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▼ コース

秋田⇒宝川⇒広域農道⇒協和 荒川⇒国道46号

⇒水沢⇒刈和野⇒大沢郷⇒出羽グリーンロード

⇒南外⇒大森⇒十文字⇒岩井川旅の駅⇒須川

⇒栗駒道路⇒花山⇒国見峠⇒鬼首⇒湯ノ又温泉

⇒院内⇒松の木トンネル⇒笹子⇒法体の滝⇒
花立

⇒仁賀保高原⇒西目⇒本荘⇒大内⇒大正寺

⇒出羽グリーンロード⇒岩見三内

貝の沢温泉(入浴)

⇒モト ワークス ヒラタ 走行距離 477km

皆さん、私待ちの状態です。
申し訳ございません。












































定点写真。今年は紅葉が遅れているようです。


昨年と比べるとまだ彩りが冴えない。
ポインタを写真に当てると昨年の写真に変わります。



ここまで来ると路面は乾いていた。

▼ウッ ヤバェッ
朝目覚めたのが6時を少し回っていた。いつもならとっくに遅刻なのだが、最終ツーリングの出発時間は7時30分、私はもう15分寝たいと思ってしまった。こんな場合次に目が覚めるのは1時間後と相場は決っている。7時少し前に目が覚めた私は時計を見て 「ェ    エッ!?」 てな感じで驚きそして飛び起きた。

家から店まで15分位で行くからまだ少し時間は有るのだが、店に着いて出発の準備に10分位掛かるだろうから皆さんにご迷惑を掛けてしまうのは確実になってしまった。

急いで支度をし軽トラに飛び乗り店に向かったのだが、時間が遅い為か車が多くいつものペースで走れず、店に到着したのは7時半少し前になってしまった。皆さんは店の前に立っていて私に熱い視線を送って来る。私は頭を何回も下げながら軽トラを停め急いで支度を開始する。

N氏はバイクを取り替える為30分以上早くここに来て、私を待っていた様で本当に申し訳なかった。N氏は早速バイクを取替えGSX−Rにガソリンを入れに行く。私もバイクを出し着替えて、N氏が給油を終えて帰って来るまでには支度を終える事が出来た。

私が寝坊したのは今回が初めてではなく以前にも何回か寝坊した事が有る前科持ちなのだが、この2年位は寝坊した事は無かったような気がする。前回のツーリングでF氏が寝坊したのを見ていたにも係らずこの体たらくで少しへこんでしまった私だが、気持を切り換えて7時45分秋田を出発する。


▼雨は上がっていたが路面はウエット

昨日は結構な雨降りで今日の天気が心配されたが、夕方には上がって雨の心配は無くなっていた。しかしこの季節になると路面が乾くのが遅く朝になってもまだ路面は濡れていた。

昨晩まで今日のツーリングに参加するかどうか悩んでいたメンバーがいた。それはリヤタイヤが終わっていたM氏で、雨降りだったら参加しない予定だったのだったのだが、雨が上がり晴れるとの天気予報を信じて今日彼は参加していた。

しかし、走り出して直ぐ彼のR1のリヤタイヤは空転を始める。濡れた路面、冷えたタイヤ、溝の殆んど無いリヤタイヤでは加速する度にリヤタイヤが空転するのも致し方あるまい。その結果M氏は少し遅れ出したのだが、私は何故彼が遅れているのか知らないままペースを落とし走っていた。

横山金足線から中央インターに向かう道でも、いつもより間隔を取って走るM氏に疑問を持った私だったが、路面も濡れている事だしそれなりのスピードで走り協和町荒川に抜ける広域農道に入る。

栗駒に向かう時いつもは出羽グリーンロードを走るのだが、今回は10月のツーリングで走った新しく開通した広域農道を走るため、国道46号水沢から刈和野に抜けるコースを設定した。

前回その広域農道を走った時は夕方で、車が多く走っていたため楽しくなかったので今回は空いた状態で走りたかったのだが、今日も朝とはいえ時間が遅かった為か車が多く思う様に走れなかった。それでも少しペースを上げて走ると、二番手にいたM氏の姿が見えなくなってしまった。後に聞いた話だとM氏は濡れた路面にリヤタイヤのグリップが得られず、自ら後ろに下がった模様である。

結局、大した走りも出来ないまま国道46号に出る。ここを楽しく走るには、いつものように朝6時には秋田を出なくてはいけないようだ。しかし今回、朝霧が出ていたり紅葉が綺麗だったりして長閑な田園風景を堪能する事が出来た。この新しい広域農道、岩手方面に向かう時は国道13号を使うより時間が短縮出来ると共に走りや景色も楽しめるから、FUNKYでは今後大いに使われる事となるだろう。


▼国道46号から出羽グリーンロード大沢郷へ

広域農道が国道46号に出る所には赤い悪魔がいる筈だったが、今回M氏は赤い舗装路上を何事も無く通過してしまった。期待して待っていると赤い悪魔も出てこないのかな?

水沢で国道46号を離れ国道13号の刈和野に向かう。この道を走るのは久しぶりで、15年位ぶりだっかもしれない。道は広くなく走りを楽しめる様な道ではないが、晩秋の田園風景がとても美しく走っていてとても気持が良かった。路面も乾いて来てM氏が遅れる事は無くなった。

刈和野の街の手前で国道13号のバイパスを横断、刈和野の街中に走る。久しぶりに走る刈和野の街は祭日であった事もあると思うが、車も少なく活気が無い様に見えた。バイパスが出来て通過車両は街の中を走らなくなったから車が少なくなったのは当然だが、こんな所でも過疎化が進んでいるのかもしれない。

雄物川に架かる刈和野橋を渡って大沢郷に向かう。この道も久しぶりだったが途中高速道の西仙北インターに向かう新しい道が出来ていた。西仙北サービスエリヤを利用して造られた西仙北インターは22時から翌6時まで利用出来ないが、この地域に住む人が高速を利用する時には便利なインターではあると思う。しかし、利用客は少なそう。

最初大沢郷の部落の中を通って出羽グリーンロードに出ようと考えていたが、久しぶりの事で入口を見付けた時には前を通り過ぎてしまっていた。戻るのも面倒なのでいつもの入口を反対側から入ってグリーンロードを南外に向かう。


▼グリーンロードはドライ路面

グリーンロードの路面は乾いており少しペースを上げてみる。後ろにはしっかりM氏が張り付いていてドライ路面のグリップは差し当たり問題は無さそうである。しかし、ここでも車の数が多く肝心な所で車に捕まってしまい思う様には走れなかった。

国道105号のいつもの佐藤商店前にバイクを停める。ここの向かいに在る民家の紅葉は、昨年より4日程早かったがまだ綺麗に色付いておらず今年の紅葉は遅れているようだ。

道路の上に設置されている温度表示は11℃を示しており大分暖かくなって来た。秋田を出た直後は8℃程度だったから3℃違うだけて大分暖かく感じる。もっとも日差しが有って下が乾いているから、気温以上に暖かく感じるのだろう。

我々が休憩している前を、アメリカン1台とネイキッド2台が走り去って行く。結構走り慣れたグループとお見受けしたが、我々と同じ方向に走って行ったのでまた遭えるかもしれないな。

GSX-Rのタイヤの様子を見てみる。今回でこのタイヤを使い切る予定だったのと路面温度が低い事から、私はいつもより空気圧を低めに設定して来ていた。その空気圧が当たりだった様で、リヤタイヤは適当にササクレ立っておりタイヤの温度も良さそうな感である。

M氏のリヤタイヤは既に溝が消えかけており、これで最後まで持つのか心配されたが、来てしまったものはしょうがない彼のノウハウで持たしてもらいましょう。この手のタイヤの走り方、持たし方は彼の得意?とする分野で、綺麗に丸坊主になったタイヤを見るのが楽しみだ。休憩後、東成瀬岩井川の旅の駅に向かう。


東成瀬 岩井川 旅の駅


一束全て100円です。
季節によって並ぶ野菜が違っている。



▼ランデブー走行を楽しむ
国道105号から再びグリーンロードに入り大森町に向かう。長い直線を楽しんだ後、先ほど我々が休憩中に走って行った3台のバイクに追い着いた。追い越す事は簡単だったが彼らは100キロ程度のスピードで走っており、ここは彼らの後に着いて走る事にした。すると気持先頭車のスピードが上がった様な気がしたが、彼らは適当な間隔を保ち千鳥になって走って行く。

一つ気が付いたのだが先頭の彼は、左側車線の中央線寄りではなく路肩寄りを走っていた。我々の場合先頭は中央線寄りを走る様にしているが、路肩寄りを走るメリットは有るのだろうか。

追い越しの場合わざわざ中央線に寄らなければならないし、左側の障害物を避ける場合も路肩寄りを走る二番手に早く情報を提供出来るから、先頭は中央線寄りを走る方がベターだと私は思う。別に強制はしませんけど皆さん事故に遭わない様、起さぬ様に走りましょう。


▼パンダと高速交差!?

二井山まで一緒に走った後、彼らは羽後町方面に直進して行き我々は沼館方向に左折する。沼館から浅舞に出た所で今日は新しい道にチャレンジしてみる事にした。国道107号に出た所でいつもは左折して浅舞の街中を通るのだが、今日は107号を横断して直進し浅舞の街をバイパスして湯沢方面に向かった。

左手には稲刈りが終わり殺風景になった田んぼの向うに、白く雪を被った鳥海山が綺麗に見えている。鳥海山は見る方向によって形を変えるが、ここ横手盆地から見る鳥海山は富士山の様にシンメトリーな形をしていて、私はここから見る鳥海山が一番美しいと思うし好きだ。

晩秋の景色を楽しんで走っていた我々は、西馬音内と十文字を結ぶいつもの道に出て十文字に向かう。この田んぼの中を走る道は周りに何にも無く私は思わずスロットルを大きく開けシフトアップを繰り返す。

すると前方に白い車が見えて来る。しかも屋根には赤い点々が二つ見えるではないか。私は反射的にフルブレーキを掛けた。スピードはみるみる落ちて行ったが、スピードを完全に落とすところまではいかなかった。

私はメーターをハッキリと見ていなかったが、後続車のデジタルメーターの数字は3桁を表示していたという。すれ違った車の中には運転者一名しか乗っておらずパトロール中では無かったようだが、全員ミラーの中で小さくなっていくパンダに注目していた。

しかし、そのパンダは戻って来る事はなく、我々またスピードを戻し国道13号の信号でバイクを止めた。私とM氏は顔を見合わせ苦笑いした後、信号が変わってまた走り出す。

増田の街を抜けると道はリンゴの木々が立ち並ぶ果樹園の中を走っていく。前回の6th.ツーリング時に見た津軽のリンゴの山も凄かったが、ここ増田でも一面にリンゴ畑が広がっており津軽に負けない大きなリンゴが枝にぶら下がっている。

紅葉が美しい山々を見ながら時々走りを楽しみ、岩井川の旅の駅にバイクを停める。そこには荷台に米袋を積んだ軽トラ二台が止まっていて、我々がいつもバイクを止める定位置が占拠さしていた。彼らはここに有る精米所で玄米を精米しに来ている様だった。

いつも不思議に思うのだが、農家は脱穀する機械や乾燥機は持っているが精米機は持っていないようで、農村に精米所が多く設置されているのをよく見る。勿論秋田市内でもよく見掛けるのだが、ここを利用する人達は米を買う事は無い人達なんだろう。

ここには無人の100円ショップが併設されているのだが、夏来た時トマトやキュウリ、ナス等が並んでいた台の上には、今回はカブやチンゲンサイ、サトイモ、ミズナ等が並んでいる。季節によって並ぶ商品は変わってはいるが、価格の安さは相変わらずで秋田市で売ってる3分の1以下の価格ではなかろうか。今回もバックに余裕がなく購入を諦めたが、次回ここに来る時はバッグに空きを作って来るようにしたいと思う。

休憩後、栗駒須川に向かう。


隼は泥ハネで厚化粧。
東成瀬のダム工事で路上の泥を流す為に水が流されて
いた為泥がハネた。余計な事をしてくれたものだ。



















































宮城県 花山村のいつものGS。


私はイエロー、M氏はレッド、A氏はグリーン
N氏はブルー、U氏はシルバー?と呼ばれた
FUNKYレンジャー。



天気は最高。小春日和。
緑の方給油中
青の方待機中
▼須川は 冬真近
東成瀬のダム工事現場近くまで来ると路面が濡れていて雨が降ったのかと思ったら、少し走るとまた路面が乾いていた。どうも路面に落ちた泥を洗い流すために水を撒いた様で、泥の上に水を撒いた為泥水が跳ねてバイクが汚れてしまった。

特に最後尾にいたU氏は前者の跳ねをまともに受けてしまい、フロントカウルがアバタになってしまった。まったく余計な事をしてくれたものである。泥を流すなら綺麗に全部流してくれないとかえって汚くなってしまう事を工事関係者は知ってほしい。

ダム現場を過ぎて徐々にペースを上げる。ここはいつもM氏に先頭をお願いするのだが、今日は私が先頭で頑張ってみる。コーナーは路面温度が低い事もあり無理をせず立ち上がりからの直線でスロットルを開ける走り方で登って行く。

途中、枯葉が道路中央と両脇に溜まっていて滑りそうでペースを落としてしまった。登坂車線の場所に在る栗駒仙人水にはいつも水を汲む人が溢れているのだが、この季節もう人はいないだろうと考えていたらとんでもない、沢山の人がウロチョロしていた。皆さん、寒くても水は飲むようである。

標高が上がるに連れ木々の色彩が徐々に失われ、須川付近から上の山々はすっかり葉が落ち初冬の装いになっていて、もう直ぐ白銀の世界に変わる事だろう。この国道342号も四日後には冬季閉鎖になる予定である。

栗駒道路に出た所で少し遅れていたU氏を待って小安方面の下って行く。我々とU氏の間に車が一台走入ってしまったが、昔料金所が有った場所で上手く追い越す事が出来て一緒になって下って行く。この道の中央には黄線がビッタシ引かれていて追い越しは出来ないのだが、幸運な事に国道398号に出るまでの前半部分には車がいなくて結構楽しめた。

前方には私が以前登った事がある高松岳や虎毛山が見えている。高松岳には二回も登ったのに二回共天候が悪く何も見えなかった。今日の様な天気だったら栗駒山やこの道路も見えたと思うと、登った時の空しさを思い出してしまった。

登山は頂に立つ事が目標ではあるが、頂上に立ってもそこから何も見ない時は何とも言えない空しさが残る。本当は今年の夏に三度目のチェンジを計画していたのだが、天候が悪く中止にしていた。そんな事を考えながら車の後に着いてゆっくりと栗駒道路を下り、国道398号の分岐に至る。


▼花山への道

前を走っていた数台の車の内一台だけ国道398号に左折、他の車は小安に下って行った。ここからぺースを上げようと考えていた私だったが、邪魔が入ってしまい最初は車の後ろに着いて走る。

すると対向車線にバイクが三台止まっていて、最後のFZ750に人が集まっている。どうも右カーブを曲がり切れずに転倒してしまった様である。ざっと見、ライダーもバイクもダメージが少ない様だし仲間もいるので私はその場を通り過ぎた。転倒と言うよりは路肩に出て倒れてしまった感じである。

前の車は我々に道を譲ってくれる気持は無さそうなので、適当な所で追い越しを掛ける。全員一気に追い越すのは無理なので追い越した後、後方の状態を見ながらペースを上げる。

秋田と宮城の県境近くにも名水なる物(看板に名前が書いてあったが読めなかった。栗駒・・・・水?)が有ってここでも多くの人が水を汲んでいる。水好きな人は本当に何処にでもいて、名水として有名な所には必ずと言っていいほど水を汲む人達の姿が有る。

花山峠を越えて宮城県に入る。此処ではいつも道路工事が行われていて、工事が一ヶ所完成するとまた一つ工事が始まってもう10年以上続いている感じだ? それほどに険しい所をこの国道398号は通っているという事なのだろう。もう直ぐここも冬季閉鎖になる筈である。

この辺の紅葉は終盤を迎えてはいたがまだ鮮やかな彩りを見せていて、栗駒山を望む駐車場には紅葉見物の車が止まっていて栗駒山をバックに写真を撮っていた。この駐車場から温湯温泉まで一気に下るのだが、今日は結構車が多くあまり楽しめなかった。

狭く曲りくねったこの道は、休む暇も無くブレーキングとコーナーリングを繰り返し結構忙しいのだが、私はここが嫌いでは無い。今回はGSX−Rという重いバイク(TZRと比較して)だったが、私はこの道をGSX−Rで走る事を楽しみにしていた。

しかし、今回は車が多く思う様に走る事が出来なかった。1台や2台の車なら追い越しも出来るが、5〜6台の車が連なっていたらもうお手上げ。車の後で紅葉見物でもするしか無くなってしまった。しかし、それはそれで景色を楽しむ事が出来たので良かったのだが・・・。


▼久しぶりの花山GS

温湯温泉に着くと何台かの車はいなくなり道も広い二車線になってペースを上げる。もう十年以上も前になるが、この道がこの様に改修される前は狭い一車線の道で、丁度紅葉の時期だったと思うが車が渋滞していてピクリとも動かない事があった。

川沿いの一車線路で車が交差する所が無いのだから動かなくて当り前で、暫く待っても動く気配が無い為車の脇をムリムリ抜けて通った事があった。最近こう言う事は少なくなったが、国道342号須川の岩手県側など栗駒山周辺にはまだ少し一車線区間が残っており、紅葉シーズンは出来れば走りたくない地域ではある。

花山の街近くになって原付スクーター軍団に追い着く。6〜7台が一列になって走っている。多分ツーリングなのだと思うが、何処から来て何処に行くのだろうか? 時間が掛かって大変そうだが、同じ仲間で走るツーリングはバイクの大きさに関係無く楽しいもの。皆さんの健闘を祈ってから一気に追い越しを掛ける。

この道を走っていると結構原付のグループに出会う事が多く、今回はスクーターだったがギヤ付きスポーツ車のグループを見掛ける事も多い。乗っているのは殆んど高校生と思われる若者達だから、宮城県では高校生が原付バイクに乗る事が許させているのだろう。秋田では高校生がバイクに乗る事は殆んど禁止状態だから、秋田で今回の様な原付ツーリングを見る事は殆んど無く、私には新鮮な光景に見えていた。

花山湖に出た所の信号を右折しENEOSのスタンドに入る。するといつものオネエさん?が出て来て給油を始める。私のGSX−Rには11.93リットル入り代金は¥1,551−、私が千円札二枚をオネエさんに渡すとオネエさんはお釣として五百円玉一個を私に渡した

お釣が多いと言おうとしたが、オネエさんは次の給油に忙しそうで口を挟む暇が無い。何回もここを訪れている事をさっき話していたから、サービスしてくれたものと勝手に解釈しそのままししておいた。今までガソリンスタンドでまけてもらった経験など無い私は、51円もオマケしてもらって結構幸福な気分になっていた。また立ち寄らせて頂きます、オネエさん。

オネエさんは給油して代金の精算をする際我々を個別に覚える必要に迫られ、彼女は彼女なりに我々の識別方法を考え出していた。私は黄色の方、M氏は赤い方、A氏は緑の方という様に、バイクの色で我々を識別し「赤の方は○○○円」、「緑の方は○○○円です。」と言ってレシートを持って来る。

考えてみれば確かに我々のバイクは色とりどりで、N氏のGSX−RとU氏の隼(シルバー/ブルー)がブルー系で似てはいるが、5色のFUNKY戦隊5レンジャーと呼ばれてもおかしくはない彩りである。

最近この彩のバイクで走る事が多いFUNKYだが、私は今まで我々のバイクの色を意識した事は無かった。共通の意識を持って一緒に走っているFUNKYだが、各人の色の好みは別々の様である。好む色によって性格が分かると言うから、メンバーの性格は色々の様である。そんな事を考えさせてくれたオネエさんの5レンジャー事件であった。

オネエさんにトイレの場所を聞いたら、無いので道の駅でお願いしますとの事。道の駅はこれから向かう方向と逆になるので、これから向かう森林科学館で用をたす事にし、給油を終えた我々はENEOS花山SSを出発する。

昨年と同じ花山 森林科学館前にバイクを停める。


昨年あんなに赤かった木々もまだ色付いていなかった。
ポインタを写真に当てると昨年の写真に変わります。
▼一年ぶりの森林科学館
昨年も立ち寄った森林科学館に、我々は昨年とは違ったルートで到着する。このルートは花山から国見峠に行く場合の近道で、花山湖に架かる座主橋を渡って直ぐ右折し一山越えて森林科学館に出る道だ。国道398号で国道457号近くまで行って戻って来るルートに比べると、道は狭いが時間が半分以上節約出来る。

昨年は森林科学館前の楓が綺麗に色づいていて我々の目を楽しませてくれたのが、今年は昨年より4日早いとはいえ昨年の様に綺麗に紅葉するまでには、まだ時間が必要な様である。私は昨年と同じ紅葉を期待していただけに、少し残念だった。

トイレ休憩の後国見峠に向かう。この道は森林科学館を出て少しの間二車線のいい道が続くが、直ぐに一車線の狭い山道になる。この道は狭い道のわりには交通量が有るから、ブラインドコーナーでは充分注意しながら走る。

昨年は木々の葉が落ちで殺風景な国見峠だったが、今年は峠付近の紅葉が見頃で赤や黄色の紅葉を楽しみながら走る事が出来た。峠を越えると二車線の広い道になりペースを上げる。


▼逝ったと思った瞬間

長閑な田園風景の中、景色を楽しめる程度のスピードで私は先頭を走っていた。部落を抜け右コーナーに差し掛かった私は、アクセルを戻しコーナーに入って行く。路面は新しく舗装されたばかりで黒光りしており、私はいつもよりゆっくりとアクセルを開けた筈だった。

開けた瞬間リヤタイヤが一瞬空転し、後輪が外に振り出される。それでも空転したリヤタイヤは直ぐにグリップを取り戻したのだがが、GSX-Rは左のガードレールに向かってヨロヨロと寄って行く。

一瞬「逝った!」と思った私だったが、GSX-Rは逝きたくなかった様でガードーレール手前で向きを変え道路中央に戻って来た。スピードが大して出ていなかったのが幸いしたのだと思うが、「心臓が口から出そうになった。」と言うお約束の表現を使いたいほどに私は驚き、そして安堵の胸を撫で下ろした。その時は、ガードレールに突き刺さったGSX-Rの姿を一瞬イメージしていた私だった。

私の後を走っていたM氏は私が滑ったのを見ていた様だったが、彼もまた私と同じ場所で同じ様に後輪を滑らせガードレールに近づいて行ったのだと言う。しかし、彼もまた私と同様に事無きを得て戻って来たのであった。

新しく舗装された黒いアスファルト路面は滑り易いのは分かっていたが、ハイパワー車に潜む危険性をまた一つ思い知った出来事だった。皆さんもお気を付け下さい。

国道108号に出た我々は右折して鬼首道路に向かう。今日の鬼首道路は車も多くなく走り易かったが、鬼首トンネルを抜けた先の高速ステージに向け私は前の車を処理していく。


▼停まってくれてて 良かった

途中に有るパーキングに多くのバイクが停まっているのが見えた。台数は20台以上はいたように思うが一瞬の事で自信は無い。バイクの種類も雑多で、アメリカンからネキッド、スーパースポーツまであらゆるジャンルのバイクがいたようだった。

走っている時に彼らに出会わなくて本当に幸運だった。あれだけの数のバイクが目の前に現れたら、私はどうしたら良いのだろうか。結局、我々はせっかくの鬼首道路を彼らの後ろに着いて走る事になっただろうと思う。

もし我々が彼らに追い越しを掛けた時の事を考えてみると、中には我々に対抗して来るバイクがいた筈で、そうなった時の事は私は想像もしたくない。彼らを追い越すだけでせっかくの鬼首道路が終わってしまいそうであった。

そして鬼首トンネルの先の高速ステージが始まったのだが、この程度の距離ではGSX-Rに取っては一瞬の出来事で何の感想も出てこなかった。我々は昼食を取る為、左側に現れたレストランと温泉が一緒になった建物の横にバイクを停めた。




鬼首道路の近くにある食堂&温泉&お土産屋さん。


鬼首道路走行後のRACETEC (リヤ)
▼ゆっくりと昼食を取る?

          これが出てくるまで20分以上は掛かったかな?


私は以前この場所で昼食を取った事があったが、それは5年以上も前の事でその時とは大分様子が変わっていた。その時はまだこの施設が出来て間も無い時で、まだ温泉施設が無く?そんなに混雑していなかった様に思う。

中に入ると丁度昼時とあって店内は混雑しており、我々五人が座れる席が空いておらず相席をお願いしていたら奧の席が空いて相席にならずに済んだ。席に着き回りの席を見渡して見ると料理を待っている人達が大勢いて、とにかくこれだけ席数が多いと料理が出て来るまで時間が掛かりそうな感じである。

私が予想した通り我々が注文した物が出た来たのは、席に着いてから20分以上経ってからだった。私は前回食べた稲庭饂飩が美味かった印象が有って稲庭饂飩を注文したのだが、出汁の取り方が以前と違った様で前に食べた時と比べると美味しくなかった。

皆さんお腹を減らしていた為、あっという間に食事は終了してしまった。お腹が膨れたところで店を出て湯ノ又温泉に向かう。暫く此処に立ち寄る事はないような気がする。

イザ 湯ノ又温泉へ


車止めの棒を越えて・・・。


残念ながら閉まってました。
後がきついヘアーピンカーブ。
この下のカーブが更にきついです。

湯ノ又温泉の直ぐ手前に在る湯の又大滝。
▼湯ノ又温泉
秋ノ宮山荘の少し手前左側に湯ノ又温泉入口がある。ここの入口の場所が道路改修によって宮城県側から来るときついヘアーピンカーブに変わってしまい、ハンドル切れ角が少ないGSX-Rだと曲がるのに苦労してしまった。

私もギリギリだったが、M氏はGSX−Rよりハンドル切れ角が少ないR1(02モデル)の為大分苦労したようだっだ。宮城県側から行った場合、対向車も有るので皆さん気を付けて曲がって下さい。

狭い道(舗装)を暫く走ると湯の又大滝前の駐車スペースに到着する。近くで工事をしているおじさん達が弁当を広げて昼食を取っている前を通過し、奧のスペースにバイクを停める。

湯ノ又温泉までバイクで行けない事はないのだが、温泉は道路下の沢沿いに在り二つのきついヘアーピンカーブを通らなくてはいけない。そのカーブが急坂でしかも軽自動車でも切り返さなければ通れないほどのカーブで、OFF車ならまだしもスーパースポーツで無事通過する自信は、私には無い。

バイクを停め温泉道具を持って・・・と思ったら、また準備していたタオルを家に忘れて来てしまった事に気付く。今回は寝坊して慌てて出て来たから忘れても致し方ないところだが、最近頓に物忘れが多い自分に呆れ気味の今日此の頃である。

M氏から予備のタオルを借りる事が出来てルンルン気分で湯ノ又温泉に向かうと、温泉の入口に棒が渡され車は入れませんの看板が立っていた。以前来た時も棒が渡されていた事があったので、我々は棒を跨いで坂道を下って行く。

湯ノ又温泉の玄関は、普通の民家の玄関の様にガラスの引き戸を開けて入るのだが、戸を開けようとするが開かなかった。休業とか休みとかの文字はそこには無かったが、中を覗いて見ても人影は無く今日はお休みの様である。

まだ冬季閉鎖というわけでは無さそうだが、開いていないのでは致し方なく湯ノ又温泉を後にした。温泉の周りの山々は紅葉が綺麗で、紅葉見物をしながらバイクの所に戻る。遠くから停めてあるバイク達を眺めると、赤や黄や緑のバイクがバックの紅葉に綺麗に溶けこんでいて、まるで紅葉の一部になっているようだった。FUNKYのバイクは一年中紅葉してますけど・・・。



バイクの所に戻って来ると、先ほどから昼食を取っていたおじさん達が、「開いでねがったべぇ。」と声を掛けてくる。「そう、 開いてなかったです。」と答えた私だったが、「知っていたら行く前に教えろ。」と突っ込みたくなってしまった。

せっかくの機会だったので湯の又大滝の写真を撮った後、我々は湯ノ又温泉を後にする。ここで温泉に入れなかった為、この後の予定を考え直す事にする。ここから先には猿倉温泉とか金浦温泉とか温泉は有るが、この際今年最後の走りでもあるし悔いを残さないよう明るい内に思い切り走る事して、温泉は秋田市太平の貝の沢温泉に入る事に決めた。


▼松ノ木トンネルSS

国道108号を秋の宮、横堀、院内と走って松ノ木トンネルの手前院内鉱山跡入口を過ぎた所からペースを上げる。フルスロットルを与えられたGSX−Rは、約2.5kmの上り勾配の道を一気に加速して行く。2.5kmを1分も掛からないで走ってしまったのではなかろうか。

トンネルの中はスピードを落とし松ノ木トンネルと二つの短いトンネルを抜けた後、再び加速を開始する。笹子名水前の高速右コーナーを抜けj笹子のガソリンスタンドまで一気に走り信号を左折、丁岳方面に向かう。

天神の部落から笹子峠を越え百宅の部落まで来ると空が大分暗くなって来た。今朝頂上まで綺麗に見えていた鳥海山は、中腹から上は雲に隠れて見えていない。我々は百宅を通り過ぎ法体の滝の駐車場にバイクを止めた。


鳥海町 法体の滝駐車場。


法体の滝 遠望
今年はまだ紅葉が残っていた。

▼今シーズン最後の一気走り
昨年も来た法体の滝だったが、今年は紅葉が残っている為か観光客が多く駐車場には車が満杯で売店も営業していた。昨年は紅葉が終わっていて殆んど車も観光客の姿も見られなかったから、今年の紅葉は昨年より大分遅いのだろう。

トイレ休憩をしていたら空から雨粒がポツポツと落ちて来る。ここで雨に降られたくはない我々は、慌てて仕度して法体の滝を後にする。ここから、今年いやFUNKY史上最も過酷とも言われる一気走りが始まった。

走り始めて直ぐ私は最後尾に下がり皆さんの後に着いて行く。先頭はM氏、その後をA氏、N氏、U氏が追って行く。その姿を後から見てると何とも美しい。ブレーキランプが点き、そしてパタパタとバイクが寝てコーナーに消えて行く。

昨年も見たこの道での彼ら後姿は、この一年で大きく変わっていた。ブレーキランプの点くタイミング、ライン取り、立ち上がりのスピード、そして直線のスピード、どれを取っても彼らの走りは昨年とは別物だった。それは彼らのこの一年の成長ぶりを物語るもので、その走りに見入っていた私はあっという間に彼らから離されていった。

一旦離された彼らに再び追い着く事など不可能な事で、私は直ぐに一人旅になってしまった。時折見える鳥海山の姿は寒々とした白と黒の世界で、もうすっかり冬の装いである。祓川から下りて来る道に出た所で彼らは私を待っていてくれて、そこから私が先頭になり猿倉に下って行く。

フォレスタ鳥海の前を通過して出た交差点を左折、矢島スキー場方面に向かう。ここでも先頭をM氏に代わってもらって私は最後尾から着いて行く。今度は離されない様に頑張って走って行くと、大きな橋の上にバイクが2台対向車線に止まっていた。

1台はホンダのRVF400で、そのライダーはリッターバイクが5台連なって走って来たのを見て、我々一台一台に羨望の眼差しを送って来る。見通しが利く所が多いこの道は、結構スピードが乗るので瞬く間に矢島スキー場近くのT字路に出てしまった。

以前からこのT字路では工事か行われているが、ここから花立までの新しい道が完成するにはまだ少し時間が必要な様である。花立に出て南由利原のサイクリングセンターに向かう。

サイクリングセンター脇の道に右折して東由利原に向かい、途中から田代に下りそこからヘアーピンカーブと直線が組み合わられた道を西由利原に向かって上って行く。西由利原の長い直線を走った後、四角井戸溜池に出て仁賀保高原に向かった。


▼ウイリーキング?!

それまでハードな走りが続いていた私は、これから向かう仁賀保高原までの暫しの間緊張を解きリラックスして体を起こして走っていた。スロットルをゆっくりと開けコーナーを立ち上がろうとしたその時、路面の段差にでもフロントタイヤが乗ったのだろうか、体が一瞬後ろに引っ張られる感じになった。

その結果、右手がスロットルをあおるかたちになって、GSX−Rのフロントタイヤは大きく地球を離れ、私は思わぬウイリーをかます事となってしまった。後ろを走っていたM氏の証言によると、それは結構なウイリーであったらしくM氏は突然の私のパフォーマンスに驚いたと言うか感心?していたらしい。

M氏よりも驚いたのが当の私で、予期せぬ事態に私は慌ててアクセルを戻しフロントタイヤを接地させた。このバイク、低いギヤだったらどこからでもスロットルを捻ればフロントが浮くから、私はスロットルを開ける時常に上体をタンクの上に被せる様にしている

しかし気を抜いて走っていたその時の私は、重心を後ろに残したままスロットルを開けてしまい、予期せぬウイリーに驚いてしまったのである。このバイク、常に気を入れて乗らなければいけないようである。


▼仁賀保高原往復一気走り

仁賀保高原への登りはM氏を先頭に駆け上る。土田牧場への道を左に見て仁賀保方面に下って行く。途中の工事はまだ完成していないが、工事も先が見えて来た感じで来年には何とかなりそうな気がする。早く下から上まで通しで走ってみたものだ。

下のパーキングでUターンし再び仁賀保高原に上って行く。ここの上りは深いバンク角を体験出来る秋田県では貴重な道なのだが、前回膝を擦ったと驚いていたM氏は今回は二回も膝を擦ってしまったらしい。

思わぬ膝への衝撃で外にはらんでしまったM氏は、怖い思いと嬉しい?思いが交錯して複雑な気持であった様だが、今年最後の走りとしては満足出来る走りであったようだ。

我々は仁賀保高原から南由利原方向に下り始める。ここの下りはトリッキーなコーナーが多い難しい道で、ここを無難に走る事が出来ればライダーとして誉められて良いだろう。皆さんは適正な判断でこの道を楽しみそして無事走り切った。

交差点の一時停止で再び私が先頭に立ち、左折して西目のコロニー方面に向かう。四角井戸溜池を過ぎ、またM氏を先頭にペースが上がる。ここも走り慣れた道ではあるが、M氏は充分周りに注意を払いながら走りを楽しみ、そしてコロニー入口前にバイクを止めた。


▼とどめの一走り

M氏はここで今年の走りを終えるつもりいた。法体の滝を出て我々は1時間以上休む事無く走り続けており、もうM氏には集中力と言うか走る気力が残っていなかったのだ。

そしてM氏は、私がこのまま西目方向に直進する事を期待して私が来るのを待っていた。後から聞いた話だけと、私が後ろから来て右にウインカーを上げた時、彼は 「マジィ かよ!!!?」 と叫びたい気持ちだったと言う。

私はこのまま由利原を後にする事も考えたが、これが今年最後の由利原でも有り、私はもう一度西由利原に上ってから本荘に向かうルートを選択したのだった。そして私は再びM氏に先頭をお願いしたのだが、今考えるとそれはM氏取って迷惑この上ない事だったに違いない。

最後の由利原の走りを終えた我々は、尾根づたいに本荘の街に向かった。草を満載した軽トラの後を走っていたら、リザーブの警告ランプが点滅を始める。花山で給油してから200km近く走っており、あの走りではリザーブになってもおかしくは無い。本荘で給油する事にする。






本荘市内のGS。
緊張から解き放たれた表情を見せる皆さん。

































































貝の沢温泉 入湯料 420円

▼これはシゴキだ!? いやイジメだ!?
本荘のGSに入りバイクを止めると若い男性のスタッフ一名が出て来て、まとめて良いですかと聞いてくる。彼は一台一台精算するのが面倒でまとめて面倒見たかったようだが、私はキッパリ 「一台ずつ。」 と答え、そして 「頑張って。」 と一言付け加えておいた。彼は 「しょうがない。やるか。」 てな感じで給油を始めた。

皆さんもリザーブに入っていたようで、U氏は19L、N氏は17L、M氏は16L近く入ったようだ。私は14Lチョッと、A氏はリザーブに入っていなかった様だが、10RのリザーブランプはGSX−Rより遅く点くのでガゾリンは私より少し多く入ったようだった。

今シーズン当初は燃費が悪かったA氏だが、走りが速くなるに従って燃費も良くなってきたようだ。一見速さと燃費は相反するように考え勝ちだが、ギヤの選択が適切でない場合、遅いにも係わらずガソリンを沢山消費する事がよくある。ここからまたA氏の燃費が悪くなっていったら、それは彼の走りが1ランク上がった証拠だろう。

給油を終え事務所で休憩を取ると、皆さんの口から本音がポロポロと出て来る。誰とは言わないが、「疲れたぁ・・。このはシゴキだね。いやイジメだね。」 と過激な発言が飛び出す。

確かに私も膝は勿論太ももまでパンパンで、肩から腕にかけてもブレーキイングの連続に耐えた為が疲労感が残っている。こんな事は私も初めての事で、さきほどの一気走りが如何に過酷だったかは、私の体が一番よく知っていた。しかし、一旦走り出すと止まる決断が付けられないのが一気走りで、行く所まで行かないとなかなか止まれないのだ。

過酷だったからこそ、それをやり遂げた時に達成感が有るのであって、それは山を登った時と同じように帰って来た直後はもう二度と山に登らないと心に決めたのに、1週間もしたらまた山に登りたくなるのと同じで、きつかった思い出が財産となっていくのだと私は思う。


▼今シーズンの締めはグリーンロードで

今の時間は3時半。日が落ちるまで1時間半ある。私は今シーズン最後の走りを出羽グリーンロードでしたいといと考えていて、今ここを出れば暗くなる前にそれは可能と考えていた。

休憩を取り少しモチベーションを取り戻した我々は、出羽グリーンロードに向かった。道の駅おおうち 近くの国道105号から見る太陽は、西の山の上にまだ顔を出していたが、もう直ぐ隠れてしまいそうである。

国道105号から秋田空港に向かう道に入り、大正寺から橋を渡って小種に出て出羽グリーンロードに向かう。夕日はもう山に隠れ辺りは暗くなり始めていたが、グリーンロードは暗くなる前に走れそうな感じである。

小種から先のグリーンロードに中途半端に速く走る車がいて思うように走れなかったが、左折して県立公園へ向かう交差点の先が美味しい道でそこさえキッチリ走れれば文句は無かった。

交差点で一時停止しゆっくりと直進した我々は、前に1台いた車を追い越し一気にペースを上げる。ここを得意とするM氏が逃げに逃げ、それを皆さんが追うという展開でそれは進行していったが、、最後までM氏の後ろに着けた者はいなかった。最後のグリーンロードの走りも瞬く間に終了してしまい、我々は国道13号に出た。

国道は車が渋滞していて少し手間取ったが、我々は国道から大張野に右折し岩見三内までの最後のSSに向かった。日が落ちて暗くなり始めたSSを、我々は各コーナーを噛みしめる様に一つ一つ大事にクリアーして行く。

前を走るバイクのテールランプが夕闇の中で一段と輝きを増し、私の前を流れていく。 「今年もこれで終わりか・・・。」 そんな事を思いながら私はそれを見ていた。

協和と秋田市を結ぶ今朝通った広域農道に出た我々は、岩見三内の街を抜け太平山谷に在る貝の沢温泉に5時少し前到着する。辺りはもう真っ暗になっていた。

秋田の街から15分位の所に在る貝の沢温泉は、私が山に行った帰りによく立ち寄る温泉で、ここでゆっくり疲れを取ってから帰る事にする。今回は湯ノ又温泉に入れずにここの温泉にしたのだが、いつもの最終ツーリングでは途中温泉に入っていたから本荘付近で日が暮れる事が多かった。

この時期、日の暮れるのが早く温泉に入ってしまうと走る時間が短くなってしまうから、日中は走りに徹し日が落ちてからゆっくり温泉に入るパターンは今後使えそうな気がする。来年は
このパターンで計画を立ててみようと思う。

玄関で入浴料420円を払い温泉に行く。温泉に入りながら今日の出来事、そして走りを振り返りゆっくり疲れを取る。温泉から上がってソファーに座り休憩していると、市内の家に電話をしたメンバーから市内は雨が降っているとの情報がもたらされる。

窓の外を見ても雨は降っていなかったが、ここは市内より東に在るからもう直ぐ雨が降り始めるかもしれない。休憩を終え外に出ると雨がポツポツ落ちてきた。今更雨具も着たくないので、我々はそのままの姿で秋田に向かう。

雨は次第に強くなって来たが、この程度の雨ではレザーウエアーの中にしみ込む前に店に着くと判断しかまわず走る。すると店に到着する頃には雨は上がってしまった。結局、我々が走っていた時が一番強く降った通り雨だった。


走れなかった人も一緒に・・・。



使い切ったR1のリヤタイヤ。
ミシュラン パイロットレースの面影は無い。



これで今年のONツーリングは終了です。
▼今年はこれで終了 来年は・・・
6時過ぎ、店に無事到着する。最後の最後に雨に降られはしたが、この時期のツーリングとしては天候にも恵まれ、今日は今年を締め括る納得できる走りができた様に思う。一部、納得し過ぎと言うご意見もお有りとは思いますが、それはそれで忘年会の酒の肴にでもして頂きたい。


ここで今年のFUNKYツーリングに付いて書いてみたいと思う。今年は私も含めFUNKYメンバーの乗るバイクが大きく入れ変わった。ハードが変わった事によりFUNKYツーリングの様相も大分変わったように思う。

欲しいければ欲しいだけのパワーが得られるバイクで走るツーリング。それはどう言う事を意味するのか。人間の限界を超えてしまったバイク(サーキットでの話ではなく)は、それを駆るライダーに常にバイクをコントロールする事を要求してくる。

スロットルを全開にしてスピードが上がるのを待っていた時代が本当に懐かしい。ライダーは常にスロットルを調整していなければ楽しく走れなくなってしまった。今回私が起こしたウィリー事件ではないが、ライダーは気を抜いて走ってはいけないようで、ライダーはバイクに常に集中して走る事を要求されるのだ。

GSX−Rに乗ってからスピードメーターを見る機会がめっきり減った。タコメーターさえハッキリ見る事は稀で、回転数インジケーターの光を頼りにチェンジしている状態である。それ程に前方に集中していないとアクセルは開けられないのである。

だからと言って、今のバイクが楽しくないと言っているのではない。むしろ私は昨年TZRにで走っていた時に比べ、GSX−Rで走った今年の方が数倍楽しいと感じている。集中するからこそ、そこから得られる物が大きいのだと思う。

今年頓に多くなったツーリング中の一気走だが、これはバイクが変わった事に無関係ではないと思われる。アベレージスピードが高く集中して走る事を強いられた結果、体内に大量のアドレナリンが分泌され興奮状態になったライダー(私?}は休む事を忘れ走る続けてしまうのだ。

一方、アベレージスピードが上がった事により、昨年と同じ場所を走っても走行時間が短くなって、満足度と言うか達成感と言うか心に残るものが以前より希薄になったようにも感じる。

北海道でもそうだったが特に本州で走る時、このバイクを受けとめてくれる道が少ないと感じる事が多くあった。道のレイアウト的には問題は無いのだが、アベレージが速いために道を短く感じてしまうのである。

それなら道に合わせた走りをすればよいのだが、人間有る物は使いたくなるものでどうしてもスロットルを開けてしまうのだ。そして開けた方がよりバイクの反応がクイックになり、バイクを駆る楽しさが倍増するのである。


今年の結果を見て来年をどうするかを今悩んでいる。その年の計画はシーズン前の2月には発表するのだが、今年のFUNKYツーリングがこんなにアベレージが上がるのとは考えていなかったから、昨年までのつもりで計画を立てていた。来年はそうもいくまい。

今シーズン、今までとは違った世界に入り込んでしまったFUNKY。来年はどのような方向に進めば良いのだろうか。

何れにしても、
「安全にバイクを楽しむ。」 
と言う理念を基本に、来年もまた大いにバイクを楽しみたいと考えている。

来年の事は来年になってみなければ分からないが、気が向いたらまたレポートを書いてみようと思います。

では、また会える日まで、サラバジャ!?









Report By Ryuta

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