は、私が何故左折しないのか不思議に思ったらしいが、私が予定コースを変更する事はよくある事でそのまま走っていたと言う。

その時の私は、道路標示板の古川まで何kmと言う文字に何の疑問も持たなかった。私の頭の中には国道47号の鳴子に向かう意識しかなく、鳴子の先は古川で古川に行くなら道はこれで大丈夫と思ってしまっていた。

山形県と宮城県の県境にある鍋越トンネルの文字を見ても、私の中では山刀伐トンネルに置き換えられていて、何の疑問も持たなかったのである。そのうち道はワインディングになり、私は思わず走りを楽しんでしまっていた。

トンネルを抜けると道は岩手県の山中の様な狭い道が暫く続き、やがて道は広くなり人里に出る。道の両側には田んぼが広がるようになり、私はこれで国道47号に出たと勘違いしていた。道路脇に立つ古川までの距離表示もだいぶ少なくなってきたし、その時の私はもう直ぐ鳴子だと本当に思っていた。

そして私がこの道に疑問を持ったのは、ある街中に入った時だった。以前通った国道47号にはこんな狭い街中の道は無かったと気付いたのだ。私はバイクを脇に止め地図を見て驚いた。近く在った郵便局の名前からこの道が国道47号ではなく国道347号で、この場所の地名は宮城県加美郡加美町字町屋敷一番付近だと言う事が分かったのである。 ショック!! 大いなるショックであった。

しかし、この道が国道347号であろうと国道47号でなろうと花山に行かねばならず、私は皆さんに勘違いしていたのを悟られないようそっと地図をタンクバックしまい込み、そしらぬ顔をして今度は岩出山町を目指して走り始める。

この先には岩出山町に向かう国道がある筈で、私はそこを左折するつもりで走っていた。そして岩出山方面の標示板を見て私は何の躊躇も無く左折してしまった。しかし橋を渡って信号で止まると、我々が走っている道は広域農道と書かれているではないか。 「マァ・・・イッカ」 出羽グリーンロードも広域農道だし、この道はきっと岩出山に出る近道に違いないと楽観的に考え、信号が青に変わって私はクラッチを繋いだ。

しかしこの広域農道、グリーンロードとは違って狭くて正真正銘の農道だった。それでも丘陵地帯を走るこの農道は曲がりながらも続いていたのだが、とうとうT字路にぶつかってしまった。方向的には右だと思った私だが、正面に小さく岩出山方面左の看板を見つけ右に切り掛けたハンドルを左に切って発進する。

少し走ると道路右側に岩出山と書かれた小さな看板を発見するも、すでに入口を通り過ぎてしまっていた。ここで今日第2回目のUターンとなる。私のTZRは軽量で小回りも利きUターンは容易だが、後の大型車はUターンに苦労して様子だ。皆さんご迷惑を掛けます。

そこからまた狭い道を抜けてようやく岩出山の街中に出た。ここからは国道47号までは直ぐでまずは一安心である。八幡町でガソリンを入れてからここまで200km近く走っていて、そろそろ給油しなければと思いガソリンスタンドを探していた私の目に、左コーナーの道路から右に入った前方にENEOSらしきオレンジ色の看板が目に入った。

「有ったー。」とヘルメットの中で叫びながら右の道に入り看板に近づいてみると、その看板はコンビニの看板の様であった。ここでまた今日第3回目のUターンとなってしまいました。皆さん本当にお手数をお掛けします。ペコリ!

元の道に戻って左コーナーの先まで行くとENEOSのスタンドが在るではないか。本当に無駄なUターンであった。この左コーナーにはENEOSが見えるカーブミラーを設置してもらいたいと思った。

ENEOSに入って給油と休憩を取る。次年子を出てここまで休憩なしで走ってしまった。宮城県側の天気は曇っており気温も低目で過ごし易い。GSのオジサンに今日の天気を聞いてみると、朝から曇り空であったらしい。雲が低くこれ向かう栗駒方面は標高が高く雨が心配ではある。

休憩後、岩出山を発って花山村に向かう。国道47号に出て鳴子方向に向かった我々は、結局国道47号を予定と反対方向から花山村に向かう事になったのである。私の勘違いで少し遠回りにはなってしまったが、時間的なロスは30分も無かったと思われる。


16,秋田・宮城の県境は雲の中

花山村の道の駅を過ぎ、温湯温泉に近づくと路面が濡れて来る。雨具を着るほどの雨ではないが霧雨が降っており、ペースを落として温湯温泉先の狭く曲りくねった道を上って行く。

最初路面は濡れてはいたが視界は良好でそれなりに走れていたのだが、標高が上がるにつれてガスが出てきてシールドに水滴がへばり着き前が見えなくなってしまった。私は雨の走行は嫌いではないが、前が見えないのは大嫌いなのだ。

私が前の車の後にピッタリと着いて走っていると、ご親切にも車のドライバーさんは左に寄って道を開けてくれた。後ろにピタットと着いて走っても道を譲ってくれないドライバーが多い中、こんな所で道を譲ってもらっても有難迷惑と言ったら譲ってくれたドライバーに失礼だが、私はまたこの霧の中ノロノロと先頭を走る破目になってしまったのである。

県境を越えて秋田県に入ると徐々に霧が晴れ、路面も所々ドライになってきた。国道398号が須川温泉へ登る栗駒観光道路と交わるT字路に出ると、そこにはババヘラのお嬢さんが一人ポツンと立っていた。

ここには以前パーキングが有ってよく休憩した場所だが、小安方面から進んできた国道398号の改修工事がこの場所まで進んできた様で、白い塀がパーキングを囲っていた。

その白い塀の前に立つ一人のババヘラ嬢、年の頃なら50歳前後?でしょうか。この涼しさの中(気温20℃以下と思われた。)我々にババヘラアイスを勧める商売熱心さには感服したが、それは丁重にお断りしてここの今日の天気を聞いてみた。朝から曇ってはいるが雨は降ってはいないと言う。

これまでFUNKYとババヘラ嬢との出会いは、様々な場所であった。気温10度以下と思われる霧の中で強風に耐えてジィーット佇むババヘラ嬢を見た時、私はある種の感動を受けたのを覚えている。それは八幡平アスピーデライン頂上駐車場での事であったが、ババヘラ嬢とはへらへらした商売では無く過酷な労働なんだと言うことを認識した瞬間であった。朝その場所に置いていかれたら、夕方まで何があろうとそこから逃れられないのがババヘラ嬢の定めなのである。

ババヘラ嬢の話を聞いて私はを考えてしまった。予定ではここから須川に上がって栗駒山荘の露天風呂に入る事にしていたのだが、先ほどみたいに標高が上がって雲の中に入ってしまったら、何も見えずに走っても楽しくも無い。ここから下って大湯の温泉に入る選択肢もある。

そして私は決断した。須川までの路面がドライである方に賭けて栗駒山荘に向かう事にする。走り出すと路面は殆んどドライで走っている車も少なく、私は先頭でペースを上げていく。先ほどまでのスロー走行から開放された反動からか、体が自然にコーナーに反応して久しぶりに走りに集中する事が出来た。

私の後ろにはピタリとM氏が着いていたが、その後ろは大きく離れていたようである。こんな走りをしたのは、昨年の北海道以来であったかもしれない。私は気分を良くして栗駒山荘に到着する。夏の観光シーズンも終わったのか山荘の駐車場はそんなに混んではおらず空いたスペースにバイクを停める。


17,栗駒山荘の露天風呂

栗駒山荘に来たのは昨年の10月以来だが、今日は天候も良くないせいかいつもよりお客がが少ないようである。入湯券600円を自販機で購入して中に入ろうとしたら、「券はこちらに」と係りの人に止められた。以前は中に上がってから券を回収していたと思うが、システムが変わったようである。(今日だけかの知れないが?)

今日の露天風呂からの景色は、宮城県側から流れてくる雲に時々遮られ眺望が良くなかったが、流れる雲が幻想的な風景を我々に見せてくれた。

ゆっくり温泉に浸かりながらバイクの話をしたり景色を見て至福の時間を過ごした後、水分補給と休憩を取る。喫煙者3名は並んで煙を摂取しニコチンを体内に注入する。N氏は我々の倍以上の水分を摂取、汗が多く出るN氏は水分補給も半端じゃない。

休憩後、正面玄関前で写真を撮って須川を出発する。PM4:30

解散前のお約束ッ写真。
今日初参加のZRXと共に・・・・。
18,一気に秋田まで
須川から今度は国道342号を東成瀬の下る。ここは先頭をM氏に任せ私は最後尾に下がって後ろから皆さんの走りを見させてもらう事にする。

M氏、U氏、N氏、k氏、私の順番で下って行く。この道は道幅もあり、コーナーも適当に有って走って楽しい道だ。皆さん楽しそうに走っているのが後姿からもうかがえる。k氏の走りは今朝とは見違える様にリラックスしたもので、皆さんと一緒になってコーナーをクりーアーして行く。

国道397号と交わる岩井川で私が先頭に戻り、増田、十文字、浅舞、沼館と走り大森で出羽グリーンロードに入り南外に出る。一旦、国道105号に出た後、再びグリーンロードに入り一気に秋田を目指す。

ここではグリーンロードを良く知るM氏に先頭立ってもらい、それに着いて皆さんにグリーンロードの走り方を学んでもらう事にする。私はガソリンが少なくなった事もあり、後からゆっくり着いて行く事にした。

今日のM氏は先生役に徹した走りで、皆さんを引っ張って行く。M氏を先頭に一列になってコーナーを抜けて行く皆さんの姿は美しくもあり、逞しくもあった。

国道13号に出て私は先頭に戻り、直ぐに大張野方面に右折する。ここまでガソリンが心配で省エネ運転をしていた私であったが、ここまでガソリンが持てば、ガス欠の心配も無くなりガソリンコックをリザーブに切り換えて一気にペースを上げて走る。

やはりバイクはユックリ走っていては楽しくは無い。バイクの持つポテンシャルの全てを引き出して走る事がライダーに征服感を与え楽しさを倍増させる。

しかしリッターバイクではそれは難しい事だが、ライダーのポテンシャルアップでそれに少しでも近づこうとする姿勢が大切な事だ。如何に安全にバイクを楽しむかと言う事と、バイクの
ポテンシャルを如何に引き出すかと言う事は相反する事だが、そのバランスを取りながらバイクを楽しんでいこうと私は考えている。


19,バイクを満喫したツーリングは無事終了した
秋田に帰って来たのはPM6:20、日は少し傾き掛けてはいたが明るい内に無事帰って来られた。休憩しながら暫し談笑して解散となった。

今回初参加のk氏に今日の感想を聞いてみると、最初は緊張していたが後半からは楽しく走れたらしく、病み付きになりそうと心配していた。良ければ次回もご参加下さい。

次回のツーリングは21回目となる北海道ツーリングである。


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