2009 FUNKY IN 北海道 Part.26 TOP 初日 2日目 3日目 4日目 5日目 最終日
5日目




荷物のパッキング中。






これから北海道最終日スタート。
昨日と打って変って空は青空!!



●最終日は絶好のツーリング日和

一福 朝食

北海道最終日の朝が明けた。空は青空、風も無く今日は天気の心配はしなくても良さそうである。

朝食の前に我々は、昨日干して置いた雨具やバックカバーを収納したり、チェーンにオイルを吹いたりして出発の下準備をする。

一福の朝食はシンプルだがいつも食パン1枚の私には充分で、お母さんがよそってくれた山盛りのご飯をたらこや納豆で平らげてしまいました。出されたたらこが美味かったですね。

朝食を終えた我々は早々に出発の支度に入る。今日の予定は最終的にはPM7:30苫小牧東港発のフェリーに乗る事なのだが、当初の予定では殆どオプションの無い状態で苫小牧東港に行く事にしていた。

今日の行程は時間的には結構タイトで途中寄り道している余裕は無く、厚岸で新鮮な牡蠣を食べる事ぐらいしかオプションを用意していなかったのだが、天気も良い事だし途中時間を見ながら他のオプションも考える事にしよう。

オプションとして考えられるのは、、時間的にナイタイ高原牧場ぐらいかな・・・?

AM8:10 我々が写真を撮って出発しようとしたらお母さんから

待った!!」 が掛かった。

お母さんが、我々の写真を撮ると言ってカメラを取りに家の中に入って行って戻って来た。我々はお母さんのカメラに収まった後、根室花咲港を出発し先ずは厚岸のを目指して走りだす。



●同じ過ち
花咲港を出た我々は、道道142号を南下する。道道142号は落石で根室本線を渡って西に方向を変えるのだが、一昨年走った時私は線路を渡らずそのまま落石の街に直進してしまった事から、今回は右折する場所を見落とさないよう注意して走っていた。

ところがである。落石に近づくと霧(海霧?)が出てきて前がよく見えなくなってしまい、私は痛恨のミステイクを犯してしまった。前方を凝視するあまり頭上に有った右に曲がる道路標示板を見落としてしまったのだ。

それに気が付いた時、私は落石の街の中にいて慌ててUターンをして引き返したのだが、前回と同じ過ちを犯した自分自身が本当に情けなかった。私の間違いに付き合わされてしまった後ろの二人、10R氏はともかくUターンを大の苦手とする新人さんに取っては大迷惑だったろうと思う。

霧の中で前の二台を見失ってしまった新人さんは地元の人に我々の事を尋ねたりして引き返して来たのだが、狭い道でUターンするのに時間が掛かってしまい暫く戻って来なかった。

とにかく今回の北海道で私は記憶が無かったり見落とししたりする事が多々有って、これは歳のせいなのか・・・?

歳のせいにしておけない重大事案が今回の北海道では多々起きていて、これ以降も起こる事になるのである。




















海の向こうには霧立布岬が見えている。

●道北の風景を楽しむ
落石で一旦根室本線と分かれた道道142号は、別当賀で再び根室本線に沿って走るようになるのだが、何も無い原野の中を走る平坦な道はある意味北海道を感じさせる。

初田牛まで来ると道は根室本線と別れ海岸線に出るのだが、今度は上下左右に緩やかにうねって走る道に変わる。この道が走っていて本当に楽しかった。

Top Gear ホールド(リヤタイヤが無いもんで・・・)でこの緩やかなワインディングディングロードを私はスロットルワーク駆使し一定スピードで流れるように走る。青い空、蒼い海そして緑の大地をうねるように走る一本の道が延々と続く風景。

それはバイクでしか味わえない本当に至福の時間だった。浜中の街に出る手前の浜中湾で昆布採りをしている人達を見つけてバイクを止めるまでそれは続いたのだが、至福の時間を私と共有していたのは二番手の10R氏だけで、三番手の新人さんは2速と3速ギヤを駆使して走っていたそうで、景色を楽しむ余裕は全く無かったと言っておりました。

新人さんが Top Gear でこの風景を楽しんで走れるようになるには、もう少し時間と努力が必要のようです。


浜中の海岸でコンブ拾いをする人々。
今日の浜中湾は穏やかな表情を見せていたが、昨日は海が荒れていたのか沢山の昆布が海岸に打ち寄せられているようで、胴長を着たご夫婦らしき人達が腰まで海に浸かって昆布を拾い集め、軽トラックの荷台に積み込んでいた。

その風景をカメラに納めた私は、厚岸に向かって再び走る出す。浜中の街を抜け丘を登ると琵琶瀬展望台が在って琵琶瀬湿原が眼下に見渡せるのだが、今回は時間節約の為パスして先を急ぐ。

この先から厚岸までの道は、広くはないが二車線路のワインディングロードが森の中を走っていて、景色は単調だがそこそこのスピードで走りを楽しむには良い道である。そこで走りを楽しんだ我々は、厚岸大橋を渡り地元漁連の直売所にバイクを停めた。


海岸に打寄せられたコンブを採って軽トラの荷台いっぱいに積み上げていました。


カモメさんは波打ち際をお散歩? それとも餌探し?


空と海とのコントラストが綺麗な浜中湾でした。  トンネルを抜けると浜中の港があります。





厚岸の漁協直売所


中では生牡蠣も売ってます。

●厚岸の牡蠣 マルえもん


マルえもん L  110円
マルえもん M   70円
宮城産の稚貝を厚岸の海で三年育てた牡蠣。



ここでは保健所のお達しにより、
生牡蠣は自己責任で食べて頂きます。
通常は電子レンジでチンして食べます。



これがチンしたマルえもん LL
結構大きいです。 1個 150円


厚岸の牡蠣は、一昨年の北海道で此処の近くの道の駅で昼食として食べていて、その時の好印象から今回立ち寄ってみる事にしたのだ。

直売所の中に入って見ると広くて明るい店内には地元産の海産物が所狭しと並べられていたが、我々は生牡蠣売り場に直行する。

厚岸の牡蠣には名前が付けられていて、名前によって違いがあるようだ。今日店頭並べられていたのはマルえもんと呼ばれる牡蠣で、マルえもんは宮城産の稚貝を厚岸湾や厚岸湖で育てた牡蠣で、北の海で育てる事により厚岸独自の味になっていると言う。

厚岸の牡蠣には カキえもん と呼ばれる稚貝の段階から厚岸の海で育てた牡蠣があり正真正銘厚岸産の牡蠣なのだが、出荷量が少なく価格も高いという。

また ナガえもん と言うのも有って、それは宮城である程度育てた牡蠣を厚岸湾や厚岸湖で更に育てたものであるらしい。

今回私は マルえもんLL
  1個150円(三年物)×2個

を購入し電子レンジでチンして食べる事にした。本当は生で食べたかったのだが、店員さんの話では保健所のお達しでこの中では生では提供出来ないのだと言う。

以前行った道の駅では生がきを出していたから、

「生を食べたい人は道の駅にどうぞ。」

と言う事になる。

もっとも、ここで買って購入者が外で自己責任で生で食べるのはかまわないらしいく、あくまでも営業免許の問題らしい。当然だが生牡蠣が衛生上問題が有るから出せないと言う事ではないらしい。

そして私と新人さんは(10R氏は諸般の事情によりパス)は、 マルえもんLL 食べたのですが、以前食べた生牡蠣とはまた違った味で美味かったです。私の好みから言いますとうと、生の方が好きかもしれませんが・・・!?

私にマルえもんの味を文章にする才能はございませんので、皆さんは厚岸に来てご賞味下さい。味は保証します。

厚岸で少し時間を使ってしまった我々は、厚岸のGSで給油した後釧路を目指して走り出す。釧路へは国道44号をそのまま走れば距離的には近いのだが、今回私は尾幌から道道142号(道道142号は浜中〜厚岸〜尾幌間は他の道路と重複)に再び入って昆布森経由で釧路に向かう事にした。

この道は以前から気になっていた道だったが今まで一度も走った事がなく、厚岸〜釧路間の国道44号がいろんな面で交通量も多く、走っても楽しくない道である事から今回使ってみたのだが、これか期待以上の道だった。



















道の駅 恋問 に到着。

●頑張ってナイタイ高原牧場へ
尾幌〜釧路間の道道142号は、根室〜厚岸間の道道を凝縮して道幅を少し狭くしたような道で、路面はそれ程良くはなかったが、国道44号を走るよりは数段楽しい道だった。特に新人さんは気に入ったようで、大変楽しかったと後に感想を述べておりました。

道道142号も釧路に近くなると立派な二車線路になり、道道113号に入ると道も次第に都会の様相を見せ信号待ちも多くなる。国道38号起点のローターリーを通過した我々は、幣舞橋を渡って釧路駅に向かい国道44号と交わる交差点を左折して白糠に向かう。

釧路大橋の手前の信号で私は間違って左に入ってしまいUターンする事になってしまったのだが、今地図で確認してみるとそのまま行った方が良かった事が分かった。次回は今回の経験を活かして間違った道を使ってみようと思う。

釧路の街を抜け国道38号大楽毛を通過、左手に太平洋が見える直線路に出る。私はこの海岸線の直線路に思い出が有った。それはちょうど40年前の夏、私が初めて北海道をバイク(HONDA CL90)で走った時の事で、阿寒湖から釧路に出た私は今回と同じ方向でこの直線路に出た。

その時の太平洋は波が高く、海岸に打ち寄せた波が砕け霧のようになって国道まで流れて来ていた。周りに何も無い直線道路の脇には電信柱が点々と立って彼方まで続き、その先が波の飛沫で霞んで見えている光景がそこにあった。

「これが北海道なんだ・・・。」

その時の私は途中から消えている直線道路に向かって走ったのだが、その映像を今でも良く覚えている。

今はその直線の中間付近に 道の駅 しらぬか恋問 が在って、我々はそこにバイクを停め休憩とした。時間はAM11:30、厚岸から1時間半で到着する事が出来た。12時前に恋問に到着した事で、ナイタイ高原に立ち寄れる可能性が出て来た。



●最終日の予定
私はナイタイ高原でジンギスカンの昼食を食べる事を決め早々に恋問を出発、先ずは白糠経由で本別を目指す。最終日(フェリー乗船時間が決まっている時)の予定を考える場合ギリギリの予定を組まない事が重要で、途中で何か有った場合にフェリーに乗れなくなる事だけは避けなければならない。

今回の場合も時間が足りなくなった時の予備時間として、いつも立ち寄る鵡川の温泉時間(食事を含め1時間半を予定)を考えていて、時間が足りなくなった場合は温泉をパスする事にする。

二回目のFUNKY北海道で、フェリー時間に間に合わせるため襟裳から室蘭まで必死の激走経験を持つFUNKYは、最終日のスケジュールは出来るだけ実績の有る定番コースを取る事にしているのだが、今回のように実績が無い場合は予備時間は設けるようにしている。



●老化現象?!
白糠で国道38号から道道392号に右折する為私は信号に止まったのだが、その信号が白糠の駅に行く信号である事に気付き、私は慌ててウインカーを戻し左車線に戻る。

今まで何度も曲がっていた交差点だったが、あまりにも久しぶり(この方向は10年以上ぶり)だった為間違ってしまった。道路標示をチャンと見ていれば間違う筈は無いなのだが、最近道路標示を良く見ていない事が多く(秋田に帰った次回のFUNKYツーリングでも標示板を良く見ないで40kmも遠回りしてしまった)困ったものである。

これは明らかに標示板を読み取るスピードが遅くなっているのが原因で、今までは読み取れていた情報が半分位しか読めない状況になっている。その情報収集能力の低下が色々な場面に影響してきていて、まだ走る上での情報収集能力の低下は見られない(・・・と思っている)のだが、それも時間の問題かもしれない。 その日は近い・・・?

道道392号に入ると以前より車が多くペースが上がらない。一昨年に走った時(逆方向)は高速道の工事車両が多くてペースが上がらなかったのだが、今回は連休のせいか一般車両が多かった。

10年前は走っている車も少なく殆どが地元車両だった道道392号は、札幌ナンバーや旭川ナンバーも多く見受けられるメジャーな道路になってしまったようだ。メジャーな道路になった事でその後我々に多大なる影響をおよぼす事になるのだが、その話は後ほど・・・。

それでも道道392号のスペシャルステージ釧勝峠のワインディングは車も少なく、私は気兼ね無く走れる環境にあったのだが、GSX−Rのリヤタイヤの溝は既に消えうせており、ここでスロットルを開ければ秋田には到底辿り着けない事は明白だった。

ジィーッと我慢の子でTop Gear走行を続け山を抜け出した我々は、周りが開けた真っ直ぐな道に出る。



●交通安全週間
我々(私と10R)が車の後に着いて新人さんが追い着いて来るのを待っていると、対向車からいきなりのパッシングが・・・・。

えェーッ」  こんな所でネズミ捕り!!

昔のこの道を知る私としては、そんな感じだった。

ネズミが疎らなこんな所では元は取れないだろうと考えていた私でしたが、そうでした道道392号は今やメジャーな道でネズミが沢山走っている事を忘れておりました。

北海道では開拓の歴史からか?助け合いの精神か徹底しており、対向車線の車が律儀にパッシングしてくれるのでトラップに掛かる事は殆ど無いのだが、ちょうど対向車が無かった不遇なドライバー&ライダーやパッシングを見落とした間抜けなドライバー&ライダーはその限りではない。

パッシングを見た時、私は後ろの新人さんが気になってバイクを道路脇に止めて新人さんが来るのを待ったのだが、新人さんは車の後に着いてやって来た。新人さんもパッシングを見て車の後ろにシッカリ着いて走っていたようだ。

我々三台はトラップに向かって再び走り始めたのだが、真っ直ぐな道がゆっくりと右にターンするコーナーの藪の中に頭の上に白い箱を載せた白黒の物体が見えた。我々はその前を何事も無く通過したのだが、強運?な我々はまだまだこれから先もトラップと出会う事になるのである。

考えてみると現在全国的に交通安全運動(週間)が実施中で、其の筋の方々も仕事に精を出す時期ではあったのでした。FUNKYの場合、今までこの期間(9月下旬)を避けて九月中旬に北海道に渡る事が多かったのですが、今年は休日の並びの関係で交通安全運動期間にドップリ嵌っておりました。

本別に出た私は、ここで最終的にナイタイに向かう事を決断する。当初の予定では本別から士幌に出て新得に向かう事にしていて、士幌に向かうか上士幌のナイタイに向かうかの分岐点が本別だったのだ。

本別から足寄湖に出て上士幌に向かう道は、以前(10年以上前)に走った事が有って私はその時の記憶を辿って走ったのだが、何とか無事に走り慣れた国道241号に出て上士幌に向かう事が出来た。



●一年ぶりのナイタイ高原牧場
ナイタイ高原牧場はナイタイ山の中腹まで広がる広大な牧場で、上士幌の街から見えているものの距離は10km以上有ってなかなか到着しない牧場である。牧場入口からナイタイ山を登り始め、大蛇のように牧草地の中をうねりながら上って行く道が続く。

我々が景色を楽しみながら山を上って行くと、一台のバイクに追い着いた。我々と走るスピードが少し違っていて、我々はゆっくりとそのバイクの前に出たのだが、彼は追い越す我々を目で追っていた。

PM1:20、恋問から1時間半を越える一気走りで、我々はナイタイ山中腹に在るレストラン横のパーキングにバイクを止める。今日の駐車場には車やバイクが沢山停まっていて、昨年来た時(AM9:30)とは大違いであった。


ナイタイ牧場のジンギスカンを久しぶり食べました。

お腹を空かしていた我々は、バイクから降りると早速遅い昼食を食べにレストランに向かう。

私がナイタイでジンギスカンを食べるのは六年ぶりで、その間経営が変わったりしてジンギスカンがレストランメニューから一時消えたりしていたが、昨年訪れた時復活した事を知り今回食べるのを楽しみにしていたのだ。

我々はラムジンギスカンと野菜とライスを女性スタッフに注文して待つ。私は昨年我々の為にわざわざ店を開けてくれた親切な男性スタッフの姿を探したのだが、その姿を見付ける事は出来なかった。

ここの女性スタッフは沢山のお客さんをテキパキと裁いて注文をこなしおり、そんなに待たずに我々の前にオーダーした物が運ばれて来る。

お店の印象はスタッフさんの対応の仕方で大きく変わるが、ここの女性スタッフさんは昨年の男性と同じく感じが良かったですね。

早速我々はラム肉を鉄板の上に並べて焼き始めたのだが、私の記憶に有る以前食べてラム肉とは少し違っているような気がした。しかし、肉は工業製品ではない訳で同じである方がおかしい事に気付く。

そして食べたラムジンギスカンは美味かったが、以前とは少し味が違ったような気が・・・?

ラム肉を食べる時、一瞬アニマの里の子羊の顔が浮かんだ私だったが、ラムジンギスカンはしっかり完食いたしました。



ナイタイのメニュー


お勧めソフトクリーム 300円 とナイタイ高原牧場の雄大な景色。  これが北海道!!



天気は最高!!


暑いくらいの陽気になりました。
ジンギスカンを食べ終えた私は、ナイタイ高原牧場に来た時のお約束、ソフトクリームをデザートに買い外に出る。

私は美味しいソフトをナメナメしながらナイタイの雄大な景色を眺め、今年もこの景色を見られた幸せをかみしめる。皆さんもナイタイの景色を眺めながら、暫く想いに耽っておりました。

私は今までの経験からナイタイをPM2:00に発てればフェリーに十分間に合うと踏んでいたのだが、PM2:00我々は無事ナイタイ高原牧場パーキングを出発して狩勝峠に向かった。

我々がパーキング出てゆっくり下って行くと、見た事が有るバイクに追い着いた。それは先ほどここの上りで追い越したバイクで、彼がまたまた我々の前に立ち塞がったのだ。

私は同じバイクに二度も追い越されるライダーの気持ちを思うと追い越すの事を一瞬躊躇ったが、綺麗に追い越して前に出る。

雄大な景色を見ながら走るナイタイの下りは、走っていて本当に気持ちが良い。私は少しでも長くその景色を眺めようとゆっくりとしたペースで下っていたのだが、それでも他車を追い越してしまうのはどうしてだろう?!


狩勝峠からの十勝平野。


トラップ トラップ トラップ
ナイタイ高原牧場を出た我々は、国道274号の直線路に出る。我々はこの長い直線路から鹿追、新得と走って国道38号の狩勝峠を楽しむ事にしていた。

国道274号の長い直線(直線と言っても高低差が有る為見通しは限られる)を走っていると飽きてきてスピード感は無くなり(当然メーターは見ていない)、私はボーッとして走っていた。

するとライトを点けて走って来る対向車が見えた。

近くにトンネルは無かった筈で、私は一瞬 
 マークが点灯したが、気にせずそのまま走る。

すると次に来た車が   
パッシング!! を私に浴び掛ける。

私が反射的にフルブレーキを掛け減速すると、目の前に青い服を来た人が私の方を見つめて立っていた。私はとっさにミラーの中を覗き込んだのだが、そこには誰の姿も映っていなかった? 何故?

そしてそこから少し走ると、道路脇から空き地に戻る旗を持った人の姿が・・・。

私はこの直線でこのような行為が行われている事は以前聞いた事がありまして結構気を付けて走っていたのですが、今まで何度通っても出会った事が無くすっかり忘れておりました。

それでも既の所でパッシングに救われた私でしたが、何故後ろに誰もいなかったのかが分かりませんでした。

後に後続のお二人から聞いたその理由は、私にとって結構ショキングなお話でした。

その時のお二人は、私がパッシングを見た車の1台前の車からパッシング受け、スピードを落として走行していたそうで、私一人が突出した状態で走っていたようだ。

私も皆さんと一緒に1台目のパッシングを見ていた筈なのですが、私はそのパッシングに記憶が無かった?!

「 アレーッ 」  もしかしたら、あのライトを点けて走っていた車・・・?

私に思い当たるのはあの車ぐらいなのですが・・・

「 パッシングしていたか? 

私、パッシングをしていた車をライトを点灯していると勘違いしたようです。

これは結構 アブナイ です。

普通 パッシング と ライト点きっ放し は間違えないでしょ!?

私、視覚が間違っているようです。  アブナイ  です。

もっともバイクで千鳥走行している場合、キッチリ隊形を整えて走っていればレーダー測定の場合止められる事は殆ど無く(スピードにも因るが、先頭と二番手が接近して横に並んで走っているので、レーダービームがどちらのスピードを測定したか判別が難しい)、もしも止められた場合(通常は一番手)でも其の辺を主張すべきだろう。

千鳥走行から離れて単独で走行している時は、レーダービームを単独で浴びる事になり止められる可能性が高くなる。サバンナでは群れ(草食動物)から離れていると、ライオン等の肉食動物に狙われ易くなると同じで、バイクで千鳥走行する場合はシッカリと隊形を組む事が身を守る事に繋がるのである。

もっとも今回のように先頭が間抜けな場合はその限りにあらず、後続はシッカリスピードを落として自分の身を守るのが正解で、自分の身は自分で守るのが基本である。

それはともかく、タイトな時間で行動する我々にとって時間を浪費せずに済んだ事は本当に幸せな事だったのですが、敵?は我々の為に次のトラップを用意していた事を我々は知る由もなかった。

しかしその時の私は、此処に居るならこれから向かう狩勝峠下のいつものポイントには絶対に居ると確信しておりました。

鹿追のほくれんGS(本当はプチで給油したミニチュアダックスのいる癒しのGSに立ち寄りたかったのですが、我々に犬と戯れる時間はありませんでした)で北海道最後の給油をした我々は、誰かさんが絶対に待ち受けているであろう狩勝峠に向かう。

国道38号の直線が終わりローソンの手前から警戒体制に入った私だったが、私の予想はものの見事に外れ、パーキングにその人達の姿は無かった?

交通安全運動期間にこの場所にいないなんて私は到底納得出来なかっのだが、これが彼らの巧妙なトラップであった事をその後に知る事になる。

狩勝峠の登坂車線が始まり、いつもの私だったらギヤダウンしてスロットルをカチカチと行く所なのだが、何しろリヤタイヤの溝はとっくに無くスチールベルトが出そうな位でしたから、私は先頭を10R氏に代わってもらって新人さんの先導役に回る事にしていました。

私が左に寄って10Rが前に出て私の後ろに新人さんが着いてフォーメンションを整え、サァーこれからリスタートしようとしたその時、我々の目の前に白と黒のツートンカラーの車が飛び出して来た。

私、狩勝峠を今まで何十回と走って来ましたがこんな経験は初めてで大変戸惑ってしまったのですが、赤いランプを回した車は我々の前を走っていた1台の車を追い掛け始める。

白黒さんは昼頃我々が本別手前で見たのと同じレーダーパトさんで、上りの左コーナーの所(サホロモータースポーツランドの横道)でレーダービームを発射していた模様で、偶々我々の前を走っていた車がそのビームに捕捉されてしまったようである。

捕捉されたドライバーさんには本当に申し訳ないが、

不謹慎にも私、思わず   「 ラッキー !! 」

と叫びそうになってしまいました。

もし私のタイヤが減っていなかったらと考えると、ゾッといたしました。タイヤが減っていなかったら多分前の車の前を私が走っていて、私がレーダービームを浴びていたと思われ、私はタイヤが減っていた事に本当に感謝いたしました。

しかし、問題はそれからでした。追尾を受けたドライバーさんは10R氏によると結構年配の方だったらしいのですが、後の白黒さんに気付かなかったのか無視したのか分かりませんが、スピードを落とさず暫く走り続けてしまったのです。

結果、我々は白黒さんの前に出られないまま暫く二台の後を走る事になってしまいました。二台の車が左の駐車スペースに消えて行った時、既に狩勝峠スペシャルステージの4/5が終了しており、結局我々は1/5しかスペシャルステージを楽しむ事が出来ませんでした。

それでも今回もまた時間を浪費せずに済んだ事は幸運だった訳で、前を走っていたドライバーさんが何処に住んでいるかは知りませんが、我々は彼に足を向けて寝られません。

皆さんも狩勝峠を上る時は、サホロモータースポーツランドの所までスピードメーターを良く見て走るようにして下さい。白黒さんのレーダービームが狙いを定めているかもしれませんよ・・・?


狩勝峠に到着。

聞いた話では、北海道警では覆面パトを減らしてレーダーパトを増やしたとか?追尾測定よりレーダー測定の方が面倒が無く確実な事からそうなった?

忍者のような覆面パトよりレーダーパトの方が正々堂々?としていて私としては良い傾向だと思いますが、いずれにいたしましても、私その手のお車にお世話にならぬよう心掛けようと思います。

狩勝峠の頂上で待っていた10R氏と一緒になった後、私が再び先頭になってトマムを目指す。

穂別 ポレポーレ でお母さんとお嬢さんにご挨拶。
落合で国道38号と別れ道道1117号に入ると交通量が減って走り易くなったのですが、我々は私のタイヤのせいで一定のペースでトマムに向かう。トマムの手前まで来ると、道東道トマムICの出口が有ってそこから車が次から次に出て来ていた。

この道東道は来月の10月24日に占冠まで延伸する事になっていて、そうなればこのICから出て来る車も減り占冠までの道は以前の静けさを取り戻し走り易くなる思われるのだが、今日は私のタイヤが無い事もあって我々は車の後ろで占冠に向かう。

来年、溝の有るタイヤで車が少なくなったトマム〜占冠間を以前のように是非楽しみたいものである。占冠から道道610号で国道274号の出た我々は、穂別稲里から道道74号に入って穂別のSeicomartに向かう。



無いものは無いですから?
穂別到着PM4:50、ナイタイから3時間弱走りっぱなしだった。私は鵡川で温泉に入る時間を作るため休まずに走ってしまいました。今回の北海道で最長の一気走りだったのだが、致し方あるまい。

Seicomartで休憩を取った我々だったが、新人さんには穂別で確認しておきたい事があった。外れた眼鏡のレンズはポレポーレの建物の中に有ると堅く信じていた新人さんは、これまでポレポーレからレンズが見付かったという電話を心待ちにしていたのだが、音沙汰が無かった。

Seicomartから目と鼻の先のポレポーレの前にバイクを止めた私は玄関に行って声を掛けると、お父さんが出て来て四日ぶりの再会をしたのだが、奥には娘さんが居てお母さんを呼んでいる。

出て来たお母さんは相変わらずお元気で、一年ぶりに挨拶を交わす。レンズの事を聞いてみたが、家中探しただがレンズは見付からなかったと言う。

「 無いものは無い。」 わけで、新人さんには諦めてもらしかあるまい。

新人さん、今でもドアの傍に落ちていたのはレンズだった筈だと言っておりますので、結構頑固です。

お母さんは 「 中で休んでいって・・・ 」 と言ってくれて、私もそうしたかったのですが、我々にそんな時間は無く丁重にお断りして鵡川に向かう。





PM5:40鵡川の四季の湯に到着








































安堵感からか、結構酔っ払ッチャッてますね!?


●無事北海道を離れる
半分、鵡川の温泉を諦めていた私だったが、PM5:40 我々は何とか温泉には入れる時間に鵡川の四季の湯に到着する。ここから15分程の所に在る苫小牧東港からフェリーが出るのはPM7:30で、今回はチケットも購入済みなので30分前までにフェリー乗り場に到着すれば問題ないだろう。


シッカリ暗くなったPM6:40四季の湯を出発
我々は早速温泉に向かい、北海道の埃を落とし、フェリー乗船に備える。我々はいつも温泉に入ってから夕食を食べてフェリー乗り場に向かう事にしていて、今回は時間が無い事から早目に食事のオーダーをして時間を確認してあったのだが、言われた時間(15分程の幅が有ったが)になっても運ばれて来なかった。

待ち切れずに電話を掛けると

今出たところです。

のお約束の返事が返ってくる。

これは暫く掛かると思ったら、電話を切った直ぐ後にお兄さんが食事を運んで来た。

私の考え過ぎでした。

何とか予定時間内に食事を終えた我々が外に出て見ると、辺りはすっかり暗くなっていた。我々が鵡川を発って真っ暗な国道235号を浜厚真に向かって走って行くと、道の延長線上にフェリーターミナルの明かりと我々の乗るフェリーが見えて来て、私は何故かホッとする。

フェリー乗り場に到着してみると、他のバイクは既に乗船済みで車が少々残っている状態で、我々はそのまま乗船となった。私はいつもフェリーターミナルでお土産を買って乗船していたのだが、今回はその時間も写真を撮る時間も有りませんでした。

しかし、フェリーの中でも北海道土産は売っているので問題は無く、我々は無事船上の人となる。フェリーに乗ってしまえばもうコッチのもの、長かった北海道最終日の走行は終了、後は酒を飲んで寝るだけである。

バイクから荷物を降ろし我々は客室に行ってスペースを確保(行きと違って帰りは空いていました)した後、ロビーのテーブルを確保し売店で飲み物とツマミを購入、先ずは乾杯して今回の北海道を振り返るいつものルーティーンでそれは始まった。

少しして汽笛が鳴りエンジン振動が変わってフェリーが北海道を離れた事を知る。今回の北海道は、シルバーウィーク中であったり交通安全運動中だったりしていつものFUNKY北海道とは多少違うところはあったが、天候にも恵まれ(雨が降ったのは半日)私としては十分に楽しんだ北海道だった。

新人さんは北海道を初めてのバイクで走り多くの経験を積んだであろうし、10R氏は久しぶりのフライトツーリングだったが思い出深いツーリングになったと思う。

私としてはタイヤの読みを誤ってツーリング後半をセーブした走りで過ごさなければならなかったのが悔やまれるが、それでも還暦で迎えた今回のフル北海道はいろんな意味で思い出に残る北海道であった。

皆さんとのお話は照明が落とされ、日付が変わっても続いたのだが、今回は場所の移動を言われなかったのはどうした訳だ。そういえばいつも我々を上のサロンに誘導する彼の姿を見なかったよう気がする。

この船は彼が乗る船(秋田に立ち寄る船は二隻でのピストン運行)ではなかったのかもしれない。言われると面倒くさいが、言われないと寂しい気がするのはどうして!?

最終的にロビーに一番最後まで残っていたのは我々(FUNKYは何でも一番を目指す?!)でしたが、客室に戻った私の寝付きは疲れも有ったのでしょう速攻で早かったようなのだが良く覚えていません。

最終日
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