コース

秋田⇒広域農道⇒井川⇒八郎潟外周道路⇒八竜IC⇒能代南IC⇒能代⇒八森⇒

鯵ヶ沢 
生干しイカ⇒車力 給油⇒小泊⇒竜泊ライン⇒竜飛⇒三厩⇒今別⇒大平⇒

やまなみライン⇒大平⇒蟹田 昼食 かにた川 ⇒青森⇒
田代平谷地温泉 入浴 ⇒

焼山⇒奥入瀬バイパス
⇒奥入瀬⇒子の口⇒和井内⇒発荷峠⇒十和田樹海ライン⇒

小坂⇒毛馬内⇒比内⇒米内沢⇒上小阿仁⇒五城目⇒広域農道⇒

モト ワークス ヒラタ 走行距離 583km




津軽半島を目指して
そして 生干しイカ しろうお も・・・

雨は上がったが路面はウエット
 私は久しぶりのAM6時スタートに向けAM5時前に起きる予定だったのだが、二度寝をしてしまい起きたのは5時を回っていた。急いで支度をして食パン1枚とオレンジジュースを胃袋に入れた私は、何とか5時半には家を出る事が出来た。

 昨晩降っていた雨も上がり空には青空も見えているが路面はまだ生乾きで、空気もひんやりしていて寒い。予報では寒気が入って天気が安定しないと言っており、私は防寒対策を万全(11月初めの最終ツーリング仕様)にして今回のツーリングに臨む。

 この時期(5月中旬)は寒気が入り標高の高い峠では霙が降ったりする事も有るから、八甲田を走る2nd.ツーリングでは防寒対策は必須なのである。厚着で暑い場合は脱げばよいが、寒い場合着る物が無いと我慢しかなく悲惨な事になる。

 私は通常のFUNKYツーリングでは小さ目のバッグ(少しでも軽量化してハンドリングを軽くする為)をリヤに取り付けて行くのだが、今回は暑くなったら脱いだウエアーを収納出来るよう北海道に行く時に使う大きなバッグで参加する事にしていた。

 尤も、私は今回も鰺ヶ沢の由利商店でお土産を買う予定にしていて、大きなお土産を買ってしまうと収納出来ずに他のメンバーにお願いする事になったりする為、今回はハンドリングを犠牲にして大きなバッグで参加する事にいたしました。

 今回の参加メンバーは私を含め4台となっていたが、店に到着した時まだ誰もいなかった。GSX−Rを外に出し、着替えているとNSR250Rが到着する。彼の参加は昨年の最終ツーリング以来だが、彼のNSRは昨年と大きく様変わりしていた。

 彼のNSRは何とも懐かしいロスマンズカラーに変身していたのだが、チャンバーのサイレンサーもカーボンに変わっていて一見別のバイクになっておりました。昨年参加した時は十年以上前に使っていたブーツで参加した彼は、ツーリング途中でブーツの底が剥がれコンビニへ接着剤を買いに走ったのだが、今回は真新しい白いブーツを履いおりました。

 私はそのカラーリングからSIDIのブーツかと思ったら、メーカー名不明のブーツでした。何でも有りのこの世の中だからそんな商品も出回っているのだと感心した私だが、これでブーツの底を気にする事無く彼はライディングに集中出来る事でしょう。

 GSX−R750、ZX−10Rの2台も到着し、4台が揃って我々は予定通りAM6:00に秋田市を出発、先ずは八峰町八森のいつものパーキングを目指す。添川から上新城道川に出た我々は、県道41号で金足片田のローソンまで走りそこの信号を右折、黒川から広域農道に入る。

 八郎潟町に行くのには、県道41号をそのまま国道7号昭和バイパスまで走った方が距離的には近いのだが、それでは楽しくは無いから、私はあえて遠回りになる広域農道経由、日本国花苑経由、井川さくら駅経由で八郎潟町に向かった。

 井川さくら駅で国道7号を横断し八郎潟調整湖沿いの道に出た我々は、右折して八郎潟町役場の近くの県道289号に出て大潟村方面に左折、橋を渡ってすぐに右折し干拓堤防沿いの道をハイペースで八竜を目指す。例年ですとこの道を田植えの苗を積んだ軽トラックが沢山走っている時期なのだが、今年はその姿が見えず田んぼにも水が張られていない所が沢山見られた。

 今年は雪解けが遅かったり、春先の大風の影響(苗を育てるビニールハウスが被害を受けた)等で田植えが遅れていると聞いていたが、大潟村でも遅れている状況のようである。我々としては障害となる軽トラックが少なく大変助かったのだが、最近はブラックバス釣りの車も殆ど見られなくなったし本日の外周道路は本当に走り易かったです。

 三種町役場を過ぎた辺りで屋根が無い建物が見られた。先日の大風の被害と思われるが、この辺には風を遮る物が無く被害が大きかったものと思われる。自然現象による災害には地震や水害や風害等が有るが、中でも私はその姿が見えないと云う点で風害が結構怖いです。

 バイクをライディングする上でも風は怖い存在で、我々は今日その風の怖さを少し体験する事になるのである。

 八竜ICから能代南ICまで国道7号を離れ並行して走る高速道(無料)で能代バイパスに出た我々は、国道101号に左折して能代市街に入る。以前から行われていた国道101号の四車線化はまだ終わっていなかったが、今年度中には完成しそうなところまで工事が進んでいた。
 まだ車が少ない能代市街を抜け 道の駅 みねはま の前を通過、八森のいつものパーキングに我々はバイクを止める。

 秋田市を出発する頃はそれ程でもなかったのだが、北上するに従い(八郎潟辺りから・・・)寒さが身に沁みるようになってきて、バイクを止めたメンバーの中にはバッグからインナーや雨具を取り出して着込む者もいた。

 いつものはここで天候が回復して雨具を脱ぐパターンが多いのだが、今回は着込む逆パターになってしまいました。

八森のパーキング 寒いです。

雨具を着込んで寒さ対策をして鰺ヶ沢まで走ります。
 天気は青空も見えていて悪くは無いのだが、気温が低いのと風が結構吹いていて、それがいっそう我々に寒さを感じさせていた。

 道路の温度表示が8℃の所も有って、私も手の指先が痺れてきていたが、体の方の寒さ対策は万全で雨具を着込むまでは至らなかった。

 それでも指先の感覚を取り戻そうと缶コーヒー(ホット)を買ってそっと手を添えたのだが、ホットを買うのも今回のツーリングが最後?、次回のツーリングからは冷たい飲み物を買う事になるでしょうね。
 
高性能2サイクルオイル
 国道101号の左側に広がる今日の日本海は青空の下青い海原が広がっていたが、夏とは違って寒々とした感じて波が岩に打ち寄せていた。時にはそんな海を眺めながら、我々は鰺ヶ沢の由利商店を目指して走っていたのだが、十二湖を過ぎた辺りでNSRが私に何かを訴えて来る。

 何事かとバイクを止めて聞いてみると、NSRのオイルランプが点滅始めたのでオイルを補給したいと言う。FUNKYツーリングに参加する場合、ガソリンとオイルは満タンで参加するのが鉄則なのだが、彼は今回エンジンオイルを新しい銘柄に切り替える為、タンク内のオイルをギリギリまで使ってから新しいオイルを補給するつもりでいたようで、今回は満タンで参加していなかったようである。

 まあまあ、そんな事情が有ったのなら致し方無いと私は彼の補給作業を見ていたのだが、彼が取り出したオイルのボトルは0.5L缶だった。 0.5L? 私の頭の中に?マークが出たのだが、彼が言うには先日購入して行った1LボトルはNSRのテールカウルに入らなかった為(雨具等が有って)0.5L缶に入れ替えて来たのだと言う。

 今日の予定走行距離(600km弱)の1/5も来ていない時点でオイルランプが点灯し0.5Lしかオイルを補給できないとしたら、秋田市までオイルが持つ可能性は限りなくゼロに近く、私は2サイクルオイルを購入する店を考えはじめていた。

 2サイクルオイルも何でも良かったらスクーターを取り扱っている店なら入手可能なのだが、FUNKYを走る2サイクル250ccの使用状況は半端で無く過酷で、出来れば高性能なオイルを入れたいと考える私はスポーツ店の在る場所を頭の中で検索したのでした。

 実は私、発売当時のTZR250Rに乗っていたその昔に竜飛岬近くでオイルランプを点灯させてしまい(その時は私の単なる入れ忘れ)金木町の販売店でカストロールTTSを購入した経験したを持っていたが、今回は金木を通る予定では無いし2サイクルスポーツ車が絶滅した今日では、高性能2サイクルオイルを置いている店も多くは無いと思われた。

 私には高性能2サイクルオイルを置いているであろうお店の心当たりが青森市に有って、私は青森市でオイルを調達する事を決める。

 通常0.5Lのオイルが有れば500km程度は走れる筈で、ここでオイルを0.5L補給すれば秋田市には何とか辿り着ける筈なのだが、2サイクル250がFUNKYツーリングを走る場合スロットルを全開にして走る機会が多い為オイルの消費量が多く、以前私が乗っていたTZR250R(3XV)の場合は平均燃費が600km/L位で悪い時には550km/Lの時も有りました。

 その為通常は満タン(全容量1.5L ランプ点灯で1L消費)でツーリングに参加すれば無給油で秋田市に帰る事は可能なのですが、私はいつもテールカウルない予備の0.5L缶を忍ばせておりましたね。北海道に行く時は、満タンで出発し補給用に3Lのオイルを持参しておりましたが、私が何故高性能2サイクルオイルに拘るかお話したいと思います。

 それはTZR250R(3XV)でFUNKYツーリングに参加しようとした前日、バイク屋さんとしてはやってはいけない事だったのですが、TZRにオイルを入れようとしていつもの BP Vistra Synthetic 2T-R オイルの在庫切れ(発注を忘れておりました)に気が付いたのでした。

 Synthetic 2T-R
 (残念ながらこのオイルはBPが2輪オイルから撤退し現在は製造されていない)はレース仕様の性能を持ちながら分離給油にも対応する粘度を持ったオイルで(混合用レースオイルは粘度が高く分離給油には使えない物が多い)、匂いも気に入っていた(2サイクルオイルの性能の中で匂いは重要なファクターで基本はエステル系のヒマシ油の香り?)ので使っていたのですが、他に高性能オイルの在庫が無かった私は YAMAHA オートルーブ スーパーオイル(3XV ヤマハ指定オイル) を入れて出発してしまったのです。

 私のTZRには YUZO チャンバー が装着されておりセッティングも変えてありましたのでノーマル車とは条件は違いましたが、宝仙湖から鎧畑ダムサイトの高速区間で私のTZR250Rは見事にエンジンを焼付かせてしまったのであります。Synthetic 2T-R を使用していた時は何も起こらなかったのですから、このエンジンの焼付きはオイルの違いに因るもと考えられ、私はそれ以降高性能2サイクルオイルに拘るようになったのです。

 尤も、ノーマルのTZRでしたら オートルーブ スーパーオイル でも全く問題無かった(メーカーが十分にテストして指定)と思うのですが、あの経験以降(結局TZRは修理費用の関係で中古エンジンに載換えた)私は2サイクルオイルに拘るようになったのですが、FUNKYを走る場合高性能2サイクルオイルは必須だと考えております。

 そんな事が有りながら我々は、午前9時前に無事鰺ヶ沢に到着し由利商店前にバイクを止める。



やっぱり 鰺ヶ沢の生干しイカ は 美味い!
10年ぶりのメンバーも
 美味い!

ここまで来る大分暖かくはなって来たが、彼は雨具を脱ごうとはしなかった。
 バイクを停める時店内にオネエさんの姿が見えなかったが、イカを焼く炭の火は熾されているようだったので営業はしているようであった。ヘルメットを抜いて店に向かうとオネエさんが居て一年ぶりの挨拶を交わして早速イカを注文する。

 今日は4人だったので私は迷わず生干しイカを3枚注文して奥のテーブルに座ったのだが、皆さんは順番でトイレに行っていた。毎年の事だが、ここを訪れる時皆さんの内臓タンクは満タン状態の時が多くバイクを停めると即トイレに走る風景が見られるのだが、トイレの鍵が解錠されていない場合が多々あってパニック状態に陥る事が偶に起きる。

 幸いにも本日は鍵が開いており小走りでオネエさんの姿を探す事は無かったのだが、その風景はFUNKYの風物詩となっているのであります!?


手が伸びます・・・!
久しぶりの生干しイカに手が止まらない!?

 10Rはお店が新しくなってから来たのは初めてだったようでトイレの場所を聞いていたが、そういえば10Rがここを訪れるのは2007年以来だから5年ぶりになるようだ。

 NSRに至っては2003年以来だから(車では訪れた事が有ったらしいが・・・)9年ぶりの由利商店の生干しイカで、各人期待を持ってイカが焼き上がるのを待っている。

 そしてホッカホカのイカが皿に載せられた運ばれて来る。イカは唐辛子を降ったマヨネーズを付けて食べるのだが、これが何回食べても美味い!!  久しぶりの二人も早速食べ始めたのだが、手が止まる事無く

 美味い!  美味い! を連発しながら一気に食べていましたね。

 オネエさんと少し話す機会が有ったのだが、昨日雨の中バイクで訪れたお客さんがいたそうで、そのお客さんが明日(つまり今日)我々が来る事を話していたらしい。


店の裏手は海 海を見ながらのテラス席も有ります。
そこにはいつもカモメが群れております。
 我々が今日ここを訪れる事はメンバーだけしか知らない筈なのだが、NSRにその話をすると彼らはNSRの友人だったようだ。

 情報源はNSRだったようで、何でも昨日彼らは雨の中を我々と反対方向に津軽半島を回っていたようで、ここ由利商店から

 「生干しイカ NOW!!」 と mixi にアップしていたらしい!?

 私はお土産にホッケを買おうとしたのだが、オネエさんはホッケは無いと言う。ホッケは冬から春先が漁期で捕れる量も限られる為この時期売り切れている事も有るのだが、オネエさんの話では今年ホッケの漁獲が全く無かったらしい。
 
 そんな年も有る事を知った私だが、お土産を何にするかを考える。生干しイカでも良いのだが、ここと同じように美味しくは焼けないから、私は冷凍の水蛸を購入する事にした。この蛸の刺身は解凍物にも関わらず甘味が有って本当に美味しく、酒の肴には絶品なのである。

 私は数ある蛸パックの中から1個9百円〜1千円弱の物(太さ直径5〜6cm長さ10cm位)を選んだのだが、

「良いのを選んだわねぇ・・・。」 とオネエさんから褒められてしまいました。

 冷凍の蛸はペットボトルの水を凍らせた保冷剤と共に新聞紙に包まれGSX−Rのリヤバックの中に納まったのだが、この保冷材と新聞紙の組み合わせは優秀な保冷性能を持っていて、蛸は家に帰るまでしっかり品質を保持されて美味しく頂けました。

 お土産の蛸をリヤのバッグに押し込んだ私は、いつもの給油ポイント車力に向かって走り始める。

鰺ヶ沢から車力
 鰺ヶ沢の街を抜けバイパスに出ると左手に < ブサかわ犬? わさお > で有名な生干しイカ店が見えてくるが、店の脇に有る柵の中に わさお の姿は見えませんでしたね。

 次の信号を左折して広域農道に入った我々は、いつも給油する車力のGSを目指す。この道の両側には畑が広がっていて、農作業の車も多いのでここを走る場合は周りと路面にに充分お気を付け下さい。この道の途中右側には土偶で有名な亀ケ岡石器時代遺跡が有って、宇宙人の様な片足の土偶(レプリカ 本物は国立博物館?)を見る事が出来ます。

 広域農道をそのまま道なりに走れば十三湖まで連れて行ってくれるのだが、我々は途中から右に折れ県道12号に出て左折、直ぐ先の左に在る車力のGSへバイクを停める。我々の姿を見て出て来たいつものオニイさん、直ぐに毎年この時期に訪れる秋田のバイク達だと気付いたようで、挨拶を交わして早速給油作業に入る。

 そうこうしている内にいつものオヤジさんも出て来て給油作業に参加、オヤジさんは少し小さくなったような気がしたが元気そうで私のGSX−Rに給油してくれた。いつものように事務所で少し休憩させてもらった我々は、津軽半島の突端竜飛埼を目指して走り始める。


お兄さんはいつもマスクを着用 花粉症?

出発準備 OK

車力 ⇒ 十三湖 ⇒ 小泊 ⇒ 竜泊ライン
 GSを出て信号を過ぎると道は津軽平野の田んぼの中を走るようになる。例年であれば水が張られ代掻きが終わった水田で田植え作業真っ最中の時期なのだが、ここも作業が遅れているようでまだ水が張られていない田んぼも見える。

 津軽平野の直線でGSX−Rの加速を楽しんだ後、十三湖畔に建つ蜆ラーメン店前を通過し我々は国道339号に出て左折、小泊に向かう。道が海岸線に沿って走るようになって雄乃湯温泉前を通過、この温泉一度立ち寄ってみたいと考えているのだが、我々が此処を通るのはいつも11時前で時間が中途半端でだ立ち寄る事が出来ていない。

 港の在る小泊から 道の駅 こどまり の在る海岸までの間に小さな峠が在って、道の駅 こどまり に向かって下りの細かなコーナーが連続するのだが、道が分かっていないとトラップに嵌って肝を冷やす場面が時々起きてしまう事が有る。

 私が乗るGSX−R1000は重くてこんな道は不得意な為二番手を走るNSRを前に出そうかとも考えたのだが、NSRはこの道をバイクで走るのは久しぶりの筈で、道の駅までは私が先頭で行く事にしたのだが・・・!?

 するとどうでしょう・・・。 私の遅さにが我慢し切れなかったのでしょう、NSRが私の前に出て全力で逃げ始めたでがないか・・・! 私の予定では、いつものように 道の駅 こどまり で止まり、そこからNSRを先頭に眺瞰台まで行く事を打ち合わせたいと考えていたのだが、NSRは道の駅では止まらず後続を引き離そうと必死で逃げて行く・・・。

 私も眺瞰台で休憩する事をNSRに伝える為必死でNSRを追い掛けたのですが、この狭い海岸線の道でNSRに追い着くの至難の業で、NSRの姿は次第に小さくなって行くのでした。それでも私は、海岸線と別れ内陸部に入って行く所に在るゲートで彼は待っていると思ったのだが、行って見るとそこに彼の姿は有りませんでした。

 眺瞰台までのワインディングを楽しんで私は眺瞰台のパーキングにバイクを停めたのだが、そこにもNSRの姿は有りませんでした。NSRが以前走っていた頃も此処で休憩を取っていたので、私は此処には必ずNSRはいると考えていたのだが、私の読みは見事に外れてしまいました。

 我々は眺瞰台で暫しの休憩を取ったのだが、NSRは何処まで行ったのだろうか・・・? ベテランの彼の事だから心配する事は無いのだが、予定のコースは分かっている筈だがら何処かで待っている事でしょう!?

竜泊ラインを楽しむ!!
 休憩後、眺瞰台を発って竜飛埼に向かって下って行くと、眼下には竜飛埼の白い灯台や津軽海峡を挟んで雪を被った北海道の山々が見えている。今回我々は竜飛岬には寄らずに風車の在る場所の手前から右に折れ三厩に向かう事にしていたのだが、その右折ポイントの少し先にNSRが止まっているのが見えた。

 NSRは我々が右折したのを見て戻って来たのだが、これから先の道は狭く曲がりくねっていて私はNSRを先頭に出してマイペースでその後を追ったのだが、直ぐにまたNSRの姿は見えなくなってしまいました。NSRが何処で止まって我々を待っているのか私は大変興味が有ったのだが、意外に早くその時が訪れる。

 この道は青函トンネルを掘る時に造られた道なのだが、現在は地元の人が農作業に行く時等に利用している生活道路となっていて、今日は集落総出で何かイベント(道を脇の草刈り?)が行われていて地元の軽自動車が沢山集まっているのが見え、そこにNSRが止まっているのが見えた。

 状況は、一台の軽トラ(ドライバーはおばちゃん)が対向車線を走って来て左の脇道(我々に方向から見て)に入ろうとしたらしく、NSRは自分の走っている車線の正面から軽トラが走って来たのを見てフルブレーキを掛けて急停止、おばちゃんもまた突然現れたNSRに驚き止まったらしい。

 NSRとおばちゃんがにらみ合う形になったのだが、道路交通法的にはNSRに優先権が有っておばちゃんが道を譲らなければならない筈なのだが、おばちゃんに動く気配は全く無NSRが道をどくのを待っていたらしい。

 根負けしたNSRがおばちゃんに道を譲ろうとしたところに我々が差し掛かったらしいのだが、NSRは後に 「こっちが優先なのに何でおばちゃんどかないかなぁ・・・!」 と怒っておりました。

 田舎道には田舎道のルールが有って、田舎道では地元ドライバーさんが最優先であってよそ者は逆らってはいけない事を今回NSRは学んだ事でしょう。世の中法律上こちらが正しいからと言っても法律通りには行かない事が多々有りますから、皆さんも地元のドライバーさん(特に軽トラに乗ったドライバー)には逆らわず、充分注意して走りましょう。

津軽半島は春爛漫

皆さん最北端と云う文字に特別な思いが有る・・?

 道は三厩駅の前を通っていて、私は駅の前にバイクを停める。津軽半島最北端の駅と立派な看板が出ている駅に人影は無く、そこには静かな空間が有りました。

 我々がバイクから降りて周りを見渡すと、そこには春爛漫の景色が広がっておりました。桜の桃色、新緑の緑、雲の白、そして空の青、それらが春のキラキラした日差しに照らされ輝いておりました。

 我々はその清々しい景色の中で暫しの休息を取る。先ほどの軽トラおばさんの話、竜泊ラインの話等、話は尽きなかったが、我々は次の目的地 やまなみライン に向かう。

 三厩から今別バイパスに入りGSが在る信号を右折して県道14号に入った我々は、津軽海峡線(津軽今別駅)津軽線(津軽二股駅)の駅が並んでいる 道の駅 いまべつ 前を通過して大平を目指す。

 二つの線の二つの駅が並んでいて 道の駅 いまべつ を加えると駅が三つ並んだスチエーションは全国でも珍しいようで、テレビ番組でも取り上げられているのを見た事があるが、FUNKYでも時々利用させてもらっているものの、此処ほど人がいない道の駅を私は見た事が無いです。 

三厩は春爛漫 山々の新緑と桜のコントラストが美し!!

気温も上がり雨具を脱いだNSRは戦闘モード!?でやまなみラインへ向かう。

フラストレーションが溜まる
やまなみライン往復
 大平に出て県道12号沢山を十三湖方面に右折し我々は、高速ステージの やまなみライン に向かう。今日のやまなみラインは、この時期沢山停まっている山菜捕りの車が少なく走り易かったのだが、路面がうねっていてコーナーリング中バイクが跳ねまくって思うようにスロットルが開けられなかった。

 この傾向は以前から有ったのだが、以前にも増してうねりが大きくなったように感じた。私の後ろを走っていたNSRによると、私のGSX−Rのリヤタイヤは左右に捩じれまくってはいたと云うから、スロットルを開けられない状況も当然だったのかもしれない。

 気持ち良く高速コーナーを楽しめずフラストレーションが溜まったままやまなみラインを往復した我々は、昼食を取る為蟹田のかにた川に向かうのだったが、そのかにた川で我々はまたフラストレーションを感じる事になるのである。

後篇へ続く


by Ryuta

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